コの字のキッチン

Category : 日記「自由な手たち」

2023年10月4日

HITOMAさんから頂いたコの字型のキッチン。昨日無事に設置が完了しました。

今回難しかったのが、ご主人が直接仕入れた食洗機とIHヒーターの組み込み。日本国内仕様ではないものですので、なにしろ施工説明書が無いのでどうにか国内仕様のマニュアルを見ながら設置をしたのでした。このあとの電気屋さんが大変そうですが、よろしくお願いいたします。

もう一つがサッシに飲み込ませるステンレスの天板。搬入が可能ならコの字一体で作りたかったかな、なんて思っていましたが、飲み込ませることを思うとL型とI型の2分割にしておいて正解でした。

これからタイルが敷かれて、壁が仕上がっていって、そのあとにキッチンの塗装をTさんが行なって完成となります。

反町や白楽、菊名や大倉山は今まで下車したことがあったのですが、このTさんの新居が建つ妙蓮寺は初めて下車する駅だったのですが、降りた途端に素敵でした。ちょうど夕方の雨の降り始め時でしたが、丘の上から何か楽しそうに降りてくる学生たちと目抜き通りは素敵な商店街。むかし懐かしい思わず入りたくなる本屋さん「石堂書店」さんと、向かいにとても魅力的なたたずまいの本屋さん。調べると、「本屋・生活綴方」さんという本屋さん。

子供のころは本屋さんが好きでね、小学校の低学年の頃だったかな、いちょう団地の少し先に行くとOKストアがあって、そこは小さい時分は母との買い物じゃないと行くことがない特別な場所で、団地という生活の輪から飛び出たところにある世界でした。

そのOKの向かいが日用品のお店になっていて、その2階に上がると、理容室やおもちゃ屋さんや本屋さんがあったんです。ちょうど2階の真ん中がゲームセンターのようになっていて、みんなファンタジーゾーンやスペースハリアーなんかをやっていたっけ。そこを通り抜けると古いラワンの匂いがするような本屋さんがあって、そこでジャッキーチェンの映画本(小さくてすごく分厚い本)が売っていて、お小遣いを貯めてそれを買いに来たのを思い出しました。あとは土曜日に早売りされるジャンプはここに買いに来たっけ。

お引っ越し

Category : 日記「自由な手たち」

2023年10月2日

6年前に作らせて頂いたブラックチェリーの赤と背板が深い緑色のクリスマスカラーが特徴の本棚

その本棚をご依頼くださったFさんがお引っ越しするということで、その新しい場所に合わせて本棚を一度引き取らせて頂き、再度仕上げが必要な部分を加工して、取り外しの際に壊さないといけなかった隙間を調整材を作り直したりして、無事にご新居に設置完了。

今度は新しい間取りの関係でリビングではなく洋室に置かれることになりましたが、Fさんの書斎として活躍するのです。

Fさん、クレミルにも何度もいらしてくださって、家具のオーナーさんというよりはもう少し近い距離でお付き合いさせて頂いていて、再び新しい暮らしのお手伝いができたことをうれしく思うのです。家具作りで始まるご縁があるというのはとてもすてきなこと。

IさんのナラのL型キッチン

Category : 日記「自由な手たち」

2023年9月30日

逗子のIさんのL型キッチンもようやく形になってきました。今回はナラのランダム張りの突板を使ったキッチンです。

天板はIさんが切望されているL型一体のステンレスカウンター。2階の窓からの搬入になるのですが、それがうまくいくかどうかが当初からの心配でもありますが、ぜひともキレイに納めたい。ヒロセ君もとても丁寧に仕上げてくれていて、10月下旬の設置がドキドキしますが楽しみであります。

食器棚のオーダー制作例を1つ書きました。

Category : 日記「自由な手たち」

リメイクしたシナ合板のダイニングボード

17年前に家具を作らせて頂いたEさんからあらためてお声掛け頂きまして、今回ご新居にその時の家具と新しい家具が仲良く並ぶ空間を作らせて頂きました。

もしよかったらご覧くださいませ。

また逢う日まで」藤沢 Eさん

リメイクしたシナ合板のダイニングボード

また逢う日まで

Category : オーダー家具・オーダーキッチン制作事例, 食器棚のオーダー

「リメイクしたシナ合板の家具たちと食器棚」

藤沢 E様

design:Eさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:daisuke hirose/kenta watanabe
painting:daisuke hirose/kenta watanabe

リメイクしたシナ合板のダイニングボード
この家具の引き出しや扉部分が今から17年前に作らせて頂いた家具になります。シナ合板にワトコオイルのホワイトで仕上げておりまして、手掛け部分だけアクセントをつけたいということでブラックウォールナットの無垢材を埋め込んで作ったのでした。あの時と印象が違うのは、扉と引き出しの位置を反転させていること。このスペースに合わせて設置するために左右の端に隙間調整材を入れる必要があったのですが、その材をきれいに取り付けるために扉と引き出しの位置を入れ替える必要があり、以前とは違う使い方になることをご了承いただいてこの形になりました。
吊戸棚の下にLEDダウンライトを埋め込み
吊戸棚は新しく制作しています。今回は下の収納部分は今までの家具をきれいに生かして、下の天板から吊戸棚までは新しく作ろうと考えていました。また、新しく作る部分はシナ合板のクリアな色で見せて、今までの家具とあえて揃えないようにしたのです。日焼けしたホワイトオイルの印象に色を合わせるのは難しいですし、仮に合わせても時間とともに変に日焼けしていくのはよくないかと思いましたので。また、吊戸棚にはハーフェレのLEDダウンを入れていますこの照明のスイッチは、kotiさんが内向工事に入ってくれたタイミングで、壁にスイッチを増設してもらいました。

大変久しぶりにEさんからメールを頂きました。
Eさんに家具のご依頼を頂いたのは今から17年前になります。
show time」というタイトルで制作例を掲載しているリビングボードのご依頼を頂いたのでした。
あの時は、シナとウォールナットをおもしろく使って、壁に柱型が出ていたから天板と家具を変形させなくちゃいけなかったし、壁が躯体だったから固定するのに頭を悩ませたなあ、くらいしか思い出せなかったのですが、Eさんにお会いすると、あの時の様子を、まるで昨日のことのようにEさんお話してくださいました。
「あの時のイマイさんたち、とても素敵だったのですよ。たしかこの左端の扉が、その手前に家具が据え付けられていたから全開しなかったんですよ。それをイマイさんそのままお昼に持ち帰って夕方にはきれいに仕上げ直して持ってきてくれましたものね。」
ハハハ、何だか恥ずかしい。
「でも、あれから何の不具合もないし、色もきれいなままだし、とても気に入っているのです。」とEさん。
たしかに17年使い続けてきたように見えないほどきれいに使ってくださっています。傷も細かな傷こそついていますが、当時のままのきれいさがそこかしこに見られたのです。

リメイクしたシナ合板のダイニングボード
元の収納の引き出しの様子。
リメイクしたシナ合板のダイニングボード
元の収納の引き出しの様子。
リメイクしたシナ合板のダイニングボード
元の収納の引き出しの様子。
リメイクしたシナ合板のダイニングボード
元の収納の引き出しの様子。スライドレールがちらっと映っていますが、現在はこの側板付けのベアリングレールはあまり使わなくなってしまいました。なぜかというと、10年ほど使い込んでくると、レールの奥のストッパーが劣化して、引き出しのしまりが悪くなることがあるのです。そうなるとそのストッパーを交換すればよいのですが、このレールもマイナーチェンジをしますので、ストッパーの規格が合わなくなってしまうことがあり、そうなるとレールごと交換することになって、そうすると引き出し自体も少し調整する必要があって、となかなか手間が掛かってくるので、最近は底付けのソフトクローズレールを主に採用しているのです。
リメイクしたシナ合板のダイニングボード
元の収納の扉の様子。

