木の天井

2022.01.29

お昼頃、外からの明かりが玄関に入ります。

今までマンション住まいだったので玄関が明るくなってくるのはすごく新鮮でした。玄関は日中も電気を付けていたので。普段は夕方帰宅するので、この光景を目にするとお休みの日をより実感できるのです。

デザインできる設計士さんはやっぱりすごいですね。またそれを形にできる大工さんの技術もすばらしいです。暮らしていると改めて感謝の気持ちになります。

家に居る時間が長くて、ゆったりした心でいないと気づけないのですが。

改めて、ありがとうございました。

タモ柾目の壁面収納

2022.01.28

我が家の階段を上がると真正面に見える2階の収納の上は「お気に入り」のディスプレイスペースになっています。

静かな印象が好みなので柾目を選んだのですが、上に何も置いていない時にこの柾目の連続した様子がが少しうるさく感じていたのですが、物が置かれるとそうは感じなくなるから不思議です。目が慣れただけなのかもしれませんが。

結婚する前だったかな、平塚美術館で目にしたすてきな絵のポストカードに、ダイスケさんが板にペンキで塗って貼って、ナラの着色した額縁を作ってくれてそれに入れて飾ったもの。貼ってしまったから、作家さんの名前がわからなくなってしまったのが残念なのですが。

会社にあるパキラを株分けして元気な子。日中は日向に連れて行ってます。

川瀬巴水さん、テリ・ワイフェンバックさん、ジャン・プルーヴェさんの本。

タカハシさんの鉄の溶接見本。色の変化とボコボコした様子がかっこよくて時々触ってます。冬は冷たいからあまりしませんが。

今年もお出かけしづらい日々が続きそうだから、ここのコレクションが増えるのは難しいかな。

一つでも増える日々が来たらよいのですが。

在宅ワークの導入

2022.01.26

「家具職人さんが在宅?どうゆうこと?」と思われる方も多いと思います。私もこの言葉を知った当初は私達とは無縁の働き方だと思っていました。

でも、コロナ禍になり、ダイスケさんと自分・スタッフのみんなの平均年齢も上がってきて、今までと全く同じ働き方でずっとやっていけるわけはないから、と色々と考えるようになりました。

まず最初に取り入れたのは、「NO残業デー」を週に1日は取り入れること。一人一台の家具担当制で動きがバラバラなのでどうなのかしら?と思ったのですが、「やはり自分だけ今日の分終わったからってサッサと帰りづらい。みんな同時だと気にしないで済む。」とこれはみんなに好評なので、数年前から続けています。本当は毎日そうできたらいいのですが、納期が間に合わなくなってしまうので厳しいのです。

でも、今年からはがんばって週に2日間はNO残業デーでやってみようということで、この1月はこのタイムスケジュールで進めてきました。限られた時間をうまくしなやかに使っていくことができるというのはみんなの大きな力になりますからね。

そして、もうひとつが今回みんなで話し合って試してみることにしたのが在宅ワーク。家具職人が在宅でできることと言えば、木取り表の作成です。お客様と打ち合わせをして最終的な図面が出来上がったら、担当する職人さんに渡され、必要な材料・段取りを組み立てるために作成するのが木取り表です。

事前にある程度ダイスケさんと打ち合わせはしておいて、途中材料の取り方や、納まり方で不明な点がまた出てくれば、LINEでやり取りをするという形でまずはヒロセ君が試してみました。

「僕はいいなと思いました。」と翌日感想を教えてくれました。片道1時間半くらいかけてここまで通ってくれているので、往復のその時間がないだけでも大きく感じると思います。

そして、「あらすてき!」と思ったのは、「家族そろってご飯が食べられたので、その2時間くらいは実働から引いて日報を書いてますので。」とわざわざ報告してくれたこと。いつもの時間では、夕ご飯の時間にも間に合うように帰宅できないものね。それだけでもヒロセ君にとっては有意義だったのではないかと思えたのでした。

在宅は、家族との時間調整などもあるとは思いますし、環境やタイミングが合わないと無理なこともあるとは思います。ひとまずやってみて、だめならまた他の方法でという考え方で色々やってみて、より働きやすく感じられるようになればいいなと思っています。

節あり材の印象

2022.01.22

昨年末にOさんの暮らしている様子をダイスケさんの作業に同行して拝見させていただいたのです。

それまで、節あり材の印象というのは、ワイルドでかっこよさを強調するための見せ方なのかなという思いがあったのですが、Oさんのお宅を見て節あり材に対する考えが変わりました。そのとても落ち着いた雰囲気は、同じ材料でも用い方・仕上げ方で変わるものだと知ることができたのでした。

