
コーリアンとナラ板目のキッチンとアイランドカウンター
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月28日

鎌倉の技拓さんからお声掛け頂いて、Kさんのキッチンを作らせて頂いたのでした。
連休前だというのに稲村ケ崎までの道程はお天気が良いこともあってかどこも大賑わいでした。ふと遠くを見ると江の島がかなり済んで見えて。
こういうお天気の時ってなかなかないので、幸先が良い感じです。
その通りで、困難に思えた搬入も大工さんのご配慮でスムーズに終わって、取付作業も予定よりも順調で、2日目の朝にはコーリアンのシームレス加工も無事に終えることができて、早々に取付を完了させることができたのでした。
今回は、久しぶりにナラ板目を縦目に見せたい、というKさんのご要望でそのような木取りをしています。ただ、普通に縦目を並べると木目が連続しすぎてしまうかと思いまして、突板屋さんと相談して、交互に単板を並べていくことでゆったりした木目の印象を出すことができました。
技拓さんの場合は器具付けを行なって頂けるので、あとはお引渡の時にまたあらためてどのような全体像になったのかを拝見させて頂きたいと思います。
楽しみにしております。

湘南Tサイト「ガレージマーケット」に参加します。
Category : 日記「自由な手たち」


いよいよ明日になりました。4月29日・30日の2日間、湘南T-SITEで開催されるガレージマーケットに参加します!
→4月30日日曜日は雨天のため中止となりました。
色々な人の天気予報を何回見ても、日曜日は雨予報のようなので、そのつもりで動こうと思います。
以前にお伝えしたのと同じ内容になりますが、
私たちは、「木を使って木を描こう」ワークショップと木のお皿などの木製雑貨の販売をします。
「木を使って木を描こう」ワークショップは、 葉書サイズのベニヤ板に焼きペンで木の幹の絵を焼きペンで描いてもらい、突板に使用される薄くスライスされた木材を葉形に切ったものをお好みの形に張っていきます。 最後にフリーハンドイマイのロゴ焼印を押したら完成です。
樹種による色味・木目の違い、焼きペンや焼印の作業、焦げる木の匂い、ワークショップを通して日常とは異なる視点で木という素材との触れ合いを楽しんでもらえたらうれしいです。 「自分で木の幹を描くのは難しい‥。」という方は、スケッチ上手なダイスケさんが描きますのでご安心ください。(写真のような感じになります。) ハガキサイズのベニヤ板1枚・無垢材で作ったカード立て一つ(樹種はお好みでお選びください。)・葉っぱ型の突板数十枚の1セットで500円です。お得な内容だと思います!
1枚目の写真は、突板を葉っぱの形に切り出すチアキ。ものすごい速さで切るのでぶれてしまっていますね。3時間を2日間で、一人50枚くらいずつなので、2000枚作ってくれました。
こういう作業は好きらしく、そして、人に見られているのは嫌だということで一人でショールームのテーブルの上でやり切ってくれました。彼女はもしかして「鶴」なのでは、と思いました。助かりました。
話はそれてしまいましたが、
2日間で40セット、なくなり次第ワークショップは終了とさせていただく予定です。
木製雑貨の販売は、場所に限りがありますので、今回は、【arca】【cone】【senbon】【kamikake-waku】【sofa】【kurogane-iron】(ironは6,600円になります。)【punkt】【senkaku】(樹種はブラックウォルナット・セン・タモになります。)の8点を持って行きます。
木とステンレスの組み合わせ、鉄染めを施した木の表情、異なる樹種の木栓の加工、熊鍛鉄工房さんのつまみの触り心地、ブラックウォルナット材やセン材など、一般的な木製雑貨では見ない樹種など、
私たちが家具やキッチンで作る形の印象を小物からも感じ取れるようにと考えて作っているものです。
この機会にぜひお手に触れて、見ていただけたらと思います。
「ショールームに行くほどじゃないけど、オーダーキッチンやオーダー家具のこと、気になってるからちょっと聞いてみたいんだよね。」という方もぜひこの機会にいらしてください。
キッチンカタログもご用意しますので声をかけていただければプレゼントしたいと思います。
ダイスケさんのキッチン・家具のイラスト集もお持ちしますよ。ぜひご覧ください。
久しぶりのイベント参加、皆様にお会いできるのを楽しみにしております!

ゴールデンウィーク期間中の営業時間について
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月23日
来週からゴールデンウィークが始まりますね。コロナ禍の活動制限が明けての長期休みとなるのでお出かけの予定をたてられている方も多いのではないでしょうか。
私たちの工房の予定をお知らせいたします。4月29日~5月7日までお休みをいただき、工房を閉めさせていただきます。
4月29日(土)10時~16時 湘南T-SITE「ガレージマーケット」イベント参加
4月30日(日)10時~16時 湘南T-SITE「ガレージマーケット」イベント参加
→4月30日日曜日は雨天のため中止となりました。
5月1日(月)お休み
5月2日(火)お休み
5月3日(水)お休み
5月4日(木)ショールーム開放日 10時~17時(入場16時まで)興味のある方はどうぞご自由に見にいらしてください。
5月5日(金)お休み
5月6日(土)ご予約済みです。
5月7日(日)ご予約済みです。
以上の変則的な予定となりますので、よろしくお願いいたします。
家具やキッチンについてのご相談・お問い合わせ・キッチンカタログの請求・木製雑貨のご注文についてのメール・お電話等のお返事に関しましても、4月27日までの受付分まで対応、それ以降は全て5月8日月曜日から順次対応させていただきます。ご了承ください。
皆様すてきなゴールデンウィークをお過ごしくださいね。

イベント参加のお知らせ
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月22日


4月29日・30日の2日間、湘南T-SITEで開催されるガレージマーケットに参加します。 →4月30日日曜日は雨天のため中止となりました。 私たちは、「木を使って木を描こう」ワークショップと木のお皿などの木製雑貨の販売をします。 「木を使って木を描こう」ワークショップは、 葉書サイズのベニヤ板に焼きペンで木の幹の絵を焼きペンで描いてもらい、突板に使用される薄くスライスされた木材を葉形に切ったものをお好みの形に張っていきます。 最後にフリーハンドイマイのロゴ焼印を押したら完成です。 樹種による色味・木目の違い、焼きペンや焼印の作業、焦げる木の匂い、ワークショップを通して日常とは異なる視点で木という素材との触れ合いを楽しんでもらえたらうれしいです。 「自分で木の幹を描くのは難しい‥。」という方は、スケッチ上手なダイスケさんが描きますのでご安心ください。(写真のような感じになります。) ハガキサイズのベニヤ板1枚・無垢材で作ったカード立て一つ(樹種はお好みでお選びください。)・葉っぱ型の突板数十枚の1セットで500円です。2日間で40セット、なくなり次第ワークショップは終了とさせていただく予定です。 「ショールームに行くほどじゃないけど、オーダーキッチンやオーダー家具のこと、気になってるからちょっと聞いてみたいんだよね。」という方もぜひこの機会にいらしてください。 キッチンカタログもご用意しますので声をかけていただければと思います。 久しぶりのイベント参加、皆様にお会いできるのを楽しみにしております!