さてそのEさんからのご相談はこのような感じでした。

「イマイさま、大変ご無沙汰しております。2015年にマンションのリビングに家具を入れて頂いたEです。
私事ですが市内に住んでいた私の両親の介護が必要となり、現在家族構成も変わり、市内に引越しを検討しております。
その際、お作り頂いた家具を形を変えて(分割して)新しいマンションに持ち込む事は可能でしょうか?
間取りも変わる為、分割して使用出来ればと考えているのですが、諸費用等考えると、新しく作って頂く方が良いのかな?とも思いますし、搬送費取付費プラスアルファくらいで済むのであれば、今の家具が使い易く愛着もあり持って行きたいという気持ちも強くあります。
また、それとは別にお作り頂きたい家具もございます。(食器棚と本棚/予算の関係で最初は一つだけになるかもしれません)
引越しそのものも確定していないのですが、もし住替えが進めば今年の9月から10月頃の予定です。
先ずは今の物を持っていくには、どのくらいの費用が掛かるのか?教えて頂けますと幸いです。
お忙しい中恐れ入りますが、宜しくお願いします。」

ということで、そのリビングボードを活用しての新生活ができるかどうかをまずは判断するためにお伺いしたのでした。

リメイクしたシナ合板のダイニングボード
手掛けのブラックウォールナット部分。時間が経って色が抜けて赤みが増して、さらには触っていたことでツヤも良く出ていて、とても良い感じだったのです。当初、左右両端の隙間を調整する材は新しく作る形で考えておりましたが、できればこの手掛け部分の印象がいかせて違和感なく納められたらよいなと思いまして、今回使えなくなってしまった扉を加工して隙間調整材にすることにしたのです。
リメイクしたシナ合板のダイニングボード
おかげで、とてもきれいなブラックウォールナットのラインが通りました。

私たちの家具作りの考え方としては、今回のEさんのようなお話が少なからずあると考えており、実際に過去にもお引っ越しに合わせて家具を作り替えたお客様はいらっしゃいましたので、できるだけその家具を壁に固定してもなるべくきれいに取り外せるようにしたいと考えております。
具体的には、壁などに接着したり、壁の中に大掛かりに埋め込んだりして、まったく動かすことができない、という状態にはしたくないなと思っているのです。
ましてや、家具は消耗品ですから、移動しなくても故障したり、傷んだりしたときには部分的に交換できるようにしておかないといけないと思っています。
そういう時に取り外しが容易なようにしておきたいのです。

今から20年近く前にもこのような形で家具をリフォームしたことがありました。
生まれ変わる」鶴川Hさん

シナ合板オイル塗装仕上げの引き戸の吊戸棚
こちらは新しく作らせて頂いた食器棚。Eさん、私の自宅の印象を気に入ってくださっていて、吊戸棚は引き戸にしています。
シナ合板オイル塗装仕上げの食器棚
全体の印象はこのような感じ。こちらの家具もシナ合板クリア塗装仕上げにしたことで、ダイニングとキッチンの印象がまとまりました。

Eさんの場合、背面の壁は躯体でしたので、ねじ止めはせずに(集合住宅のコンクリートの壁へのねじ止めはリフォームなどで施工会社さんの判断がもらえる時以外はねじ止めしていないのです)左右の壁に固定して、背面にはあとでカッターを入れれば採れるようにシリコンを接着剤代わりにして固定しておりました。
ただ、Eさんのリビングに合わせて設計しているので、取り外してもそのまま使えるものと、手を加えないと家具として成り立たない部分とが出てきます。
今度お引っ越しされるマンションの設置したいスペースは、今よりも幅が狭いので、このリビングボードの一部を活用することにして、さて残りの部分をどこに使おうかと考えていくことになりました。

シナ合板オイル塗装仕上げの引き戸の吊戸棚
引き戸の様子。今回の引き戸もあまり金物を見せたくなかったので、戸の下に戸車がつくだけのシンプルな引き戸。上の鴨居の印象はおかげですっきり見えます。
シナ合板オイル塗装仕上げの引き戸の吊戸棚
ちなみに鴨居部分と敷居部分はシナの無垢材で作っています。

今回、Eさんとしては3つの家具を考えていらっしゃいました。
リビングボードと食器棚と可能ならご主人の書斎の机です。
そこでリビングボードはこの形をなるべくそのまま生かせるように考えることにしました。
食器棚にはどこか活用できるのかというとなかなか難しかったため、すべて新しく作ることに。
そして、ご主人の書斎の机というのは、以前のリビングボードでも左端のスペースはご主人の机として使ってくださっていたのですが、それがとても使いやすいということで、できればそのまま新居に机部分だけを移設したいと思っていたのだそうです。

シナ無垢材の引き戸の手掛け
引き戸の引手はシナの無垢を削り出して制作しています。

では、その3台をうまく考えていきましょう。 まずは素材ですが、当時のリビングボードはシナ合板を白くオイル塗装で仕上げていました。また、手をかける部分だけアクセントとしてブラックウォールナットを使っていたのです。 この印象はいまだに美しく、Eさんの好まれる北欧のテイストだったり、中村好文さんのテイストだったりによく合う印象でしたので、新しく作る部分もこの印象に合わせるかを悩んだのですが、ちょうど私の自宅の様子を写真などで見て頂いていたこともあり、(我が家はほぼシナやバスウッドで構成しましたので。)今まで懐かしんで使う部分はこのままにして、新しくする部分はもう少し印象が柔らかくなるように素材は同じシナ合板にしたのですが、色はクリアで仕上げましょう、ということになったのでした。

引き戸の吊戸棚の下にはオープン棚
吊戸棚の下半分は、特に熱や蒸気を気にしないで使えるので、ちょうど目線よりも少し下になるくらいのところにオープン棚を設けています。残り半分は熱が出るような家電が置かれています。

そして、そのもとの形をどのように当てはめていくかですが、まずは新居のダイニングのサイドボード部分に4枚の扉部分と4段の引き出しを活用することに。それでもそのダイニングの幅ピッタリというわけにはいきませんので、左右の端はサイズ的に使えそうにない扉をカットしてフィラーとして見せることに。
これでサイドボードの印象は、以前の面影のまま残すことができました。
それでは天板は活用できるかと考えたのですが、開けた合ったコンセントの穴と天板を分割して作った部分があったりと、きれいに見せることが難しそうでしたので、ここはシナの無垢材で新たな天板を作ることにしました。
そして、吊戸棚は新しく制作しました。
食器棚のほうも活用できる部分がなかったので、すべて新しく。
食器棚のデザインは引き違い戸の吊戸棚と引き出し式の食器収納と家電収納という構成。
そして、ご主人の机はなるべくそのまま使いたいところでしたが、リビングボードのほかのキャビネットがあって初めて自立するかたちでして、そのままだと倒れてしまうので、天板とキャビネットの大部分は再利用して、右の側板だけを追加で制作したのでした。