今回、Oさんのキッチン自体はあまり目立った節はないように見えました。それに対して床材とバックカウンターの表面材には節アリ材が使われていて、不思議な組み合わせだな、だから落ち着いて見えるのかな、なんて思っていたのですが、よく見るとキッチンの収納側は節アリの突板だったのですね。ダイスケさんに言われて気が付きました・・。でもそれを感じさせないくらい落ち着いた雰囲気にまとまっていたのです。

結局、その雰囲気を出しているものが何なのかは自分でも突き止めることができなかったのですが(笑)、キッチンの床に節あり材を使われるのは、もしこの先お料理の汚れでシミなどができてきても目立ちにくいという利点もあるのかなと思いました。

節は木が成長する過程で枝になる部分が幹に取り込まれた跡だそうです。節がある方が自然な姿なのはわかるのですが、よく目にする節あり材のインテリアはなぜか不自然に感じていました。そうなってしまうことに抵抗があって、自宅の松の床材を選ぶときには「節がないようにしてください。」なんて、今更ながら、なんて自然に対してエゴイストなリクエストだったんだろうと反省しています。

これからの未来、今まではじかれていた節や割れがある材料を用いることが当然になってくると思います。木を家具やキッチンに使うこと自体が贅沢になる日が来るかもしれません。

限られた資源のひとつだと意識して、大切に使っていきたいと思います。

チェリーのL型の洗面台

2022.01.15

ヒロセ君が制作を担当した洗面台がいよいよ取り付けられました。

すんなり終わると思います、とヒロセ君とワタナベ君でしたが、戻ったのは12時間後。

4世代同居(だったかな)とおっしゃっていたFさんの洗面室はなかなか頑固で、「壁や床に合わせて家具を調整していたら、こんな時間になってしまいました。」ということでしたが、たいへんきれいに納まったのでした。

家って、建っている土地の様子や住んでいる人たちに合わせて緩やかに歪んでしっくり落ち着くのです。

リノベーションして暮らす、という形が一般的になってきた今、そのしっくり落ち着いたところにいかにきれいに、いかに手早く家具を納めていくか、いつも悩みながらみんなで前に進むのです。

二人ともお疲れさまでした。

Fさん、工事が終わりましたら、またお伺い致します。

お会いできるのを楽しみにしております。

楽しいご相談

2022.01.14

昨年の11月にちょっとキッチンのメンテナンスにお伺いしたMさん。2年半ほど前にキッチンを作らせて頂いて、あの時はいろいろとありましたね。

さらさら光る

「今では笑い話にできますけど、あの時は思わず涙が流れる時もありましたよ。」とMさん。

良い家になりましたね。

今日はその工務店さんの置き土産のような使い勝手が悪くなってしまっていた部分の手入れをさせて頂いて、メンテナンスは完了。

でも今日はこれ以外にMさんにお願い事があってきたのでした。すてきなヒンメリを作られるMさんに作品制作をお願いしてきたのでした。

楽しみにしております。

ナラ柾目のソファとテレビボード

2022.01.13

昨年納品させて頂いたKさんのところにお邪魔してきました。

前回のキッチンたちと合わせて良い印象にまとまっておりました。

ナラ柾目のキッチンたち

「主人に聞いたんですけど、やっぱり本は捨てられないんだと言われてしまいまして・・。」と少し困ったような楽しげなようにお話してくれるKさん。

最初、窓の上にも戸棚をつけるという形で考えていたのですが、重々しくなっちゃうかも、ということでまずはこの形で設置したのですが、思っているよりも明るく軽い印象になったので、これなら本棚を増やしても良いかも、ということであらためて窓の上につけるために打ち合わせをしてきました。

なんだかんだとオーダーだと細かい部分の融通を聞かせやすいので、あとから追加するのもどうにかなりますからね。

「わざわざこのために来て下さってありがとうございます。」とKさん。

ただ、この壁がGLボンドでボードが固定されている施工方法で、前回のリフォームの時にはその壁自体はいじらなかったので、壁の立ちがあまり良くないのです。なので、この家具が取り付けられた状態で採寸しないと次回の戸棚がきれいに納まらなそうで・・。