籐の扉
Category : 日記「自由な手たち」富里のUさんのブラックチェリーのL型キッチンの制作がおおかた終わりに近づいてきたので、続いてはクルミで組んで籐を張る下足入れの扉の制作です。
籐というと、前回鎌倉のOさんのやはり下足入れに籐張りの扉を納めました。
あの時ワタナベ君が張ってくれたので、今回も彼に仕上げてもらいます。
Uさんの家は角ログで組まれた家で、大工さんが造りつけた棚に扉をつける予定なのですが、ログの家だと棚のひずみが出ているでしょうけれど、きれいに納まると良いなあ。

作業完了
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月20日
静岡のTさんのところへあらためて。
壁の左官もほぼ終わろうとしており、大工さんは外のフェンスの材を刻み始めていて、電気屋さんが仕上げの器具付けをしておりました。
私たちも最後の納品となった下足入れの天板を取り付けて、これで無事に作業は完了。
あとは来月末の引き渡しの時にあらためてご挨拶に伺わせて頂く予定です。
帰り際に、「イマイさんにお願いしたいものがあるんだよ。」とTさん。
今のお住まいは建築地の隣なので、よく作業を見に来て下さるのです。
ではでは。
と、タケイシさんとガレージまでに見に行くと古いキャビネット。
「ここの模様が素敵でさ、数年前に古道具屋で見つけて手に入れたんだけどね、どうやら前のオーナーがニスを塗っちゃったらしくって、塗りムラがすごいんだよね。これを塗り替えられるかなあ。」とのこと。真鍮の玉締りは緑青がふいていてだいぶ古いもののように思えます。カツラのような木肌はニスに覆われてすっかり見えなくなっていますが、どうにか塗り替えはできそうなので、ひとまずお預かりすることに。
帰路は運転の練習を兼ねて、タケイシさんがトラックを運転して高速道路を乗ることに。だいぶ慣れてきたのではないかな。
もうね、長袖だと汗が止まらない陽気です。

風と一緒に
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月18日


「次の作品に使おうと思っているんですよ。」と言って見せてくれた数珠玉という植物の実。
「こうして摘んで乾燥させると本当にいろいろな色があってきれいなのです。ほらっ、むかし田んぼのそばや川のそばに生えていませんでしたか。この前歩いていたら見つけられたので、摘んできたのです。」とitotowaratoのMさんは何気なく教えてくださったのですが、田んぼに囲まれた学生時代でしたが初めて知りました。
たしかに淡い茶色や水色をしていて、つるんとした光沢があって、一見鉱物のようにも見えたのです。
きちんと見ていればきっと見えていたはずのものなのに、と思うと少し淋しくもあり、うれしくもありました。
風と一緒に野原をかけ巡っている人なのだな。

チェリーのウッドパーテーション
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月13日


先日、久しぶりにOさんからご連絡を頂きまして、お話を伺いにお邪魔させて頂きました。
アキコも「まだご挨拶にお伺いしたことがないからぜひ一緒に!」ということで、二人でプチドライブ。中央フリーウェイから望む山々は緑がだんだんと濃くなっておりましたね。
河口湖のほうはこちらよりもいくぶん気温が低くて、ちょうど桜が散り始める時期でその華やかな様子を見るために平日なので見に来られる方々で温かく賑わっておりました。
「イマイさん、いらっしゃい。」といつものように快活に出迎えてくださったOさん。
「先日お話していたシャンデリアが無事についていよいよ完成したのでぜひ見ていってください。」とご案内いただいて、寝室へ。
なるほど、このようになるのですね。シャンデリアの造詣がとても繊細で素晴らしく、陽の光を浴びてあまねく光を解き放ちます。チェリーのパーテーションの色濃くなってきた様子ととても良い対比です。
前回三角チェストを納品した時とはまた違った表情になってきていてよい感じです。
さて、今回はテーブルのご相談を頂きました。
「あなたはセンスがあるからね。イマイさんらしさを楽しみにしていますよ。」とOさんがそう言ってくださいましたが、私にはそのような素養があるのだろうか。
実は今、Oさんと同じようにいろいろな規模でいろいろな物事を見つめているWさんにもチェリーのサイドキャビネットを作らせて頂いているところですが、やはり同じようにテーブルを考えてほしいと言われていて、やはり同じく「あなたの感覚が私が好きですよ。」とWさんにも言われていて、私にはそのような素養があるのだろうか、と悩みながら良い形が自分の中で生まれるのを待っている?のです。

円卓考察
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月17日


またまた難しい課題を頂いてしまいました。
ただいまチェリーでサイドボードを作らせて頂いているWさんが、「実はテーブルも探しているのですよ。」と言われて、5本脚のあの大変なテーブルをあの時じっと見つめておりました。
「このテーブルすてきだね。」と言いつつ、「天板は1600ミリから1800ミリくらいほしいと思っておりまして。」と。
その大きさにしてしまうと、バランスが引き締まって見えなくなるからどうしようかな・・。ということで、半月近くいろいろと悩んでおりました。
頭の中で思い描くだけではディテールが見えてこないので、前回同様模型を作ろう、ということでひとまず原案となる形を作ってみたのです。
「スポークは表に出さないで脚に挟まれる感じはいかがでしょう。」とWさんおっしゃっていたからなあ。ここからどんなふうに変わるのか、そもそも実現するのかなあ。悩ましいなあ。

ポークカツレツ
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月12日
「残りものが沢山あるから、今日は家でお昼を食べましょう。」とアキコが言うので、カツレツ大好きな私は昨日の夕ご飯と全く同じものを再び食べるのです。
むかし村上春樹さんの本を読んでいるときに、ウィンナーシュニッツェルを食べるシーンがあって、いつか食べたいなあなんて思っていたことがありましたが、どこかでビーフカツレツを食べる機会があった時に、その時ばかりがそうだったのかもしれませんが、「そうかーちょっと物足りないのだなあ。」という印象があって、やはりカツレツはポークカツレツが一番好きなのです。
ちなみに私とチィはカツレツはお醤油、とんかつはおソース。
アキコはどちらもおソース。
ハルカはどっちもおいしいよね。とのこと。
結婚した当初、はじめてアキコに「おソース取って。」って言ったら、「お」つけるの?って言われたのを思い出しました。

ふたたび山羊を抱く
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月10日

久しぶりにオカモトさんのところまで。4~5年振りでしょうか。
最初にここに来た時は私がまだ二十歳そこそこでしたので、30年近くのお付き合いなのです。
畜産農家を営んでいて、当時は養豚(豚はとてもかわいいのです)をされていたのですが、今は山羊たちが。おが屑で掃除したり、木っ端を薪代わりに使ってくれるので、製材すると大量に出てくる端材を引き取って頂いているのです。
何で久しぶりかというと、いつもはもうみんなに端材の配達を頼んでいたからです。
今日はトラックの運転を練習するタケイシさんを見てあげるということで、久しぶりにここにやって来たのでした。
私の両親と同じくらいの年齢でいまだに快活な様子でいらっしゃるオカモトさん、「あらあ、お兄さんかい。これは久しぶり。お父さんは元気?」とかわらずにこやかな笑顔。元気を頂きました。
帰りに「タケノコ掘っていくかい?」と言われて「やったー」と臨んだのはよいのですが、これがかなり大変な作業。食べるものを作るということはとても大切で大変なことなのだとあらためて教えて頂きました。
とりあえずみんなの分を採らせて頂いて、帰りは「前にも抱っこさせてもらったのです!」とタケイシさんは再び仔山羊を抱かせてもらって、元気を頂いてまいりました。