食器棚の天板はステンレストップにしています
天板は作業がしやすいようにステンレスを張りました。

こういう形でお話をまとめたのですが、実際にそれでうまく調和するのかどうかは私にも読めない部分がありました。
また、今回は新築のマンションだったのですが、壁を取り払って可動間仕切りを入れたい、というようなご相談も頂いていたので、いつも内装工事でお世話になっているkotiさんにも工事に入ってもらって、プチリフォームも行なったのでした。

こうして、あの時のリビングボードは、新しい暮らしの中に自然となじんでいくことができたのでした。

「フリーハンドイマイ イマイさま
いつもお世話になっております。
昨日取り付けに来てくださった、ヒロセさんとタケイシさんがとても素敵でした。
とても丁寧なお仕事をされていて、ヒロセさん主導でタケイシさんを気遣いながらなさっているのが見てとれ、また、タケイシさんも指示に従い一生懸命で、ゆっくりと着実になさっていて、見ていて微笑ましかったです。
いつも感心させられるのは、イマイさんの所のお仕事は、本当に仕事が綺麗で、家具が美しいのは勿論の事、ゴミ一つ出さず、最後タケイシさんが持参された掃除機までかけて下さっていました。
そして雑談の中で、お二人がこの仕事が楽しいと仰っていて、そんな素敵な方達の家具に囲まれ生活出来る事がこちらもうれしいです。
ご紹介頂いたkotiの伊藤さんにも良くして頂き、希望していたウォールドアも11月には完成しそうで、それもイマイさんのお陰です。
この度は大変お世話になり、ありがとうございました。
16年前のお作り頂いた家具も、形を変え更に綺麗になって(以前より綺麗にして頂いていました。有難うございます。)新しい家にマッチしておりました。
私が言うのは僭越ですが、イマイさんの所の家具は、派手な今風な感じではなく、最初からそこにあったかのようで、使い始めると実に機能的でシンプルでいて美しいですね。
物が多過ぎてなかなか理想の形に近付けませんが、イマイさんの家具に相応しい生活が出来るよう、頑張ります!
スタッフの皆さんにも、くれぐれも宜しくお伝え下さいませ。」

と、うれしいメールを頂いてしばらくしました頃に、あらためてEさんからご相談を頂いたのでした。

食器棚の炊飯器用スライドテーブル
炊飯器をしまうスライドテーブル。
シナ合板で制作したオーダー食器棚の引き出しの様子
その下は深めの引き出し。
シナ合板で制作したオーダー食器棚の引き出しの様子
中央部は4段の引き出し。その1段目。
シナ合板で制作したオーダー食器棚の引き出しの様子
中央部は4段の引き出し。その2段目。
シナ合板で制作したオーダー食器棚の引き出しの様子
中央部は4段の引き出し。その3段目。
シナ合板で制作したオーダー食器棚の引き出しの様子
中央部は4段の引き出し。その4段目。
シナ合板で制作したオーダー食器棚のゴミ箱収納部上の様子
右端はごみ箱スペースと可動棚。

「フリーハンドイマイ イマイさま
いつもお世話になっております。
先日はありがとうございました。あの時に見て頂いた父の部屋の収納についてですが、デイサービスから帰宅した父にイマイさんのお話をしました所、金額によるのですが作って頂きたいと申しており、概算で構わないのですが、おいくら位か教えて頂けますでしょうか?
父は私達とは全く違う発想ですごい良いアイデアだ!と感心しておりました。」

と、同居して暮らすお父様の部屋に快適に過ごせるような机を作ってほしいという相談を頂いたのでした。
ただ、介護用のベッドが入っていて、お父様の生活に必要なものものもあるので、うまく工夫しないとせっかく作っても使いづらい形になってしまうかもしれません。
どういう形が使いやすいのか、また、その家具を好かっていることが楽しめるようにただ機能的なだけの形にはならないように考えていったのです。
今までお父様が使われていた机がEさんのお嬢さんのためにお父様が以前にプレゼントしたものを今お父様が使っているということで、デザインがとてもきれいな机であることと使い込んだ愛着もありますので、それを変えても良いと思える形にならなくては新たに作る必要が無くなってしまいますので。
そこでEさんといろいろ相談しまして、好みと使い勝手を反映させた形をスケッチしてEさんにお送りしました。

ブラックウォールナットとシナ合板ホワイトオイル仕上げのデスク
こちらは、「今まで使っていたように机を使いたい。」ということで、ご主人の書斎にリビングボードの一部を移設しました。ただ、そのままでは自立しないので、右の側板を新たに作らせて頂いたり、天板のサイズをカットして仕上げ直したりと、新旧織り交ざった形になっていますが、とても良い印象で納まりました。

「お世話になっております。
先日のスケッチ、イメージが浮かびおおむね良くて、この様な家具がで出来るのだなとイメージできまして、父にも見せて喜んでおります。
ただ、父は主人の書斎の机を大変気に入ったようで、茶色のウォールナットが良いと言っております。
天板の色がとても良いと申しており、今同じようにお作り頂いても同じ色にはならない旨も伝えました。
そのあたりをいまだ悩んでおりますが、家具の作成、宜しくお願い致します。
5年前死にかけてそのまま7ヶ月入院、以来我が家に来て抗がん剤治療も3種類既に使っており、4種類目の現在、幸い薬が効き癌は抑えられておりますが、なかなか厳しい状態はかわらず続いているのですが、家具作成の話をしていると父も楽しそうで細やかながら良い時間が持てたなと思っております。
そう言った意味でも、より具体的にイメージを膨らませ色々アイデアを下さったイマイさんに感謝しております。
お忙しい中恐れ入りますが、宜しくお願い致します。」

と、うれしくもありがたいご依頼を頂けることになったのでした。

山桜とシナ合板とブラックウォールナットのデスク付き収納
3台の家具が設置された様子を見て頂いて、気に入ってくださったお父様がのお部屋に作らせて頂いたコンパクトな収納。食事ができて、書き物ができて、日用品がしまえるものということで作らせて頂きました。

そうして、できあがった形は素材のバランスや細かいディテールの美しい形になりまして、Eさんもお父様も私もとてもうれしかったのでした。

「フリーハンドイマイ イマイさま
先日は、お忙しい中お越しくださいまして有難うございました。
昨日、今日と通院があり、お礼のメールが遅くなり申し訳ありませんでした。
常に使う人の身になって考えて下さり、大変感謝しております。
父にも簡単に使用することができて、また今までより使いやすくなったと喜んでおります。ありがとうございます。
こうしたキメの細かさが、オーダー家具の醍醐味ではないかと思っています。
お作り頂いた家具を、これからも大事に使っていきたいと思います。
先ずはお礼まで。」

ありがたくうれしいお便りでした。
Eさん、そして家具たち、また逢う日まで素敵にお過ごしくださいませ。

ブラックウォールナットの手掛け
その素材は、Eさんがご友人のお宅で見たという中村好文さんの家具を見て、その印象をこの家具でも表せたら、ということで、すみません、真似をさせて頂きました。実際触ってみるととても使いやすい形状ということに気が付き、やはり身体感覚がきちんと測れた形というのは素晴らしいのだとあらためて勉強させられました。
デスクのトップはレザー張りで、手掛けはブラックウォールナット
書き物をするテーブルトップは、「飲み物などがこぼれちゃってもお手入れしやすいものだとうれしいです。」というEさんの言葉をきっかけに、そういえば椅子張りで使ったレザーがいくつか余っていたっけ、と思い出し、天板に張ることに。この家具を担当したワタナベ君は張るのになかなか苦労しておりましたが、とてもきれいで良い印象になりました。
デスクのトップはレザー張りの天板
天板は、Eさんのご友人宅で見たという家具に寄せて、サクラで作りました。サクラとブラックウォールナットとシナ合板という組み合わせが経年変化でどのようになっていくのか楽しみです。