あらためて採寸してみると、やはり壁だけではなく天井高も右端と左端で寸法の違いが大きかったりします。

うまく納まるように考えてみますね。

タモランダム張りのアイランドキッチン

2022.01.12

二両編成の御殿場線で裾野へ。

「こんにちは、Yさん。お久しぶりです。」

もう8年半かぁ、はやいなぁ。

このYさんのキッチンを作らせて頂けたところから平成さんとのお付き合いが濃くなったような気がします。そう考えるとあの出会いは大変ありがたい出会いでした。

Yさんとは年齢が近いこともあってキッチンの考え方だけではなく、子供との付き合いかたなんて言うことまでいろいろと教えて頂いたのはとても良い思い出です。

「すぐそばでご飯を作っているような距離」

https://www.freehandimai.com/?p=6463

「ゆるやかに優しくつながっている」

https://www.freehandimai.com/?p=6489

何だかとても古い友人に会えたようでうれしい時間でした。

「あの時はこの形で絶対大丈夫!って思っていたけれど、やっぱり暮らしかたって変わるのよね。」

「子どもたち、とくに次男がお料理を手伝うようになって、みんなでここに立つとちょっと危なっかしくなったことがあってね、それでいろいろと考えていたら、平成さんが今度イマイさんと沼津でお仕事するっておっしゃってて、それなら私もイマイさんに聞いてみようって思って、久しぶりに連絡させて頂いたの。」

変わらないハキハキした様子は元気をもらえますね。

8年使い続けて考えてきたのは食器棚になっているバックカウンターの使い方をもう少し変えたいというお話、それからキッチンを設置してしばらくしたら大きく反ってしまった交換した時の元のダイニングの扉(まだ持っていたのだそうです!)の木目がとても気に入っていてどうにか元の扉に変えたいっていうお話など、どうかYさんこういう感じだったなぁ、なんて懐かしく思いながらいろいろなお話をさせて頂いたのでした。

「イマイさん、急いでないからね。」

ということで、夏から秋くらいに使いやすい形にリメイクできるように考えてみますね。

ワゴンのあるキッチン

2022.01.11

ご年配の女性がお一人で住むこの家。

「お掃除しやすいほうが良いのよ。」ということで、中央の収納部分が引き出し式のワゴンになっている少し変わった形で作らせて頂きました。

「それからね、引き出したらその上をお料理する時に作業台にしたいのね。」ということでワゴンのトップにはステンレスを張って。

カウンタートップは少しくすんだコーリアンの「クラムシェル」。タイルは名古屋モザイクのアイグスという色の揃え方で完成するとここがとても落ち着いた場所になりそうです。

今回は海老名の榎田さん(子供の学校の役員つながりでありがたいですね、こういう関係が築けるのは。)が施工して、同じく海老名で建築事務所を開いているSIAの伊東さんが設計した空間。

みんなすぐそば。

地元でお仕事ができるのはとてもうれしいことです。

お仕事はじまってます

2022.01.08

年の暮れからの慌ただしさを持ち越してしまったようで年始の挨拶もままならないありさまで、今年がすでに始まっておりました。

6日から始まった今年の私たちの仕事はありがたいことに皆さんからたくさんの声を掛けて頂いていて、仕事初めから忙しくさせて頂いております。

こちらは昨年から引き続き作業しているWさんのキッチン。野副さん、高橋さん設計の空間に納まるのですが、なかなか難解なリクエストを頂いているこのキッチン。留めの見え方や蝶番選びなどなかなか苦労した部分がありますが、ノガミ君がうまく仕上げてくれました。

塗装の色も木地の色に近い感じで仕上げたいということで、ハラキさんに相談して、ちょっとひと手間加えることで塗装していないようでしっかり塗膜が載った仕上がりになりました。

このあと、また複雑な食器棚の制作に取り掛かる予定ですので、また悩ましい日々ですね。

並行してワタナベ君、ヒロセ君もそれぞれ特徴ある洗面台やキッチンに取り掛かっていて、さらにはコバヤシ君も手伝いに来てくれて、年始から賑やかにやっております。

今年もよろしくお願いいたします。

2022.01.08

お知らせが遅れてしまいましたが、いつもより長めのお正月休みをいただいて、フリーハンドイマイも始動し始めています。例年は休業期間中もメールなどのお問い合わせをいただくことがあったのですが、今年は仕事始めと共にお問い合わせいただいているような状況で、皆様にお気遣いをいただいたのかなぁと思っております。

やはりお休み中でもメールをいただくと、返信はしなくても、もう内容は作っておきたいという性分のダイスケさんなので、お母さんのお仏壇の制作に集中することができました。でも、メールが少ないとそれはそれで「仕事がなくなったらどうしよう。」と不安になってしまうのですけれども。もうこれはしょうがないですよね。この仕事を辞める時まで付き合っていくものだと思っております。