解体後の現地確認
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月11日
いよいよ茅ケ崎のSさんのリノベーション工事が始まりました。
解体終わったというタイミングで、ひとまず現地で打ち合わせ。
今日はトラックの運転の練習とリノベーション開始早々の現場を見てもらおうと思ってタケイシさんも一緒に参加。まだわからないことが多いかもしれませんが、何かをつかんでくれたらうれしいなあ。
今回の施工は先日茅ヶ崎のKさんのキッチン制作の際に知り合うことができました茅ヶ崎の久保田工務店さん。
久保田さんとお話をしていると間もなく福原さん登場。今回も手の込んだ作りになりそうで今からドキドキしながら打ち合わせをするのです。
連休明けには寸法が測れるのでいよいよ制作が始まります。

そうかそうか
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月10日

先日までは本当にあたたかな朝でしたので、朝外に出ると寒さがピシッと肌をうつ感じが久しぶりです。どうりでメダカたちも水面に上がってこないわけです。
今年からハルも一緒に選挙に行ける年になりましたので早朝から3人でコミュニティセンターまで。
ハルももうそういう年なのかとあらためて時間の速さと自分たちの気持ちと実年齢の遠さにびっくり。
気持ちはいつでも23歳なのですが、来年になるともう50歳だものなあ。
候補に立つみなさんは数年前まで学校役員を務めていた時にお話した方々で、どの方も町をよくしたいっていう気持ちで頑張っているのですから、なかなかこういうのって決めづらいわけです。
そういえば、その役員当時に中学校の体育祭の応援合戦を審査してくださいって見させてもらうのですが、どの組もとても美しく一生懸命なので、選ぶのにとても悩んだなあ。
選挙のあとはマクドナルドに立ち寄って(ここへ向かう足取りのほうがしっかりしていたのかも)、まだごろごろしているチィの分も抱えて戻って私は一人歩いて工房へ。
アイには遅くなってしまってわるいけれど、最近ようやく膝の調子がよくなってきたことがうれしくてね。
ただいま実家を少しリフォームしていることもあって、日中は20年以上使い続けてきたテーブルをあとから自転車でさっそうとやって来たアキコと一緒にきれいにして、ようやく実家の様子も落ち着いてきました。
母が居なくなってから1年以上が経ち、父も以前のように元気に活動するようになって、このタイミングで家がきれいになることは良いことなのでしょう。
帰りはのんびり走って帰宅。自分の足で進めるということは本当に心地良いこと。
少しずつ日も長くなってきました。
途中の神社では春のまつりが行なわれておりました。

ウェブサイト更新
Category : 日記「自由な手たち」
柔和な印象のHさんのほっこりする感じに仕上がったクルミを使ったキッチンの記事を掲載しました。
もしお時間ございましたらご覧くださいませ。

無骨というよりは小鳥のようなキッチン
Category : オーダー家具・オーダーキッチン制作事例, オーダーキッチン2023年4月8日
「ステンレスバイブレーションとクルミのペニンシュラキッチンとバックカウンター」
大田区 H様
design:Hさん
planning:Hさん/daisuke imai
producer:masakane murakami
painting:kenta watanabe


リノベーションにしてはなかなか長期間のやり取りをさせて頂いたHさん。
当初はまだご新居の間取りも決まっていない段階での打ち合わせでした。
「オーダーキッチンを考える時に、どのくらいのタイミングで相談にお伺いしたらよろしいですか。」と聞かれることがあります。
私個人的には、間取りが決まってからでよいのではないかと思っているのですが、キッチンをオーダーで考えたいという皆さんにとっては、キッチンがある場所を中心に間取りを考えていく方も多かったりします。
そうなると、間取りを決めるよりもキッチンでどのような形にすることができるか、どのような使い方ができるのかを先に知っておきたいという気持ちが大きくなりますので、「こんな漠然とした状態でお話を聞きに来てしまいましたがよかったですか。」なんて言われることも多かったり。
それで良いのです。
いろいろなことを知ることができる機会が多いというのは良いことです。選択肢が増えれば、何か大切で何か重要ではないかの判断がしやすくなりますものね。
Hさんもそのような形でお話が始まりました。


「イマイ様
Webを拝見しています。
とても丁寧な説明と、クライアントの意向も組まれた素敵な作品だったので、問い合わせさせていただきました。
家の全体的なイメージですが、中古の軽量鉄骨の2階建てです。
2階はキッチンダイニングとなる場所の天井は全部はがして、軽量鉄骨の骨組みを黒のままみせるつもりです。
なので、雰囲気としては、優しい感じというより、ちょっと男前、骨太。
言葉通りの工場のようなインダストリアルなハードな感じにするつもりはないのですが、北欧とインダストリアルのミックスという感じでしょうか。
あくまで、雰囲気ですが(笑)
壁はバックキャビネットの壁以外は白系で、床は木ですが、まだ色味とかは全然決めてないです。
先日の要望は、各部の引きだしの高さ、幅のバランスなどは全然考慮していないので、良きアドバイスお願いします。
また、こんな風にしたいなと参考イメージも載せましたが、実際イマイさんのお客さんで実はそれは使い勝手がわるかったとか、そういう後日談もあるなら、教えてください。
また、コストダウンをはかるなら、こういう選択肢もありますよというのもあれば助かります。
ということで、お返事楽しみに待っています。」


というメールを頂いたところでまずはこちらまで見にいらして下さいました。
そこで、私たちのキッチンがどのようなものかをいろいろと見ていってくださいました。
いろいろと言っても、何か特別目新しいわけでもなく、暮らしが楽になるような機能に溢れた形というわけではないのですが、私たちが何を考えて、どのような素材を使って、どのようなことを心がけて作っているのかを見ていってくださいました。
私たちが作るキッチンの特長は何かと聞かれると、自分でも言葉を探してしまうほど特長あふれる形ではなく、反対にほかのオーダーキッチンメーカーさんとどう違うのだろうって、自問自答してしまうくらいよく見る形に思える時もあったりします。
でも、よく見てみるとやっぱりそれは私たちにしかできない形で、一見するだけでは分からない、作る人と使う人の気持ちが重なった結果がその形に現れていて、そういう空気というのでしょうか、思いというのでしょうか、そういうものをここに来て感じてもらいながら、皆さんが思い描く暮らしの予感も感じてもらえたらうれしいなと思うのです。
そうすると、おのずとこういうキッチンが良いなというイメージが膨らんでくるのではないかと思えるのです。