リメイクしたシナ合板のダイニングボード

費用につきましては、お問い合わせくださいませ。

リメイクしたシナ合板のデスク

費用につきましては、お問い合わせくださいませ。

シナ合板の引き戸のある食器棚

価格:620,000円(制作費・塗装費)

ヤマザクラとシナとブラックウォールナットのデスク付き収納

価格:350,000円(制作費・塗装費)

*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は20,000円から、取付施工費は40,000円から)

シナ合板の引き戸のある食器棚

費用につきましては、お問い合わせくださいませ。

さようなら、こんにちは

Category : 日記「自由な手たち」

2023年9月27日

スタッフのみんなに、会社をより良くしていくための意見を聞くたびに毎回リクエストがあった「横切り盤を新しくする」こと。

ダイスケさんが入社当時からこの横切り盤があって、その時も会長は中古で購入したと言っていたそうで、機械を納品してくれた鈴木さんに聞いてみると40年ほどに作られたものだそうでなんともベテランな機械なのです。
古くなると、独特の癖が出てくるようで、その都度調整しながら使っていたのですが、その頻度が増してきていて、ここ数年みんなは不便を感じているようでした。

特に軸を傾斜させて切るとなぜか直角に切れにくくなっちゃって、いつも微妙に調整しながら精度を保って作り上げてくれていたので、みんなの努力には感謝しています。

木工機械は高価なものなので、「いいよ、変えちゃう?」なんてわけにはいかないのですが、今回補助金の審査が通ったので、めでたく入れ替えられることになったのです!ありがとうございます!

これで今まで治具を都度調整しながらやっていた留め加工もスムーズにできるようになってみんなが作りやすくなるはず!

加工に時間がかからないようになれば、コストダウンも図れるはずです!という希望を抱きながら、新しい機械と共にこれからも頑張っていきたいと思います!

横切り盤と共に「超仕上げ」と呼ばれる鉋盤も「使っていないので。」ということで、引き取ってもらいました。フリーハンドイマイが始まった時は、店舗の什器や、新築マンション向けの家具を何十台っもまとめて制作するという仕事が多かったのでよく使っていたのですが、今はオーダーキッチンや家具がメインになって手鉋で仕上げることが多くなったので、出番がなくなってしまったとのことですこし寂しいのですが、今までお世話になりました。

いつも木工機械のことでお世話になっている鈴木機械さん、暑い中ありがとうございました。

今後ともよろしくお願い致します。

椅子を作るのは大変

Category : エッセイ

私たちの工房の2階は、私たちがどのような家具を作っているのかを実際に見て頂けるようにと小さなショールームを設けているのですが、そこには意外と椅子が多く置かれています。

ショールームを訪ねてくださる皆さんのお話の中で「ここにあるものは全部イマイさんの工房で作られているものなのですか?」と時々聞かれることがあります。

「そうです。試作したものが多いですが、すべて私たちが作ったものですよ。」とお伝えすると、

「いろいろな家具屋さんを見ていると、小物や椅子などはそのオーナーさんご自身で選んだ家具が置かれていたりするので、なかなかすべてを作られている家具屋さんで珍しいなと思いまして。」と少し驚きながらもうれしそうな様子で訪ねてくださいます。

なるほど、そう言われるとそうかもしれませんね。

特に椅子となると、いろいろ異なったデザインのものを作っていくのは実は結構たいへんですから、そうなるとキッチンやダイニングテーブルはオーダーで手掛けて、そこに合うスツールやチェアはほかのメーカーさんや作家さんのものを選んで持ってくる、というのはそのお店の一つの表現方法なのだと思います。

でも、私たちとしては、すべてを自分たちで手掛けたいという気持ちを置いてけぼりにすることはできないので、椅子から照明や木の器まで、はたまた作家さんにご協力いただいて陶器の器まで私たち独自の形を作ったりしています。

でも、椅子に関していうと、実はここで販売するために置かれているのではなく、試作したものがその時の置き土産のように置かれたままだったりするのです。

何度も言ってしまうのですが、椅子を作るのは大変なのです。

大変ということは、当然作るためのコストが高くなってしまうところが、悩みの種なのです。

なぜ、家具屋さんで販売されている椅子たちはあれほど手に取りやすい価格でできるのだろう・・、といつも悩むのです。

私たちの椅子作りの進め方としては、まずはここに置かれている何種類かの椅子に座って頂きながら、どのような椅子を希望されているのか話を具体的にしていくのですが、人の体型はみんなバラバラですので、微妙にサイズを変えたり角度を変えたり微調整してくことになります。

そこから、座面や背もたれ、クッションの形や張地を決めてと、ひとつずつが決まっていくのですが、ここに置かれている椅子だけではどうやっても体感しづらい部分が出てくることがあります。そうなると部分的に試作してそれを実感して頂いて、調整して実感して頂いて・・、そうしてようやく本制作へと移っていきます。

本制作に入ってからもなかなか作業日数が掛かります。

椅子というのは、幕板に貫板等、細かい部材だけでいかに強固に作っていくかが肝心ですので、部材ごとに強度を保ちつつあまり重くならないような加工を行ないまして、そこから組んでいくのですが、とにかく一つずつをきちんと組んでいくために組み立てる回数がたいへん多い。

前後の脚と幕板、貫板を組んだら、続いては左右の組み立て、さらには背もたれの組み立てや肘掛けを組み立てなどなど。まだダイニングテーブルを作るほうが作業数が少ないくらいです。

そうなると、客数をまとめて制作することで、工程を単純化させていくのですが、なかなか10脚も20脚もまとめて作る機会もなかったりするので、さらには先ほどの試作するための時間やカーブしている椅子だったりするとその治具(木型)を作成するための時間を考えると、やはりほかの家具に比べると高価な家具と感じられてしまうのが椅子なのであります。

でもね、椅子を作るのは楽しいのです。

以下に工夫して自分らしい形を表現できるか、構造をうまくクリアできるかなど、自分の思いを表現しやすい大きさの家具だったりします。

だから、「難しいなあ。」なんて言いながらもみんなにこやかに取り組んでいる姿を見ることが多い家具でもあります。

ですので、建築設計の仕事をされている方々も椅子を手掛けるかたは多く、名作巣と呼ばれるものは家具作家さんと同じくらい建築家さんの作品も多いのです。

そのうち時間の余裕ができたら、椅子のフレーム作りとペーパーコードで座面を編んでいくワークショップなんてやれたらおもしろいだろうなあ。

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合唱祭

Category : 日記「自由な手たち」

2023年9月26日

先日次女チイの中学校の合唱祭がありました。

中学校のイベントで観覧できるのを楽しみにしているイベントのひとつなのですが、コロナ禍の影響で、チイの合唱祭は中学3年生でやっと会場に見に行くことができた最初で最後の合唱祭となりました。

チイと接する時は家の中なので、どうしてもまだいろいろ役割を担えないのではないかと思ってみてしまうのですが、もう14歳、中学3年生になるのです。こういう偏見はいけませんよね。

今回、ポスターと楽譜の表紙のイラストを描く係、合唱のパートリーダーの役割を務めて挑んだようでした。

(誰もやる人がいなくて決まらなかったからやることになったそうですが…。

ハルは自ら立候補するタイプ。姉妹で経緯は異なりますが、役を務めたことは同じ。

姉妹でもこういう違い、おもしろいですね。)