そして、皆様からの温かな年賀状をいただきありがとうございました。家具やキッチンを囲んでご家族の皆様で写られているお写真と共にメッセージを添えられていて、とても微笑ましく、ありがたく思いました。皆様のこういう思いに支えられているのだなと感じました。

こんな考えは不謹慎なのかもしれませんが、喪中でしたのでプライベートの年賀状は出せずにいました。でも、こんな時こそ皆様のお元気な様子に励まされるのに、いつも通りにご挨拶を交わせたらなぁと感じました。本当にありがとうございました。

仕事始めが雪の日で、色々なことが起こりそうな予感です。思いがけない、いいこともよくないことも起こると思います。みんなで頑張って乗り切って、1年の終わりに「いい年だったね。」と言えるように過ごしていけたらいいなと思います。

皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

同じリズム

2022.01.05

アイが居るから、と、正月関係なく毎日同じ時間に起きて工房に来ていると日にちがよく分からなくなっちゃうけれど、何となく曜日の空気みたいなものが感じられると、(ああ、今日は水曜日だった)なんて思いながら過ごしていて、アイにご飯、お仏壇、お昼ご飯、お仏壇、アイにご飯、お仏壇、アイにご飯、なんてリズムでいるほうが何だか気持ちが落ち着くように感じてしまうのは、なんとかシンドロームかしらってぶつぶつつぶやきながらどうにか形が見えてきましたね。

あとは休み明けに足りない部材を用意したらできあがりの予定。

明日から仕事初めです。

ダイニングテーブルのメンテナンス

2022.01.05

本当は大掃除の時に合わせて行っていたオイル塗装のダイニングテーブルのメンテナンス。きれいになったテーブルでお節を食べるという流れにしたかったのですが、今年は間に合わず年明けに行ないました。家具屋だってそんな年もあるのです。

一番家族がよく座る場所、キッチンからの動線が一番短い場所ですね。汚れ染みがあるのがおわかりいただけますでしょうか。

テーブル周りを整理してから行いましょう。椅子は外して、周りに水や木の粉が付いたら困るものはどけておきましょう。また、充電式のクリーナーをお使いの方はこの時に充電ができているかも見ておくといいですね。

我が家のメンテナンスセットです。使い古したキッチンスポンジとふきん、体洗う時使っているアイゲン石鹼、3Mさんの400番紙やすり、フォレストさんの蜜蝋WAXです。
まず汚れを落とすので、石鹸をつけて泡立てたスポンジで洗ってしまいます。(あとで洗剤成分をしっかりと取らないと変色することがあるので、本当はここまで洗っちゃうのはNGなのですが、我が家はきれいさ優先ということで・・)
固く絞ったふきんで拭き取ります。汚れが落ちているのが分かりますね。ふきんをゆすいで拭き取る作業を3回ほど繰り返すとふきんに汚れがつかなくなりました。
石鹸では落ちなかったつるつるした汚れが残りました。今はもう何の汚れかわからないので、こういう汚れは紙ヤスリで落とします。
400番の紙ヤスリだと落ち切らなかったので320番でかけたら落ちました。
この時に凹みなどの傷の有無も確認しましょう。私は傷の部位に輪ゴムを置いて目印にしています。どこだかわからなくなってしまうので。そしてそのまま熱湯をかければお湯の広がりも防げていいですよ。ただ栗材は固くて熱湯をかけるだけではビクともしなかったので、濡れふきんの上からアイロンをかける方法で直しました。やはり樹種によって硬さが違うのですね。
その後ヤスリがけです。木目に沿ってシャコシャコかけました。反対の手で表面を触りながらざらざらしなくなりすべすべになるまでやります。だいたい一か所20回上下する感じでしょうか。左側くらいになるとシャコシャコ言わなくなるので新しいものに交換していました。

水を使った後から1時間ほど経って表面が乾いた触り心地になってからWAXがけをしました。

ヤスリがけが終わり表面の木くずを掃除機で吸い取ります。その後WAXがけです。Forestさんの蜜蝋WAXは冬でもワセリンくらいの固さなので塗りやすくて助かります。
塗り残しがないか光の角度で確認しながら行います。
忘れてはいけないのが側面です。ここも合わせてしましょう。

メンテナンス終了です。日が暮れてしまいましたが、きれいになりました。我が家のテーブルは栗材なのですが、タンニンを多く含むということで、だんだん褐色化してきている気がします。いい色です。

