
夕べの会
2025.07.26
アキコには申し訳ないのだけれど、体温は1度も違わないはずなのに、体感温度がきっと3度ほど違うところで私は生きているので、この夏は私は常に暑い。
彼女は長袖に薄い布団をかけながら寝ているのだけれど、私にとっては午前4時に空が白んでくる頃あたりの涼しさがやってくるまで、ゴロゴロのたうち回ってはうらやましそうに彼女を眺めてはのたうち回っている。エアコンはついているのだけれどね。
だから、私の寝間着は毎朝しっとりしていてカレイ臭というよりは、香ばしいコーンのような香りだ。コーン臭だ。
コーン臭と言えば、毎晩美味しくかりんとうを食べながらお酒が飲めるようにと、定時で仕事がまとめられる時にはコーン臭と共に夕暮れの相模川沿いの自転車道をおもむろに現れるクツワムシたちを避けながら走っているのだけれど、今週の初めに気張って鍋割山に出かけたせいか、それとも毎日の寝不足のせいなのか、ちょっと呼吸が荒くなってきたように感じる。夏バテなのか・・。
そういえば一緒に登ったチィもあの翌日から喉が痛いらしい。
いけない、いけない。
ということで、今日は早めに帰宅することにしたのだが、アキコがきちんと500mlを何本も冷やしておいてくれたおかげで、結局庭先でアキコとビールを飲んでしまった。
誘ったら、チィも下りてきて、このささやかな夕べの会に参加してくれた。
物静かな彼女だけれど、こうした時間を一緒に過ごしてくれるのはうれしいのである。
ただ、私は年頃の娘に屈託なくアキコのようには接することができないものだから、変わらずいつものようにボソッとチィに尋ねてはポテトチップスをつまんでしまうのである。
こういう時間は大切にしないなあ、と思いながらも、はははっこれではお腹は引っ込まないのでござる。