課題曲は「あなたへ」。歌詞を読んでいるだけでも胸にこみあげてくるものを感じるすてきな曲ですね。

楽譜の表紙の絵を見せてくれて、

私「この子の左手は…」

チイ「歌詞の中に、握り合えない手と手、というところがあって、どうしてなのかわからなかったのだけど、絵に表したくて。」

胸に響いた文章を絵にしたようでした。

課題をもらわなければ考えて絵を描くこともなかったわけで、いい機会になったようでした。

中学校の評議員を務めているダイスケさんと見に行く予定でしたが、予定が変わっていけなくなってしまったので、母を誘って観に行きましたが、チイの初めて見る姿に感動したようでした。

そしてチイのクラスが最優秀賞をいただくことができて、本人も喜びが増したようでした。

よい思い出がまたひとつ増えたのでした。

Hさんこんにちは。

Category : 日記「自由な手たち」

2023年9月24日

Hさんのキッチンとリビング収納との再会 今日はダイスケさんと静岡まで。 約1年2ヶ月ぶりにHさんのキッチンの様子を拝見させていただきました。

Hさんのキッチンに採用したレンジフードは低めの天井で同時給排が行なえるタイプということで、富士工業の担当者さんとダイスケさんが相談して、集合住宅用のものをアレンジして設置しています。

当時、そのフードを初めて採用することになったわけですが、今回別のお客様にも同じタイプのものを使うことになった時に、「そういえばあの時初めて使ったHさんのフードはきちんと設置できて使えているだろうかと。」と、いまさらながらつぶやいたのでした。ダイスケさん・・。

そこで、今日はその確認にお伺いしてきたのです。

設置方法も使用方法も問題なく行なえていて、キッチンのそのほかの部分も特に不具合なく使って頂けているとのことでひと安心。

ご家族揃っての休日にお時間をいただきましてすみませんでした、Hさん。ご協力くださいまして本当にありがとうございました。

日当たりがよくお庭の植物が生き生きしているHさんのお宅。

リビング収納の天板には奥様がコレクションされた様々な素材のすてきなオブジェが置かれているのですが、位置を変えると、日焼けの跡ができてしまったり、引っ掻き傷がついてしまったり、ということでせっかくですのでメンテナンスを。320番〜400番の紙やすりを使い蜜蝋を塗ると、跡がほとんど目立たなくなり触り心地もすべすべになりました。 日焼けや引っ掻き傷も暮らしの跡だと思っています。それを直しながら、その人だけの家具になっていくと思います。

こうして、暮らしの様子を拝見させて頂くことで私たちの家具がそういう存在になっていっている様子を知ることができてうれしい時間なのです。

それにしても、庭のおくらや大葉の様子がうらやましいのでした。

(我が家は陽当りが少ない土地でシダやコケだらけの庭ですので。)

Kさんの食器棚を制作して:スタッフヒロセ君の制作日記

Category : 日記「自由な手たち」

今回はKさんの食器棚と吊戸棚を担当させていただきました。

樹種はメープル材です。 箱部分にはメープルのロータリー挽き突板 前板、扉にはメープル無垢材を使用し、天板はステンレスバイブレーション仕上げの天板で小口に5mm厚の無垢を接着しています。

今回の製作で大変だった点は扉の製作でした。

大まかな製作工程としては、板を粗取し、しばらくの間乾燥させ、その後板を製材し、3枚の板を接着して1枚の接ぎ板を作り、その後、端ばめ加工をした横木と、同じく端ばめ加工をした扉を接着し、手掛け加工するといった流れです。

文章で書くとあっという間に出来てしまいそうな感じなのですが、接着した際の僅かな段差や、機械加工の跡などを鉋で取る作業、端ばめ加工の細かな調整等、製作するとなるとやはり大変な仕事になりました。

無垢材の反りどめの方法として裏側にステンレス製のL字型の反りどめを入れる事もありますが、今回の食器棚では、上部に手掛けが有るデザインでしたので、上下に接着する横木のチカラを借り、端ばめ加工することによって、扉の反りどめになっています。

金具を仕込むより手間はかかってしまいますが、裏面は金具がない為、非常にスッキリしています。 そして、その食器棚の上に付く吊戸棚の戸は、枠のないガラスのみの戸にが入ります。 通常家具を取り付ける際、壁の中の柱に向かってビスどめしていきます。 吊戸棚は透明のガラス戸になっている為、ビスどめするとビスに被せるビスキャップが見えてしまいます。もちろんビスキャップが見えていてもおかしくは無いのですが、今回の吊り戸棚は重量、サイズ、共に大きいものではないのでドッコ(壁に加工した材料をビスどめし、そこへ家具を引っかける方法)で固定する事によりビスを見せない取り付け方法をとっている点もポイントになっています。

取り付け当日は高速道路が通行止になるアクシデントもあり、Kさんのお宅までは下道で行く事に。なんとか予定通りの時刻に到着し、取り付けする事ができました。

設置させて頂いたお部屋には、メープルの家具が他にもある事や、今回製作させて頂いた家具がシンプルでスッキリとした形と言うこともあり、納品させて頂いた家具達はKさんのお宅に元から有ったかのような、ごく自然な雰囲気で仲間入りできたように見えました。 取り付け後は、お部屋に置いてある他のメープルの家具を拝見させてもらいながら、お話しさせて頂き、とても有意義な時間を過ごさせて頂きました。

Kさんありがとうございました。

ハードメープルの食器棚

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2023年9月23日

所沢のKさんのところにご挨拶に伺ってきました。

納品してから1ヶ月半が経ちましたが、とてもきれいに使ってくださっている様子がよく分かります。

当時、小豆色の冷蔵庫だったのが新しいものに変わっていて、オーブントースターだけがその名残になってしまいました。とKさん。

食器棚が入ることで、少しずつその周りを整えていくことが楽しくなってきたということで、やはり家具って暮らしていくための良い道具なのだなあとあらためて気づかされました。

まだ若々しい色のままですが、これがだんだんと飴色になるその過程を楽しんで使って頂ければと思います。

メープルの家具を数多く作られているサーブさんのデスクやローテーブルと共にこの食器棚とも一緒に年を取っていってくださいね。

石目のセラミックとグレーカラーのセパレートキッチン

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3日間かけて設置作業を行なっていたYさんのキッチンがようやく完了。いろいろなご事情で3ヶ月ほどキッチンを保管していてやっと在るべき場所に置かれることができました。

都内のとても雰囲気のある年経たマンションということで、いろいろな制約が収まりなど難しい部分が多いキッチンでしたがきれいに納まりました。

あとは工務店さんが引き続き仕上げ工事を行なってくださって、この空間ができあがっていくのです。

どんな色の空間になるのかたのしみです。

2日間の職場体験学習

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2023年9月22日

昨日の投稿でもお伝えしていましたが、今年度から2日間になったという茅ヶ崎市内の職場体験学習に2名の中学2年生が来てくれていました。木工に興味を持ってくれてありがとうございます!

