キッチンのカウンター収納とアイロン台のランドリーバスケットのある洗面室収納

2026.10.04

田辺工務店さんからご相談頂いていたTさんの家具たち。ご新居での暮らしも落ち着いてきたというこのタイミングでご挨拶に伺わせて頂きました。田辺さんと言うと、先日Sさんのキッチンを作らせて頂いた時にお世話になったばかりで、こうして再びお仕事をさせて頂けるなんてうれしく思っております。

Tさんのところに作らせて頂いた家具は、キッチンを囲うようにしたカウンター収納と、機能を盛り込んだ洗面台収納です。

「ああ、今井さん。いらっしゃい。今回はいろいろとありがとうございました。すてきな家具のおかげでとても心地よいですよ。わっはっは!」

おお、うれしいご挨拶!久しぶりにわっはっはと笑う人にお会いできて、途端に私もアキコも元気になります。まるで親戚のおじさんの家に来たかのような温かさ。

「私もデザインに携わる仕事をしておりますので、こういう私たちの希望がそのままきちんと叶うなんて驚くとともにとてもうれしくて。わっはっは!」

そう、今回のアイデアはご主人と奥様お二人で考えた少し変わった形の家具です。

ご主人が実現を心待ちにしていたというカウンター収納は、一部を飾り棚として使えるようにしつつ、すっきり見せたいということで、開き扉とアウトセットの引き戸の収納になっています。中央をオープンにするということで、一般的なアウトセットの金物を使うととの下のガイドがうまく合わないので、インセット用の上吊金物とオリジナルのガイドを制作して、すっきりとしたアウトセット引戸に仕上げました。また、上吊のアルミレールは視界に入るとけっこう存在感があるので、天板であるコーリアンをうまくカブせて隠しています。また、開き扉と引き戸がツライチになるような納まりにしたこともここでは印象作りに重要な役割を果たしています。ここでいろいろな凹凸が出てくるとぼってりとした印象になってしまいますので、そのあたりは気を付けて形を考えたのでした。そして、宙に浮いているように見えて、収納の下部は支えの補強になっているとともに、リビングのリアスピーカーを設置する場所にもなっています。

奥様のご要望を実現させた洗面室収納は、両横のオープン棚を田辺さんのほうで作って頂いて、中央の戸棚を私たちで担当させて頂きました。ここではアイロンをかけられて、脱いだ衣類を放り込めるようなスペースを作りたいということで、ご主人自ら模型を作ってくださってプレゼンして頂いた形をこうしてどうにか実現できました。アイロン台には、最近発売されたLAMPのパクタというソフトダウン機能の付いたステーを採用して、下に開く扉を実現しています。ただそれだけだと、Tさんの思い入れのある陶器のハンドルが意外と重かったり、アイロン台となる天板が意外と大きかったことなどを踏まえると強度的に不安でしたので、下の引き出しが天板を支えてくれるように引き出しの中に天板を支えるアームをオリジナルで作って、それでアイロン台として形を実現できました。その下は、今回奥行が薄い収納のため、なるべく大きめのランドリーバスケットが入るサイズを考慮しつつも開閉に支障がないような構造に仕上げました。今のところはランドリーバッグを採用されているので勝手良くお使い頂けているとのことで、ひと安心。

久しぶりにいろいろな機能を実現できるようにパーツをオリジナルで作るという家具を作りましたので、使い勝手がよくできたかどうかはこうして、クライアントの声を頂くまでは分かりづらかったりするもので、お二人の快活な笑い声を聞いて安心したのでした。

間もなく田辺さんたちも撮影にいらしてくださって、室内はたいへん賑やかな様子に。あまり長居してはお邪魔になってしまうので、田辺さんにも建材のことなどお聞きしたかったことを教えて頂いたところで、「また、よろしくお願いします。」と笑い声に送られながら帰ってきました。ありがとうございました。