この後夕食の時にハルが「お!テーブルすべすべだ。」と気づいてくれました。

メンテナンスは心地よく使っていくために必要だとはわかっていても、しなくても使えているし、と始めるまでが面倒に感じることもあります。でも、「あ~、やっぱり違うわ。前より気持ちがいいわ。」と実感できるとまたそれが味わいたくなって続けられますよね。興味のある方で、オイル塗装のテーブルやデスクをお使いの方はぜひ試してみてくださいね。

お正月料理

2022.01.03

今年は喪中なのでお節料理は作らない予定でしたが、家族に食べたいものリクエストを募ると結局お節のメニューになってしまいました。お重に入れずにお気に入りの器によそいました。これなら伊達巻も焼けばよかったと思いました。

倉見の斉藤精肉店さんに注文したお肉で作ったローストビーフもとても美味しく焼けて家族にも好評でよかったです。

今年からお正月メニューに加わったのは、今までイマイの実家でお正月にごちそうになっていた煮豚と煮豆腐です。

イマイのお母さんにごちそうになっていた時に作り方を聞いていたのですが、「私、計量カップとかスプーンとか使わないから。その時の味見てでいいのよ。」という感じっだったので、正確な再現ではないと思いますが、ダイスケさんに美味しいと言ってもらえてよかったです。

私のお正月のメニューは実家で母に作ってもらっていたもの。結婚してイマイ家の味を知り、そのメニューも自分で作るようになって、料理の味はこうして受け継がれていくものなのですね。娘たちもいつか作るようになるのでしょうか。そう考えると食との出会いって面白いものですね。

冬の庭

2022.01.03

冷えるという言葉がぴったりくる冬の朝ですね。

メダカの鉢の浮き草が増えすぎたので、石の器に入れていたのです。

がちがちに凍ってしまっていました。浮き草ちゃん、ごめんなさい。

慌てて日向に移動しました。復活できるのでしょうか…。

もしかしたら今までも凍っていたのかもしれません。家でゆったり過ごす時間がないと見逃してしまっていることがあるのかもしれません。

元日

2022.01.01

昨年の秋に母が亡くなったのです。

遅かれ早かれいつか向こうに旅立つことが命あるものの定めですので、今までたくさんの猫たちがこの工房を訪れては旅立っていく姿を見ていたからか、あれほどふくよかだった母がだんだんと痩せて言葉数も減っていく姿を見ていてもそういうものだと思えて、なくなった今も悲しいというよりは、そういう道程だったのだと思えております。

今では向こうできっと私たちのことを、「しっかり頑張んなさいよ。」といつもの通り叱咤激励してくれているのだと思うのですが、それもまた私たちの独りよがりな思いですので、きっと向こうで元気にしていると願っております。

そういう慌ただしさの年末を迎える中で、「そうだお墓だ、やれ仏壇だ。」という話になりまして、「仏壇はダイスケがつくるのだろう。」と父、「それならうちも作ってもらおうかな。」とユウ(弟です)にも言われたものですから、告別式も終わって少し気持ちが落ち着いたところで、工房の裏の材が寝っ転がっているところからゴソゴソと、私がこの仕事を始める前からここに置いてあっただろうヒノキとマツを引っ張り出してきました。お母ちゃんには言い方が良くないかもしれないけれど、なかなか仕事で使わない材を寝かせておいてももったいないからそれで作ってしまおうと。

それから、約1ヶ月後に、今年は早々と仕事納めすることができましたので、その翌日からひたすら頑張るのですが、何しろ今はみんなに家具制作を任せていて、自分はもっぱら家具の形を考えるほうの日々でしたので、こうして作り始めてみるとおもしろい以上に大変。

普段みんなにどれだけ大変な形を任せていたかを今さらながらしみじみ感じつつ私と(時々)アキコと(時々)アイ(猫です)は作業を進めるのでした。ひとまず昨日でおおよその形がまとまって、今日はあまり音が出せないのでひと休みしまして、また明日から作業再開。