Hさんにはそういう思いが形になった姿を見て頂けたおかげで、キッチンの形は順調にまとまっていったのでした。
形はまとまったのですが、リノベーション工事のほうがなかなか大変なようでして、戸建て住宅の構造を残して内装のほぼ全体を作り替えるという内容だったのですが、着工までがかなり時間を要したこともあって、かつHさんのお引越しの日程も決められていることから解体後から3ヶ月半で仕上げていくというタイトなスケジュールになったのだそうです。
私が初めて現地にお伺いしたのは、めずらしく年初から雪が降った1月6日の静かな朝でした。
年末までに解体が終わっていよいよ内部の木工事が始まる直前で、設計士さんとHさんご夫婦と私とで打ち合わせを行ないまして、制作寸法や納め方を確認していきます。
作りについては問題なさそうでしたが、何しろ戸建て住宅の2階に大きなステンレスカウンターのあるキッチンプランでしたので、搬入ばかりが気がかりでした。
階段は、一般的な回り込んで挙がっていく階段でしたので、カウンターはバルコニーから揚げるしかないのですが、今回のステンレスカウンターが大きなバックガードがあったり、天板が段差があったりで、表面積が大きいのでステンレスを使う量が多かったのですね。そうなると重いわけで、普通の戸建て2階のバルコニーにある手すりを乗り越えながらの搬入がスムーズにいくのかどうか・・。心配だったわけです。
ひとまず現地確認が済みましたので、約1か月半後に設置工事に入れるように制作に取り掛かります。
今回はリビング側は引き戸の戸棚になっていて、下の引き戸はクルミの無垢材を使って制作することもあり、それなりに時間が掛かりそうで、食器棚となるバックカウンターも一緒に制作するため、2月末に間に合うかどうかギリギリなところでした。
それでもどうにかその予定に間に合って、ステンレスカウンターともうまく組み合わせることができたところで、予定を確認したら、現場のほうがまだまだ難航しているとのことで、取付は3週間ほど予定がずれた3月後半に行なったのでした。
ブログより【3月22日 ステンレス対面カウンターのあるクルミのキッチン】
https://www.freehandimai.com/?p=52530
古い木造住宅ということで壁の立ちがあまり良くなかったところもあって、設置に手こずったところはありましたが、ひとまず完了。
次回は、Hさんお二人がキッチンの塗装を行なうタイミングに再びここにやってくる予定です。


そうして、いよいよ塗装。
ブログより【4月3日 キッチンの塗装をするHさんご夫婦】
https://www.freehandimai.com/?p=52590
すっかり現場はきれいに片付いているかなって思っていたのですが、資材の納品遅延などもあって現場は結構遅れているようで、塗装もこの状況でしちゃってよいのかな、というくらいまだそこら中に道具や資材が置かれて、なかなか足の踏み場が見つかりにくい状況でした。
とりあえず一部屋確保できたので、そこに外した引き出しや扉を持ち込んで奥様がそれを塗って、ご主人は本体のほうを手際よく進めていきます。
事前に建具や棚板のオイル塗装を実践されていたようで、またご主人が物作りに携わるお仕事をされていることもあってけっこう順調。
レクチャーは問題なく終わりましたので、あとは頑張ってくださいね。

そして、無事の塗装が完了したのちに実際に使っている様子を拝見させて頂きにお邪魔しました。
最初のご相談から1年と3ヶ月が経っていたのでした。
ブログより【5月21日 飾り棚のあるクルミとステンレスバイブレーションのキッチン】
ttps://www.freehandimai.com/?p=52928
そしてそのあとにとてもうれしいお礼のメールを頂いたのでした。

「イマイ様、いつもながら、迅速な対応ありがとうございます!!
作っていただいたキッチンやバックキャビネットの仕上がりはもちろんですが、いつも主人と話すのが、イマイさんの迅速、丁寧で、しっかり対応する姿勢が本当に素晴らしいということ。
今回家のフルリノベで様々な業者さんとやり取りをし、工事に入っていただきましたが、お願いしたものをきちんと期日に作り上げ納品する事や予算が合わない場合の代替案の提示などをやっていただけたのはイマイさんだけでした。
業界は全く違いますが、私も主人も、クライアントの依頼にこたえ、形のないものをイチからつくる、サービスを提供するということをやっているので、正直個人宅の家づくり業界のずさんさには本当にびっくりでした。
お客様が神様ではないですが、お金を払う側がひたすら気を遣う、個々の業者の足りないところを補うなんて、もうびっくりです。
私たちが少しおかしいのかな?と途中何度も思いましたが、イマイさんのように当たり前のことをきちんとやってらっしゃるかたもいる。
このリノベ期間、イマイさんの仕事の進め方が私たちの心の救いでした。
どなたかのキッチンづくりの参考になるのであれば、お客さんを連れて実物見に来ていただいても全然大丈夫ですよ。社交辞令ではなく。またひと段落して、住みながら、ここにこれが欲しいなと思うときにはイマイさんに連絡します。
それではまた、お手入れの相談とかで連絡することがあるかと思いますので、引き続き宜しくお願いします。」
「Hさま、うれしい言葉をありがとうございます。
自分の心掛けとして、「早くお返事しないと忘れちゃうから。」ということと「あとで忘れそうになった時に見返しても分かるように全部書いておかないと」というなんだか後ろ向きなお答えになってしまうのですが、
その気持ちがHさんをはじめ、皆さんにとっての丁寧さにつながっているのかと思うとうれしい限りです。(笑)
それでも、自分にはまだまだ足りない部分がありますから、皆様からいろいろな意見や提案を頂いて日々どうにか頑張っております。
物作りを仕事とする上での大切なことは、その形を作ることができる、というのはもちろんですが、ほしいと望んでいる人と気持ちがうまくあうようにすることが一番大切なことだと思っています。
さいわい、ウェブサイトを見て声をかけてくださる皆さんは事前にある程度私たちの気持ちを知ってくださっている方々ばかりですので、どこかしら感覚が近い皆さんですので、気持ちを近づけることがそれほど大変なことではなかったりします。
でも、その人の中心にあるものを見つけるのはなかなか難しかったりして、美しさだったり、使いやすさだったり、その人が持つ好きなところに辿り着くのは楽しくもあり、大変でもありますが、そういうことも含めて物作りは素晴らしいなと思っております。
今回はすてきなご縁を頂きまして、ありがとうございました。
また、何かありましたらいつでも気軽にお声掛け頂ければうれしく思います。
それでは、今後ともよろしくお願い致します。」

天板 | ステンレスバイブレーション |
---|---|
引き戸 | クルミ板目無垢材 |
前板 | クルミ板目無垢材 |
本体外側 | クルミ板目突板 |
本体内側 | ポリエステル化粧板 |
塗装 | オイル塗装仕上げ |
ステンレスバイブレーションとクルミのペニンシュラキッチン
価格:1,390,000円(制作費のみ、塗装費と設備機器費用は別)
ステンレスバイブレーショントップとクルミのバックカウンター
価格:465,000円(制作費のみ、塗装費と設備機器費用は別)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は50,000円から、取付施工費は140,000円から)

春の庭:家具屋の自宅
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月7日






春、我が家の西側の窓は出猩々紅葉で真っ赤なのです。
株立ちの根元には、カミキリムシに開けられた穴が5か所もあって、お薬入れてテープで塞いでぐるぐる巻きにしているだなんて思えないくらいに華やかな姿に、私も頑張らなきゃ、と元気をもらえます。
冬は枝だけになって淋しかったハニカムシェードに映る影もにぎやかです。
発泡スチロールの箱に入れて初めてお外で冬越しをしたメダカちゃんたちも元気で、水草のナガバオモダカの花も咲きました。
何よりもうれしいのが、2年前、伊東のTさんのキッチンを拝見させていただいた帰り道に、JAの市場で出会ったスズランの苗買ってきたのですが、翌年は葉っぱだけたくさん出て花は咲かなかったのです。
うちの環境では咲かないのかしらと残念に思っていたのですが、今年は花のつぼみが沢山ついていてとてもうれしくなりました。春の玄関にスズランがある光景が夢だったのです!
16年前から家具を作らせていただいているMさんのお家に伺った時も、とても丁寧にお手入れされている植栽に囲まれていてすてきだったのですが、「植物は難しいですよ。その環境になれるのには何年かかかってもおかしくはないですよ。」とおっしゃられていて、そういうものなのだなと、勉強させていただいたのでした。
今年の5月で5年目になる我が家ですが、まだまだ、窓の外に見える景色は変わっていきそうです。