今年は2年目のタケイシさんに指導係を担当してもらいました。

後輩が入ってくる職場でしたら指導する機会ができて、指導することで新たな視点で自分の方法を振り返ることができると思うのですが、うちはそうではないので、申し訳なく感じていたのです。

昨年、寒川市内の中学3年生に向けたダイスケさんの出張授業に同行した経験もあるので、工房にある機械と作業の説明、時間内に作り終えることができて、危険な作業は伴わない範囲の色々な加工を経験できるビスケットジョイントを使ったナラ材のスマホスタンドの制作内容を考えて準備してくれました。体験してもらった内容は、

・突板の家具を作るときに使う芯材のプライを自動鉋盤に通して厚みを揃えていく作業。

・白い化粧板の棚板の木口張りテープの仕上げ磨きをする。

・紙やすりを使った研磨の仕方

・オイル塗装の種類と方法

・ビスケットジョイントの加工方法

・鉋のかけ方

そして、ダイスケさんによる二点透視法を使ったスケッチの書き方を実践してもらいました。

二人とも初めてだというのにスケッチがとても上手で驚きました。

昨日の1日目が納品はじまりでしたが、2日目の内容で、こうして色々な材料が様々な加工を経て形が出来上がり、必要な場所に納められていると理解してもらえたのではないかと思います。

とてもわかりやすい説明で指導係を務めてくれたタケイシさん。

タケイシさん「ノガミさんに教えてもらった通りに伝えられていたと思うのですけど…。」

と自信なさそうに答えていましたが、生徒さんに話している様子から「この人木工が好きなのだな。」という思いを感じられたので、伝わっていたと思いますよ。とてもよかったと思います。お疲れさまでした。

今回生徒さんから初めて受けた質問がありました。

Sさん「お客さんからオーダーを受けて作ったものが違うと言われたことはありましたか?」

いい質問!もちろん、ありますよ。そういう時はお客様に納得したものに仕上がるまで作り直しです。

でも、とてもうれしかったです。

自然の素材を使って、その人の想像する理想の形を考えて、そのイメージを合わせて作る難しさを感じ取ってもらえたのかなと思いました。

体験学習に来てくれた生徒さんにとって、将来家具に全く関係のない職場に勤めることになったとしても、家具がひとつもない家はないと思うので、「どういう風に作られたのかな。」と思い出してくれたらうれしいです。

私たちの工房に職場体験に来てくれてありがとうございました。2日間お疲れさまでした。

(写真撮影と掲載にもご協力いただきありがとうございました。)

寒川総合図書館に

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2023年9月21日

担当者さんと形を考えて作り始めて15年ほど経つ図書館の検索台OPAC 。

今まで100台以上は作ってきまして、全国の図書館に納めさせていただいてます。

今日は初めて会社のある寒川町の図書館に納めさせていただく日でした!

ちなみに今回の台は、図書自動貸し出しの機械を置く台なのだそうです。

こんなに近くに工房があるのに‥と思っていたので、お話をいただいた時には本当にうれしかったです。ありがとうございます!

そして、今日は茅ヶ崎市の中学2年生が2名職場体験に来てくれた日でもありまして、キッチンの取付現場の日と重なってしまったこともあり、来て早々、納品作業に同行してもらいました。(中学校の先生に確認したところ、「工房外の活動でも構いません。」とのことでした。)

「寒川町の図書館だから、利用したことはないよね。」と聞くと、「お家から近くて来やすいので利用したことあります。」と2人とも話していて、茅ヶ崎市の人も利用しているのかとうれしくなりました。
公共で利用する設備も、こうしてひとつひとつ作っている会社があって、それを利用しているとわかると、社会のつながりがわかり見え方が変わってくると思います。

職場体験で納品作業は初めてのことでしたが、生徒さんの同行にも、元請業者さん・図書館の担当者さん、とても温かく見守ってくださいまして、ありがとうございました。

今回からカリキュラムが変わり2日間の体験になったということで、明日は今日の午後から続けての、工房での製作作業を体験してもらおうと思っています。

また明日お伝えします。

Sさんのキッチンお引き渡し

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2023年9月19日

ようやく全体像が表れました。

今日はSさんのお引き渡しです。

「イマイさんのところに伺うまでに3、4年くらいだったかな。いろいろと悩んで、伺った時にはもうお願いしようって心に決めていたのです。」とSさん。うれしい言葉です。

そこから話を聞いていくと、これはもう福原さんに相談に載ってもらうしかない、ということで、彼が空間全体を取りまとめてくれて、Kさんのキッチンの時にご縁が生まれた久保田さんに施工をお願いすることになってすべては良い方向に進んでいったのでした。

「本当にとても素敵なタイミングですてきな形が生まれてうれしかった。」とSさんがおっしゃるように、こういうのって何でしょうね、巡りあわせですかね。

チェリーで囲まれた空間はこうしてできあがったのですが、決して重かったり、木目の印象が強かったりすることなく、清々しい林の中を歩くような感覚。家具をチェリーで作る私たちの仕事はいつものように作っていったわけですが、今回は大工さんが壁面をきれいにチェリーで仕上げていってくれたのです。そのおさまりがとても気持ちよくて、見ていて清々しいのでした。

福原さんの魔法がかけられた空間はこうしてできあがったのです。

Hさんのお宅へ

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昨日はHさんのお宅へお邪魔してきました。
チェリー材のキッチンとガラス天板の食器棚を作らせていただいたHさんです。
暮らし始められて1年半経ちます。

今回、そのHさんから八角形のまな板の修理の相談を頂いたのでした。
比較的大きなサイズで2枚で接ぎ合わされていた接ぎ面から割れてしまったのだそうです。
まな板は消耗品ですから、そう言うこともあると思います。ただ、5年も使い続けると愛着が湧くもので、捨てるに忍びなくて修理可能かどうかをメーカーさんに確認したら断られてしまったそうです。
そんな折にイマイさんに聞いてみようと思い立ち「イマイさんのところで修理可能でしょうか?」とご連絡を頂いたのでした。
実は修理というと、以前他社さんのテーブルの加工を引き受けたところ、機械が破損してしまうことがありましたので、それ以来、どう作られたかわからない他社さんのものの修理はお断りしておりました。
今回は、Hさんには色々とお世話になったこともあり、まな板サイズでしたら問題ないだろうとのことで承りまして、ノガミ君がとてもきれいに直してくれたのでした。

Hさんにもとても喜んで頂き、そのお礼にと、お食事にご招待いただきました!ありがとうございます!
マンションの一室をリノベーションされたHさんのお宅は、チェリーとガラスと白い塗り壁に囲まれた心地の良い空間で、コレクションされているstaub 鍋を駆使して振る舞われるお料理はどれも美味しく、ダイスケさんと2人でお酒まで頂いてしまい、ホクホクと帰ってきたのでした。
みんなはFさんの取付作業などで頑張ってくれていたのに、すみません!
でも、Hさんからもとても勉強になるお話を聞くことができたりして、たいへん貴重な時間をになりました。
みんなありがとうございます。
そして、Hさん、すてきなおもてなしを本当にありがとうございました!
ごちそうさまでした!

