「ほぼ、空:青木淳+リチャード・タトル」展へ

2026.09.24

私が野又穣さんという画家さんを知ったのはいつだったのか忘れてしまったのですが、2004年に開かれた展覧会(には行かなかったのだけれど)にあわせて販売された「Points of View」とう画集が手元にあるのでこのころだったろうか。

(それとCD-ROMがあったんだよね、と昨日ゴソゴソ探してみたけれどまだ見つかっていない)

幻想的な建築物にとても心惹かれたですが、その気持ちはどこからだろうと考えてみたら、おそらく映画の「銀河鉄道の夜」を見た時からなのではないかと思いあたりました。

あの映画に出てきた町の空気が好きで、そういう人だかりがあってもひと気の薄れて感じるような場所が好きだったのですよ。

最近、ラジオを聞いていたら建築家の青木淳さんと市川紗椰さんがオペラシティで開かれている展覧会の話をしていて、「そこに飾られる作品よりも印象が強くないほうが良くて、建築とはそこにただ在るだけでよくて作品の印象を左右することなく何度も自然に訪れることができる場所でありたい。」という感じのことをおっしゃっていて、そういう素敵な考えの場所はどんな感じなのだろうと思っていたら、野又さんの作品が展示されているのを知って、ぜひこの機会にと出かけてきたのでした。

柔らかい暗さで満たされた広場に置かれた空想建築の様子はとても心地よくて、施設の運用上難しいのかもしれませんが、もっと暗くて心細くなりながら手探りの中で光の帯を辿っていくと空想建築がぼんやりと建っているように見えたら面白そうだなあ、なんて思いながらも、まるであのちいさな階段を自分が1段ずつ登っているような静けさを感じることができてとてもよい時間でした。

ひるがえって、会場の道程終盤に現れる東山詩織さんの作品が心地よい明るさの中で対照的に踊るように生き生きとした見ることができたのがやはり心地良かったのでした。