ウェブサイト更新
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月8日

長唄と社寺建築をこよなく愛するHさんの独特の表情をした食器棚とダイニングテーブルの制作例を掲載しました。
もしよろしければご覧くださいませ。

荘厳な建築物
Category : オーダー家具・オーダーキッチン制作事例, ダイニングテーブル、デスクのオーダー, 食器棚のオーダー2023年4月7日
「クルミの格子引戸の食器棚と社寺建築を想定したダイニングテーブルの制作」
幕張 H様
design:Hさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:iku nogami/daisuke hirose
painting:iku nogami/daisuke hirose
まだ父がこの工房の代表を務めていた時からお付き合いのあるデザイン事務所さんから大変久しぶりにご相談を頂いたのでした。
今回はその事務所さんを通じて食器棚を作りたいというご相談でしたので、お客様と直接お話する機会がなかったので、半ば手探りの状態で考えていったのでした・・。
私は家具をデザインするってどういうことだろうといつも悩むのですが、今のところ自分自身で思っているのは、使う人の要望に沿った形にすることだと思っているのです。
「沿った形」って、必ずしも希望に合わせることではなくって、その形がその人にとって必要かどうかをきちんと判断されてできあがったものだと考えています。
元々、父が創業したての頃は(何度も同じような話を書いているかもしれませんが)店舗の什器ばかりを作っていました。創業7年経った頃に私はこの仕事を手伝い始めたのですが、その頃はどうしてこのような形になるのだろう、という奇妙なものばかりを図面の通りに作るだけの毎日だったように思えます。
一従業員ですから、もちろん使う人の顔は見えないし、クライアントの顔も知らない。
純粋にこの形をどうやったら実現できるだろうという作ることだけの楽しさで仕事をしていたように思えます。
でも作るだけのモチベーションで続かなかったりします。特に理由が分からないまま作ることは、理解できないまま無理やり数式を暗記するような気持ちです。
それから時代の流れが変わって、店舗の仕事はほとんどなくなり、だんだんと住宅向けの仕事をするようになってきました。
制作を続ける中でも早い段階から父が製図を教えてくれたのが良かったのだと思います。そして、作り方を理解しながら形を考えてゆけることの重要さはこういうステップがあったからこそ今に生きているのではないかと思っています。
なぜあの頃奇妙に思えたのだろうとふと思い返す時がありましたが、やはり作り方が成っていないからだったのだろうと思えるのです。
なんだか偉そうに聞こえてしまうかもしれませんが、まるですぐに壊れてしまいそうで、誰が使うのが想定できないような形が溢れていた時代だったのです。
そういう経験があったからか、何かを作るとしたら、きちんとその意味がないといけないと思っておりまして、家具を作らせて頂くからには、その人の暮らしにきちんと機能してゆける形にしたいと思うのです。
でもそれは、その人が望む形をそのまま作るのではなくて、私が30年かけて得てきたことをお話しながら、希望に沿うちょうど良い形を見つけながら形作っていくことが最良の方法だと思っているのです。
ですので、手探りの状態で考えていくって、今の自分にとってはなかなか苦手だったりするのです。
なぜ格子にするのだろう、どういうイメージがあってこの樹種にしたいのだろう、どういう間取りでどんな人が使うのだろう、そういう情報が少ないままに作るというのは、この形で良いのかなあ、という思いがどこかに残ってしまうように思えるのでした。
頂いたご要望書には全面が格子の引き戸でできた少し華美な印象の食器棚の写真が添えられていました。
素朴な水屋箪笥のような印象とは少し違った印象でしたが、あまり作り込み過ぎると品が良くないように見えてしまいそうでしたので、ここはシンプルに私たちの作りやすい寸法の割付で提案させて頂いたのでした。
その形は、腰の高さより上にはこの格子の引き戸を取り入れて、それより下は使いやすいように引き出しに、というオーソドックスなレイアウトで形を考えていて、その引き出しはシンプルな板の木目を見せる形で考えておりました。
すると、担当のAさんから「デザインを揃えるために、すべての面を格子に見せたいのです。」というご連絡を頂きまして、引き出しまであえて格子の扉で隠すというデザインになったのでした。
食器棚の天板となる部分は、石のような印象に見せたいということで、当初はセラミックストーンを使う形で考えておりましたが、コストを抑えるために石のような凹凸感が表現されているメラミン化粧板になることに。

そうして納品された形はAさんを通じてお客様に大変喜んで頂けたという言葉を頂いたのですが、この家具を作らせて頂いている間はお客様にお会いする機会に恵まれなかったので、どのように使ってくださるのかなあと少し悶々としていたのでした。
すると、家具設置が終わる頃にお客様であるHさんご夫妻が現場にいらして下さったとのことで、制作を担当したノガミ君が工房に戻ってからいろいろと話をしてくれました。
実はこの家具を設置させて頂いた後に、家具を見てとても気に入ってくださって、「実はダイニングテーブルの制作もお願いしたいと考えておりまして。」と、ノガミ君に言伝てしてくれたのでした。
それから、直接メールでやり取りさせて頂けるようになりまして、いろいろとお話を聞いてみると、Hさんは私のイメージではもっともっとご年配の方と思っていたのですが、私より少し年上のお二人で普段は神社仏閣を巡ることがお好きなのだそうで。
と、家具だけではなく、好みのお話もお聞きすることができたりしたのでした。
これでやっとのびのびと作ることうれしくなった矢先、Hさんが投げかけてきたイメージが結構難解で、これはどうしようか・・、と頭をひねることになったのでした。
それは、神社仏閣のイメージをこのテーブルに組み込めないでしょうか、というメールとフラフスケッチが描かれた写真が届いたのでした。