キッチン配管の掃除:家具屋の自宅

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2023年9月17日

キッチンを作られて、シンク下を収納スペースにされた方は多いと思います。

シンク下を開けたということは、配管を後ろや横に逃がしている場合が多いので、排水溝から下に流れ落ちるまでに並行な配管の部分(排水トラップから排水パイプの部分)が長くなります。そうすると、粘度の高いものを含む汚水を流した時に詰まりやすくなり、排水溝があふれやすくなります。我が家の場合はカレーや煮豚などをした後が詰まりやすくなります。

我が家のキッチンの排水溝の位置は真ん中にあります。配管は左奥に逃がす形になっています。

この排水溝の位置と、配管の逃がし方も、お客様の間取りと配管の位置、キッチンの形によって異なりますので、シンク下を覗いてみてご確認いただければと思います。もしわからなければ図面をお調べしますのでご連絡くださいね。

シンクのお掃除をするタイミングに合わせて、排水溝の中に割りばしなどの細い棒を入れ、掻き出し、

勢いよく水に流すと詰まりは取れ流れがよくなると思います。

この時にシャワーヘッドが排水口近くまで伸びるとやりやすいと感じましたが、伸びなくても、桶に水をためてから流せば大丈夫です。

我が家は、20㎝の割りばしが曲がる角まで届くちょうどよいサイズでしたが、この長さもキッチンそれぞれですので、試しながらやっていただけたらと思います。気を付けなくてはいけないのが、あまり棒が短く角まで届かないと中に入ったままになって取れなくなってしまいますので、気を付けてください。20㎝以下の割りばしは使わないように目安にしていただければと思います。また、20㎝で突き当りまで届かない場合には長いものに変えた方がよいと思います。

シンクを清潔に保つために排水溝をあふれさせないことは大切なことなのですが、今まで掲載しておりませんでした。「排水溝が溢れやすいな。」と感じ、困っていた方はいらっしゃいませんでしたでしょうか。失礼いたしました。

お掃除するポイントが増え、お手間を取らせてしまいますが、不便を感じた時の対処法がわかれば困らず長く使っていくことができると思いますので、お試しいただければと思います。

よろしくお願いいたします。

極楽寺にて

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2023年9月15日

秋から冬にかけて、鎌倉でキッチンを作らせて頂くことになるのです。

関西からこの湘南に越してこられるOさんの新居なのですが、大変お久しぶりに神奈川エコハウスさんの現場になります。

エコハウスさんのところでお仕事させて頂くのは9年振りで、二宮のKさんのキッチンの時にお世話になって、今回も大掛かりな形になりそうですが、あの時も大掛かりなL型のキッチンでしたね。

Kさんの現場監督さんだったIさんがこのOさんの現場も担当されていて、お仕事しやすくなりそうでうれしいです。

私たちのキッチン作りって、なかなか同じ施工会社さんになることは少なくて、初めてお会いする工務店さんやビルダーさんが多いので、そこでのマナーやルールがありますからなかなか緊張するわけです。でも、一度お付き合いさせて頂いたことのある施工会社さんだとどこか気持ちも落ち着くわけです。そのような気持ちになったことと、海岸線の渋滞を憂慮して久しぶりに自転車で現場に向かったのでした。

体力が心配でしたので、早めに出発したら、早めに着いちゃって、「おはようございます、すみません、キッチンを担当するイマイと申します。」とまだ仕事前の休憩中のところに恐る恐る声をかけさせて頂くと、「自転車かい?どこからきたの!?寒川から!すげーな。」と大工さんと電気屋さん。監督のIさんもにこやかに迎えてくださって、ああ、そうだ、この雰囲気でしたね、思い出しました。

二宮のKさんのことをお話すると、「ああ、そうか、二宮のね。」と電気屋さんも覚えてくださっていたようで、とても心地よい空気の流れる現場だったのでした。

30代のころはね、もう馬鹿みたいにアキコからお小遣いもらったら、やれクロモリのフレームに乗るんだとか、やれハンドルはアナトミックじゃなくてシャローなものがかっこいいかも、だのと毎月パーツを買っては「これは走りが変わったね。」なんて言いながら一人で山に出かける日々でしたが、最近は通勤以外で自転車に乗ることはなくなっていて、あの気持ちの高ぶりは何だったのだろうと不思議に思い返すのです。

そうして、無事にOさんのキッチンの制作に取り掛かれる準備ができて工房に戻ってくるころには、やはり長い距離を乗ることは、もうすぐ49歳の体にはなかなか辛かったのでした・・。

でもおかげで、6月の健康診断から5キロも体重が落とせて気持ちはすっきりしているのでございます。

待ち遠しい

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2023年9月13日

先日から定期的に通っていた福原さん設計のリノベーションである茅ヶ崎のSさんの現場がいよいよお引き渡しを迎えようとしています。

最後の残作業に先日お邪魔してきまして、現場にはすでに冷房も稼働していて、クリーニング屋さんや電気屋さん、経師屋さん(かな?)、大工さんが今まさに仕上げの作業の真っ最中でしたが、福原さんや久保田工務店の久保田さんのキャラクターもあって、どこか親し気な空気で皆作業が進んでおりました。

まだ皆さん作業中だったので、写真には写せなかったのですが、私たちのキッチンや家具だけではなく、今回は壁面もほぼチェリーで仕上がっています。

それを大工さんが1枚ずつここで張っていったのですから、とてもきれいな空間が表れているのです。
突板も万代建材さんで作ってもらって柄を合わせているので部屋の印象がとてもよくひとかたまりに見えるのが大変美しいのです。

19日にはいよいよ引き渡しです。

いつもながら福原さんの仕事は大変なのですが、すべてに理由があってその形になっていて、なんとなく、というのではなく、しかるべき姿が表れた美しさがきちんと感じられる空間というのはとても心地よいのです。楽しみなのであります。

センの色み

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アキコがブログやインスタグラムのどこかで書いているかもしれないのですが、以前鎌倉の湖のそばで暮らすKさんから15年ぶりに今年になってお声掛け頂いたのです。

センの魅力」というタイトルで書いた制作例のテレビボードがKさんのことです。

メールを頂いてとても物静かなご主人のイメージだけが思い出されて、ふと懐かしくなりました。


今度は新しく藤沢のマンションに引っ越されるとのことで、先日の内覧会時に採寸にお伺いした時に、「イマイさんはそういえばあの時自転車で我が家に来られましたよね、懐かしい。」なんて挨拶してくださいました。

そういえば、当時33歳の私は自転車大好き無我夢中でして、打ち合わせや採寸にも自転車で出掛けていましたね。汗だくの男が来るわけですから来られた方はたまったものじゃない。

今じゃ滅多にできません。

そのKさんからは新居に合う食器棚のご依頼と、システムキッチンをその食器棚の表面材と揃えるというお仕事を頂いて、タケイシさんが一生懸命作っているところで、ちょうど引っ越しが行なわれるタイミングでもう一つお題を頂いてしまったのでした。

「イマイさん、実はいは引越し屋さんと相談していて、作って頂いたテレビボードが新居に入らなくって・・。」

いろいろとお話を伺うと、Kさんの新居は玄関からリビングにたどり着くまでに一度90度に曲がる部分があって、そこがどうにも入らない。

当時は戸建て住宅の1階でしたから、なるべくシンプルに作ろうと心掛けて1本で作ったのですが、それがかえって15年後にネックになってしまうとは・・。

個人邸向けの家具の資料は2000年から取ってあって、あれから時々、思い入れの家具ごと引っ越したいというお話も時々頂くようになりましたので、今ではなるべくそれが実現できる作りを心がけていますが、2008年当時はそこまで思いが回らなくて、1本で作ったわけです。

さてどうしようと思案しまして、一番細工がシンプルに済むように5つのブロックに分かれている収納部分の1つを分断するということにして、どうにか納められそうで、胸をなでおろしました。

しかし、今作る家具に対して、私たちはどこまで先を見た作りをすべきなのだろうと、こういう場面に立ち会うたびにいろいろと考えさせられます。

皆さんが楽しく使ってもらえるのが一番ですから。

それにしても15年ぶりに再会したセンのテレビボードは、センという木がケヤキの代わりに使われるとはよく言ったもので、自然の日掛けでここまで赤みが出るなんて思っておりませんでした。まるでケヤキのような良い色ツヤになっております。