「メールを頂戴し、ありがとうございます。
格子の食器棚は我が家の重要なアイストップアイテムとしてしっかりと馴染んでくれております。
出来栄えに大変満足しております。
さて、新たにご発注を検討しております。ダイニングテーブルにつき、当方の思いをお伝えいたします。
当方で考えていたテーブルのポンチ絵の写真を添付します。ポンチ絵は、あくまでイメージで、脚と天板の固定部を建築で言う斗栱(ときょう)のようなデザインにして、その上に甍(いらか)のように天板がのるというようなものです。」
この時に初めて知った「斗栱」という言葉。神社やお寺に行くと誰でも一度は目にしている屋根を支えている構造のことでした。なるほど、これをテーブルに・・。
いろいろと調べてみると、屋根をいかに大きく張り出すことができるのかが、この斗栱の形によるのだそうで、これをテーブルの脚頭部に使えないだろうか、というのかHさんのご要望。
ちょうどこの時にアキコとハイキングに行こう、ということで渋沢の頭高山の麓あたりを歩く機会がありまして、その時に見た白山神社の屋根の様子が大変勉強になったのでした。
今まではチラッと見るくらいだったのですが、こうして興味を持って見てみるといろいろなことが分かって、いろいろとピントを合わせて過ごしているように思えてもきちんと見ないとみていないのだなあとあらためて気づかされ、それを教えてくださったHさんの言葉がとてもありがたかったのでした。
「図面拝見しました。
基本的に当方の思いが叶ったもので気に入りました。
斗栱のデザインをカタチにしていただきとてもうれしく思います。
ドムースの天板も、まさに斗栱の上に甍がのるイメージですね。
目地を入れることで重層的な重なりの様式が表現できるように思いました。
加えて、脚の下端部に礎盤のイメージまで加えて頂き、日本の建築様式美が再現されて、わくわくさえしてきました。
京都で過ごした学生時代は講義には出ずに、勇壮な伽藍に斗拱の意匠を仰いだり、仏像に出会いに行ったりする日々を過ごして
おりましたのを思い出しました。
結婚してからは妻も一緒に、古刹の佇まいに一緒に浸る時間を大切にしております。
天板は、グレー系の色にも興味があり、その段階になりましたらサンプルなどで決めさせて下さい。
ゆっくりとお待ちしますのでどうぞよろしくお願いいたします。」
斗栱に続いて礎盤石となる部分の大きさのバランスや柱の形状を打ち合わせて、最後に天板の素材をどうするかを悩んだのでした。最初は食器棚と同じく凹凸のあるメラミン化粧板で作る予定だったのですが、いろいろと話を進めていくうちに「やはりこの場所は自分たちの思い入れも強いので、社寺建築の仕上がりが想起されるように天板にはセラミックを採用したいと思うのです。」

こうして、すべての形がHさんの思いと共にまとまりまして、制作に取り掛かるのでした。
食器棚の制作はノガミ君でしたが、テーブルはヒロセ君が担当します。
さて、一番の課題は斗栱の制作です。
コストのこともありますので、すべて手加工というのは難しく、NCルーターを使って作ろう、という話にまとまりました。
私たちの工房にはそのような大型の機械を置くスペースがないので、iPhoneスタンドの制作の時やこちらの本棚を作った時にお借りした神奈川県の産業技術総合研究所(通称:産技研)さんに再びお願いしてNCでの加工をして頂いたのでした。
今までは小田原の工芸技術所まで出掛けていたのですが、今度からは海老名の産技研さんでも引き受けてもらえるということで、図面を描いてヒロセ君に向かってもらいました。
技師さんにプログラムを描いてもらって、加工はヒロセ君自身で。その日の夕方にはとても美しい形を持ち帰ってきたのでした。(機械はすごいね。)
それをきれいに細部を手加工で仕上げて、脚部を完成させ、依頼したセラミンクカウンターと木部の天板を組み合わせて無事に完成。
納品も問題なく終了して、ヒロセ君もうれしそうに工房に戻ってきたのでした。
そして、Hさんからもうれしいお便りが。
「本日、納品、取り付けいただきました。
素晴らしいで出来上がりに満足しております。
最後の組み立て、設置まで、スタッフの方のお仕事が丁寧で敬服いたしました。
ほんとうに荘厳な建築物のようです。
ありがとうございました!」
そして、そのあともステキな時間を設けてくださったりと、とても良い機会に恵まれて、大変勉強になったお仕事だったのです。
クルミの格子引戸の食器棚と社寺建築を想定したダイニングテーブル
費用につきましては、お問い合わせくださいませ。

ウェブサイト更新
Category : 日記「自由な手たち」
建売住宅のキッチンスペースをナラ材を使って食器棚やリビングの収納などで整えていくことで、温かなHさんの望んだほんわかしたキッチンができあがりました。その記事を掲載しましたので、ご覧頂ければ幸いです。

夢見たほんわかしたキッチン
Category : オーダー家具・オーダーキッチン制作事例, 食器棚のオーダー, リビングボード、壁面収納のオーダー2023年4月5日
「ナラ板目の食器棚とパントリーと対面カウンター下収納の制作」
横須賀 H様
design:Hさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:masakane murakami
painting:daisuke hirose
キッチンのカタログのお申し込みを頂いたのがHさんからの最初のメールでした。
ちょうどコロナウイルスのことは取り上げられ始めた時期でもありましたね。
「はじめまして、Hと申します。
今バンコクに住んでまして、出産のため実家に戻っています。
お料理やもの作りが大好きで、台所の空間が大好きです。家を購入する際はイマイさまにあたたかい木とタイルの台所をお願いしたいなぁと夢みてました。
物件をこれから探す予定ですが建て売りの物件でも、お願いできるのでしょうか?
キッチンのカタログを希望します。どうぞよろしくお願いいたします。」

とてもうれしいメールを頂きました。
ただ、建売住宅にオーダーキッチンを入れるのはなかなか難しいかもしれないので、まずはお返事を送らせて頂きました。
「建売住宅にお住まいになられる場合でキッチンを作りたいという場合は、おそらくお引渡し後にあらかじめついているキッチンを撤去して、リフォームしてキッチンを入れ替えることになってしまうと思いますので、なかなかハードルが高いかもしれません。
食器棚などのオーダー家具でしたら、特に問題なく後から制作して設置することができます。」
と、あまり前向きなお話ができなくてすみません、という思いでしたが、その後にうれしいお返事を頂けました。ありがとうございます。
「おはようございます。
先日はお忙しい中、素敵なカタログを送って頂きありがとうございます。頂いてから毎日育児の合間に眺めては素敵だなぁと癒され元気を頂きながら読ませて頂きました。
まだいつかは決まっていませんが、そのときは是非お願いしたいと思っています。」
「うれしい感想をありがとうございます。
これから、家の建てるかどうか考えていくのですね。いろいろと悩まれることもあると思いますが楽しい時間ですね。
私は昨年家を建てたのですが、それまで家を作ろうと思ったことは全くなかったのでした。
学校が近かったマンション住まいでしたので、次女が中学卒業するあと5年くらいはそこに住むつもりでずっと考えていたのです。
それが、目の前に大きな集合住宅が建ち始めたり、駅前が開発されて道路が混雑してきたりと少しずつのんびりした環境が変わり始めたりしていたのですが、自分の中ではまだ家のことなんて考えていなかったのに、ある冬に手に入れた1冊の本を読んでいて、そこに出ている庭の様子を見て、「ああもうこれは家を作りたい。」と決めてしまったのです。
妻は、もうそういうのならみんなで頑張りましょう、とみんなで気持ちが重なって一気に家作りのお話が進んでいきました。
おもしろいですね。そういうタイミングって、いろいろな巡り会わせがあるのだなあって。
何かありましたらいつでも気軽にご相談くださいね。」

このようなやり取りをさせて頂いて、いつかそのうちご相談頂けたら良いなあなんて思って、その次にご連絡くださったのが、1年半後でしたね。
あらためてメールをくださった時は、すっかりHさんの最初のメールが頭から抜けてしまっていて、うっかり「はじめまして。」なんて答えてしまいました。いけませんね・・。
「こんにちは。
以前メールさせていただいたことがありますHと申します。
今新居を探しているところです。
本当はキッチンとボードをお願いしたいとずっと思っていたのですが、期日だったり建て売りの可能性もあり可能な限りお願いしたいなと思っています。
例えばなんですが、今検討している建て売り物件(1月完成予定)だとパントリーなどの収納がほぼなく・・・キッチンも狭いと思います。大切なお鍋やお皿がいっぱいで(毎年作るお味噌や梅干しなども)どこにしまおうと。
・建て売りだと、タイミングによってはキッチンもお願いすることはできますか?
・背面の壁に収納棚?を作って頂くことはできますか?また収納案を教えていただきたいです。
ものを作るのが大好きで、みんなが笑顔で集まれるようなほんわかしたキッチンが夢です。
お力をかして頂けると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。」
というメールと一緒にイメージされていらっしゃる図を送ってくださったのでした。
それから、私たちのところに打ち合わせにいらして下さいまして、いろいろとできることの可能性について内容を深めていったのでした。
建売住宅というのは家の部材や仕様がすべて計画されてしまっている住宅なわけなので、ここにオーダーキッチンを導入できるかというと、過去の経験から考えますとかなり難しいことが多いです。
建売住宅に限らず、注文住宅でも導入は難しいと言われることもあって、そのたびになぜなのかをお客様が建築会社さんに尋ねると、その家に対する補償ができなくなってしまうのです、と言われることが多かったでした。
こういう条件で、こういう形でできあがったものに対してアフターメンテナンスの補償ができるので、その規格から外れてしまうと補償できる根拠が揺らいでしまうというわけなのです。
なるほど・・、たしかにそういう理由でしたら納得できるのですが、「それなら将来的に掛かるメンテナンスの費用については有料になっても良いので、キッチンだけオーダーのものを入れても良いでしょうか。」と聞いてくださったお客様も過去にいらっしゃったのですが、やっぱり駄目だったのでした。
なぜかと聞くと、何だか難しい理由と共に責任の所在が曖昧になってしまうという言葉が出てきました。
所在が曖昧になるってよく聞くのですが、今までキッチンを設置させて頂いた時にお世話になった工務店さんのようにきちんと区分けして行なえば問題がなさそうなのですが、なるほど難しいのですね・・。
それでもどうにかして自分の気に入ったキッチンを導入したいと切々と担当者さんにお話を重ねたお客様もいらっしゃいましたが、最後はそのような場合は、標準のキッチン撤去費用とそのオーダーキッチン導入に当たっての再プランニング費用、管理費用云々がどうやらこうやら・・とモゴモゴと話が続いてキリが無くなって諦められる方々を今まで何度も見聞きしてきました。
注文住宅でもこういうケースがありましたので、建売住宅となると最初からまず突っぱねられちゃうことばかりでしたのであまり良い印象を持っていなかったのです。

そのようなわけで、どの程度家具を作り込んでいくことができるかの判断は、ご新居がある程度できあがるまで、もしくは完成するまで待つ形にするのが良いと思っておりました。
ただ、もしかしたら少しは柔軟なお答えが建築会社さんから頂ける可能性があるかも、と思えたのが、Hさんの場合はまだ建築が始まっていなくて、古家が建っている状態で、これから取り壊して家を建てるという状況だったのです。
それなら、例えば、不要な部材は最初から取り付けないようにしたりとある程度柔軟に対応してもらえるかもしれませんね、なんてHさんとお話をしておりました。
と思っていたのですが、そこは建売住宅ですので、結果としてはやはり難しく規格通りの家ができあがるのを待つしかなかったのでした。
そこで今回はできあがった状態のものに作り込んでいくことで不自然にならないような工夫の見せどころとなった部分がたくさん出てきたのです。



工夫その1。
まずはカウンター下の収納のデザインのあり方です。
食器棚とその隣にパントリー代わりになるシンプルな戸棚とキッチン対面のカウンター下収納を作らせて頂くことになったのですが、打ち合わせをしていく中で、その対面カウンター下収納とキッチンの雰囲気をまとめることもできますよというお話をさせて頂いたのでした。
具体的には、システムキッチンの周りを囲うことで、木で作るオーダーキッチンのような印象に見せることができるのです、というお話をさせて頂いたのでした。
以前にもそのような形で整えたお客様が多くいらっしゃいましたので、その事例を見て頂いてリビングダイニングから見る時の印象が同じ樹種でまとまったら心地良いですね、というお話をさせて頂いたのでした。
例えばこちらの皆さまのような感じです。
○「あたらしい形」港北 H様
○「整えて」大倉山 T様
○「おばさま」町田 I様
○「響く声」八王子 Y様
○「おとうさん」茅ケ崎 W様
○「ロックなあなた」横浜 N様
○「学び家」浦和 S様
こうしてキッチンを囲うだけでリビングダイニングから見る印象がこれほど変わるのです。
この時のポイントは、特にキッチンの色とは合わせていないことです。
食器棚の表面をキッチンに合わせるほうがキッチンに立った時にまとまると思えたりするのですが、私は以前にもどこかに書いたと思いますが、キッチンで見る印象よりリビングダイニングから見る印象に合わせることのほうがメリットが多いように思うのです。
続いての工夫その2は対面カウンターの納め方でした。
カウンター下収納を食器棚に合わせて作ることで印象はまとまるのですが、対面カウンターが別の素材のままよりは素材が合わせられたら良いなというお話が出ていたのです。
そのカウンターですが、Hさんのお宅では標準で白い対面カウンターがつくのですが、この打ち合わせをしている時点ではキッチン周りの腰壁を立てるのはもう少し先のことだったので、今のうちに建築会社さんに相談しておけば白いカウンターを無駄にせずに取り付けないまま引渡してもらえるのではと思っていたのです。
が、残念ながらダメだでした。標準仕様のものがついていないと、完了検査が受けられないということで。
世の中の仕組みは難しいのでした・・。
そういうわけで、この部分をナラでできたカウンターに見せるために、白いカウンターの上からナラのカウンターを被せる形にしたのです。
こうするとけっこう厚いカウンターになってしまいそうだったので、厚みを調整しやすくするために、また、白いカウンターが無ければ無垢材を使うこともできたかもしれないのですが、今回のようなL型のカウンターで無垢を使うとなかなか動きが読めない、ということで、突板を使って作ることにしたのでした。
そして、工夫その3がシステムキッチンのお化粧直しでした。
Hさんとはカウンター下収納の印象を食器棚と揃えることのメリットなどをお話ししている時にそれに合わせてシステムキッチンの表面材も食器棚やカウンター下の収納に合わせた素材に交換すると、全体的に印象がまとまって見えるというお話をさせて頂きましたら、最初はオーダーキッチンを入れたいって熱望していたこともあって、Hさん、ぜひそれも一緒にお願いしたいです!とうれしそうにおっしゃってくださったのでした。
新築なのに使ってもいないものを変えてしまうのはもったいないという思いもあるのですが、この場所で長く時間を過ごすご本人にとって何か心地良いのかを考えると、交換することが当たり前のように思えていったのです。
Hさん、いずれはここをお菓子を作るアトリエを兼ねたような使い方にしたい、とおっしゃっていたので、ここにいる時間はなおさら大切なものになっていきますから。