今度納める食器棚はまるで若い肌が絹のようにきらめいておりますので、それがこの色になるのはまた何年もかかりますね。

楽しんで使ってもらえるとうれしいなあ。

タモの吊戸棚

Category : 日記「自由な手たち」

もともとは壁から突き出た棚板が2枚付く予定だったこの場所だったのですが、吊戸棚をつけたいというご相談を頂いてシンプルな3枚の開き扉の吊戸棚を作らせて頂きました。

吊戸棚がリビングからよく見える間取りでしたので、こちらに打ち合わせにいらしてくださった時に吊戸棚の印象に合わせて、キッチンの表面材もタモ材のものに変えることもできるのです、というお話をしましたら、それは魅力的ですね、という流れになりまして、そのつもりでどんな空間になるのかなと思っていたのですが、現地確認の時にいざそのキッチンを見させて頂きましたら、意外と白もいいじゃない、と思えたのでした。

最初にOさんから頂いていたCGのスケッチに合ったシステムキッチンの表面材は青かったのですね。

ここに青が来るのはどのように見えるのだろう・・、と思ってタモ材に変えると印象が変わるというお話をしたのですが、白となると話は別です。

ダイニングカウンターの腰壁も白いクロスでしたので、印象はすでに整っていて、「このホワイトならきれいです。小口の印象もきれいに納まっていますし。キッチンの表面材を変えるのは、今すぐじゃなくて良いかもしれませんね。」なんて言う思いをお伝えしましたら、Oさんも「そうかもしれませんね。このままで十分良い印象です。」ということになりまして、シンプルな吊戸棚だけ作らせて頂きました。

かえって吊戸棚が映える空間になってよかったのではないかな。

いつかタモに変える機会が来るのも面白いな、と気長にお待ちしております。

今回の施工会社はエコモさんでしたが、Oさんからの直接のご依頼で作らせて頂きまして、ご配慮ありがとうございました。

オーブンレンジの交換に合わせて

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2023年9月12日

久しぶりにTさんからお声がけいただきました。

Tさんにはキッチンを作らせていただき、それがご縁で、イベント「クレミル」でパンを出品していただいたり、色々お世話になっております。14年目のキッチンとの再会ですね。

今回、オーブンレンジが壊れてしまい、買い替えて置き場所を替えたいので、収納の形を相談させてほしいとのことでした。Tさんはカウンターの上に置くのではなく、キッチン横の縦型の収納棚にオーブンレンジを入れてお使いでした。

「使ってみたら結構熱くなるから熱がこもると怖いので、使っている時は熱を逃がせるように引き出した使いたい。」

「一緒に使うオーブントレー類を置ける高さの薄い棚板も欲しい。」

キッチンを作らせていただいた当時の図面を合わせて見ながら、ご要望を聞いて、こうするとこうなりますよ、とお話ししながら、ベストな形を考えていきました。

暮らしは変わりますから、それに合わせて形を変えられることも家具職人が作るオーダーキッチンのメリットのひとつだと思います。

(もちろん、できることとできないことがありますが。)

お話がひと段落すると、

「もしお時間があったら、軽くカレー食べませんか?」と、うれしいお言葉が!

クレミルで初めてサブジのパンをいただいてからそのおいしさに魅了されて、「いつかTさんのカレーを食べられたらうれしいね。」とダイスケさんと話していたのが、こんな形で叶うなんてとてもうれしいです!ありがとうございます!

うれしくて椅子に座っていられず(笑)、盛り付けの様子をまじかで拝見させていただいたのですが、

その盛り付けの様子も、どこから何を取り出しての動作が確実で、途中「それなんですか?」なんて私が聞いても、「これは~」なんて答えながら、こぼしたりしないスマートな様子は、普段教室も開かれているからだなと、惚れ惚れしてしまいます。並べられている道具や調理器具もすべて使っているのだなとわかる様子は、Tさんのキッチンというよりスタジオの印象です。

炊き立てのバスマティライス、ポークビンダルカレー、小豆のカレー、ニンジンのサブジ、パイナップルとキャベツのマリネ、しょうがとしし唐の付け合わせ、何かの焼き立ておせんべい(名前を忘れました…)、ホーリーバジルのお茶。お店のようなインドカレーランチをごちそうさまでした。

とってもおいしかったです!また食べたいです!

帰り際にお土産にと、マッシュポテトで多肉植物に見立てたデコレーションのキッシュタルトとシフォンケーキをいただきました。何でも作れるのですね、Tさん。ごちそうさまでした。

キッチン収納のリメイク、お時間をいただく形になってしまいますが、きちんとお作りしますので、

よろしくお願いいたします。

神幸祭

Category : 日記「自由な手たち」

2023年9月10日

今日は倉見神社の神幸祭でした。

4年前からコロナ禍で中止になり、昨年は3年ぶりに開催されたのですが、神主さんとお神輿は車で移動されて町内を回られたのです。今年は4年ぶりに担ぎ手さんたちの手でお神輿がやってきました。

会社前が御神酒所になっているので、その時間になるとお囃子や担ぎ手さん達で大賑わいです。

お囃子と、担ぎ手さんたちの掛け声と、活気があるってこういうことを言うのだなと、久しぶりに賑わいをまじかで見て感じることができました。うれしいですね。

今年も、ダイスケさんと私と工房は神主さんのお祓いを受けることができました。

外でお祓いを受けた時には賑わいでわからなかったのですが、

工房の機械の前でお祓いを受けた時に聞こえた神主さんが大幣を振る音の力強さ、何かが祓われたような気がしました。普段耳にしない音なので驚いただけだと思いますが、なんだかすっきりしました。
これからも、この工房で、皆様の家具やキッチンをスタッフのみんなが怪我などすることがなく、安全に作り、納めていくことができますように、日々気を付けて行きたいと思います。
お囃子や担ぎ手の皆様、自治会の皆様、お手伝いの方々お疲れさまでした。

暑い中ありがとうございました。

ナラ節アリ材のキッチン

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2023年9月7日

「今年の11月になるともう1年が経つことになるのです。」

お引き渡しのタイミングが合わなくて1年以上お会いできていなかったので、今日はとても久しぶりにアキコと二人でMさんにお会いしてきました。

そうかー、あっという間ですね。こうしてみるとキッチンの表情も設置した当初よりは少しつややかになってきていました。

我が家に見学に来てくれた時はたいへん物静かなご主人だと思っていたのですが、このご自宅はご主人設計の作品でもありますので、とても楽し気に様々な空間や仕上げの様子を話して聞かせてくれました。

「お陰様で先日下記のような賞もいただきました!」とメールに書かれていて、そこを見るとやはり楽し気に表現された自宅のプレゼンテーションの様子が分かるのでした。

「住宅部会賞2022 |10宅選」

https://www.jia-kanto.org/jutaku/news/2554/

お手入れの方法などを説明した後にお茶を頂きながら、高い天井から感じる解放感や窓辺のかっちりしていて涼やかな印象や、壁のヒノキ合板の暖かな表情に囲まれた様子や、リノリウムの触り心地など、なるほど、何気ないように見えてもしっかりと頭に残るディテールってこういうことなのだなあ、ときちんと見せる部分はしっかりと手が加えられている様子を拝見できて、勉強になった時間でした。

Mさん、ありがとうございました。

【株式会社プラスチックアーキテクツ一級建築士事務所】

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