そして工夫その4として、なかなか大変だったパントリー部分の造作があります。
この場所は、元々はただの可動棚がついているだけのスペースだったのですが、壁に直についているダボレールも目立つことと、食器棚やカウンター下収納を作り込んでいくと、かえってこの場所が目立ってしまうことが予想されました。
白い棚板をナラの棚板に交換するだけでもだいぶ印象は変わりますが、なるべく物が隠して置けるようなパントリーが必要というお話も出ていましたので扉をつけてきちんと作り込みましょうということになったのでした。
そこで、ただ、扉をつけるだけでも良かったのですが、他の家具と同じように扉のデザインがよりまとまった印象に見せられたら良いな、ということと、このパントリーがキッチンへの通り道になる場所で開き扉にすると開け閉めの時に邪魔になる可能性も考えて実現したのがこの引き戸の形でした。
なおかつ、ただ収納として作るのではなく、白くて目立ってしまう袖壁も隠してしまおうという試みになったのです。
ですので、袖壁部分がネックになるので工房で四角く箱状にして作って持って行くことができなくて、パーツごとに仕上げて搬入して現場で組み立てるというなかなか工夫が必要な納まりだったのです。
それでもこうして、きれいに納まりまして、納まってしまうと工夫に苦労した部分も分かりづらくなってしまうのがうれしいようでちょっと淋しい。
2日間かけて大がかりに工事をさせて頂きまして、こうしてすべてがきちんとその場所に、すべてそうなることが予定されていたようにしっくり納まりました。
そして、Hさんにも大変喜んで頂けました。
「イマイ様
お世話になってます。
先日は遅くまで作業していただいて本当にありがとうございました。
魔法がかかったみたいにキッチンが素敵な家具に囲まれ幸せです。
角の優しい丸みや隅々まで木の木目が流れていたり感動だらけです。今井さんの家具はやさしい空気が流れていて私まであたたかな気持ちでキッチンにたっています。10年越しの夢が叶って本当に嬉しいです。
毎日幸せな気持ちで使わせて頂いてます。大切に使わせて頂きます。
心から感謝致します。
丁寧に作業していただいたノガミさんヒロセさんコバヤシさん(お名前違っていたら申し訳ありません)にもよろしくお伝え下さい。
次回お会いできるときを楽しみにしています。長文になり申し訳ありません。」
と、とても温かなうれしいお便りを頂いたのでした。
後日、Hさんのお宅にお伺いしていろいろとお話をお聞きしますと、私たちのことは、以前私たちでキッチンを作らせて頂いた「その日まで」の辻堂のSさんが当時開催していたお料理教室で私たちのキッチンを知ってくださったのだそうです。
そのSさん、今では辻堂でカフェ「キッサコ」を開いていらっしゃって、久しぶりにSさんのことを聞いて、皆さんとはいろいろなところでつながっているのですね、とその言葉を聞いて、静かにうれしくなったのでした。
コーリアンとナラ板目の食器棚
価格:740,000円(制作費・塗装費)
ナラ板目のパントリー改装
価格:190,000円(制作費・塗装費)
ナラ板目の対面カウンターとカウンター下収納
価格:690,000円(制作費・塗装費)
システムキッチンの面材交換
価格:190,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は70,000円から、取付施工費は180,000円から)

入学式の朝
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月4日
昨日長女ハルの大学の入学式がありました。
キャンパスに行く機会なんてあまりないから君も見ておいた方がいいよ、とダイスケさんも誘って3人で参加してきました。
生徒と保護者は別々の会場でしたが、Youtubeで配信もされていて、式典中の生徒たちの表情も映してくださっていて、今までの中学・高校とは違う待遇の良さを感じました。(その分お金もかかっていますからね。笑)
先生方のお話も興味深く、中学生の時に読んで、よくわからないなあ、という印象になってしまっている「星の王子様」をもう一度読んでみようと思いました。建物も環境もすてきなキャンパスでした。
入学式の数日前には、フレッシャーズキャンプという同じ学部の新入生同士が親睦を深める機会があったようで、帰宅した時、
「なんかみんなキラキラしてた。」とボソッとつぶやいていたハル。
周りはそう見えますよね。わかります。自分の学生の頃を思い出しますね。
私「私から見れば君も十分キラキラして見えるけど。」
ハル「お母さんのは違うじゃん。」
そうね、私はハル大好きフィルターがかかった眼でしか見れないから、説得力がないのかもしれませんが、18年間経験したことも見てきているので、
君ならきっと大丈夫、と思えるのです。
応援しているよ。

ナラとステンレスバイブレーションのセパレートキッチン
Category : 日記「自由な手たち」



先月末と昨日とで群馬県の藤岡市のご新居を建てるIさんのところまで、ノガミ君とヒロセ君の二人でキッチンの設置工事に伺ってきたのでした。
本当は月末に作業を完了させる予定だったのですが、うっかりMさんの取付の予定を組んでしまいまして、工務店さんにあらためて調整をして頂いたりして、大変失礼しました!
そのようなご迷惑をかけてしまったにもかかわらず、作業時も広々と現場を使わせて頂けて予定よりもスムーズに作業を進めることができたりと、細かいご配慮がなされたとても良い現場だったのでした。
また本来、群馬県となるとなかなかすぐに伺える距離ではないので、ご依頼を請けさせて頂くかを悩んだのですが、Iさんがキッチンを希望されているという強い思いと一緒に、工務店さんがバックアップしてくださるという後押しもあって、今回安心してお請けできたのでした。
みんなで心地良い家を作る、という気持ちを持ってできあがる場所は、思ったとおりにすてきな場所になって行くのです。
次回、住み始めた頃に伺わせて頂こうと思っております。
その時を楽しみにしておきますね。

三角標
Category : 日記「自由な手たち」2023年4月1日

川縁でカラスが一生懸命土を掘り起こしている。
桜の花びらと一緒に小さな羽虫たちもブンブン飛び回り始めた。
土手で見かけないネコを見るようになった。
メダカたちも朝から早々にお腹が減ったと水面に顔をのぞかせるようになった。
うちの庭にも茶トラが来ているってアキコとチィが言っていた。
空の色がほんのり濃くなってきた。
アイは変わらず、「ニャアオ(おはよう)」
春の風になってきました。

カバザクラの家具たち
Category : 日記「自由な手たち」2023年3月31日


実は今週は家具納品ウィークでして、月曜日と火曜日で平成建設さんのお仕事である静岡のTさんの3回目の取付工事にノガミ君とワタナベ君に向かってもらって、水曜日には「このあたりのランドマークになるような場所にしたいのです。」という相談を前回猫と暮らす大きな家具を作らせて頂いた猫と建築社の中村さんから相談を頂いていたそのカフェで使ってくださるラワン(めずらしい!)のベンチとテーブルを納品させて頂いて、昨日からはヒロセ君、ワタナベ君、タケイシさんの3人で、藤沢のecomoさんからご依頼頂いていた大磯のMさんのリノベーションでリビングやキッチンや玄関の家具を作らせて頂いたのでした。
新しい家具は2台のみで、残りの2台は今くっついている状態から着せ替えるという、この着せ替えるような仕事はいつもなかなか大変なのですが、今回も多少の歪みなどを調整しながら無事にきれいに設置が完了したのでした。

こちらが以前の写真。
カバザクラのとても清々しく明るい印象になってとても心地よい!