そのようななかで、アキコが年末にはお母ちゃん直伝のカレーと、昨晩は煮豚をこしらえてくれていまして、それを頂きながら無事に新しい一年を迎えることができました。

今年も皆健やかに頑張ってまいります。

お仏壇の制作

2022.01.01

年末年始のお休み中、工房ではお仏壇の制作が進んでいます。お家のことをする合間に磨くお手伝いをしにいきました。
今回は、完成形のイメージは作ってありますが、工房にある木材を整理した時に出てきた檜と松の板を使っての制作なので、材料を採れる範囲で大きさや形を決めていったそうです。
会長は格子の扉がいいというリクエスト通りで、弟さんの家の分と我が家の分はフラットな板扉にする予定でしたが足りなさそうなので框扉にすることになりました。
今ある材料を生かすデザインがあるなんて、昔の方々の知恵は素晴らしいなと再認識しました。大きさが決まってから年明けに注文する材料もあるのでお休み中には完成しないのですが、なるべく進めておこうとダイスケさんが日々頑張ってくれています。ありがとう。

偲ぶ

2021.12.29

(告別式の日の空の写真と、お葬式までの間にダイスケさんと三日間用意したお団子とご飯。本当はダイスケさんのおいしいおにぎり食べさせてあげたかったな。)

今年あった大きなことは、今井のお母さんが亡くなられたことでした。地元の方々には伝わっていたようで、弔問に来てくださりありがとうございました。
個人的なことなので、会社としてどうすれば正解なのかはわかりませんが、2014年から退職されていましたし、会社としては喪中とせずに新年を迎えるとこに致しました。

今思い返せば昨年の今頃から兆候はあったのかもしれません。「お正月のお料理、今年からなくてもいいかしら。お茶するだけで。」とお話があったのです。そうだよね、たくさんのお料理用意するの疲れちゃうますし、「わかりました。顔合わせられればいいので大丈夫です。」と伝え気にしていなかったのです。お元気でしたし。70代になれば、自然と行動もゆっくりになりますし、言い間違えもありますし、年齢的に自然なことだと思っていました。お化粧もされなくなりました。
できることとできないことが出てくるようになったとお話を聞いても、病気とは思わず、老化の一つで自然なことだと思っていました。
「お母さんがやっぱりちょっとおかしいんだよね。」とお父さんからお話があったのは8月頃でした。
認知症でしょうか、受診してみましょうとお話をしてから、実際に病院にかかるまでには時間が必要でした。「そうだね、じゃあ認知症外来に予約とって連れて行こうかな。」ととんとん拍子にはいかないのですね。当人同士が受け入れるまでに、症状の悪化など、次の決定的な事実が必要だったようです。
日常生活の自立が困難となり病院に受診に行くと、脳の難病という診断を受けました。早い人で余命1ヶ月の病気なのでそのつもりで生活したほうがいいですとのことでした。衝撃的でした。
在宅で一緒に過ごすために、地域包括支援センターの方に相談して介護認定を申請して、訪問看護・介護サービスの申し込みをしたり、色々な方々に動いていただきました。ありがとうございました。
サービスが受けられるまでの間は、弟さんご夫婦と自分達で手分けをして動いていきました。そして、担当の先生からお話にあった通り約1ヶ月後11月上旬に亡くなられてしまいました。73歳でした。介護申請の認定通知が来たのはその後でした。
あっという間の出来事で、心が追いつくまで間もなく次はお葬式・告別式、お墓を探さなくてはと悲しむ間も無くやらなければならないことの連続で、ご家族が亡くなられた方々のお気持ちがわかりました。とても忙しいのですね。
先日無事四十九日を終えることができて、ひと段落することができました。
会長も悲しみの中ひとりで動くことは年齢的にも無理なので、会社を留守にすることが多かったのですが、ノガミ君を始めスタッフのみんなが「大丈夫です。」と送り出してくれたので、とても助かりました。心強かったです。
会社は関係ないからと、ダイスケさんは手を止めることなく働き続けていました。お正月休みに入った今はお仏壇を作っています。「ダイスケ相変わらずね。」とお母さんも思われているでしょう。
思い返すと後悔することは色々とありますが、お母さんとの時間ができるわけではないですし、亡くなる時まで教えていただいたことを大事にして、過ごしていきたいと思います。

このような経緯で、あまりに急なことだったのでお伝えすることが追いつかず、日ごろお世話になっている皆様には失礼なことがあったかもしれません。何卒ご理解いただければと思います。
年末年始ご家族揃って過ごされる方々が多いことと思います。その時間を大切になさってくださいね。私もそうしたいと思います。

年末年始の休業期間のお知らせ

2021.12.25

私達は12月26日日曜日~1月5日水曜日の間、年末年始のお休みをいただきます。

家具やキッチンについてのご相談・お問い合わせ・キッチンカタログの請求・木製雑貨のご注文についてのメール・お電話等のお返事に関しましても、全て1月6日木曜日から順次対応させていただきます。ご了承ください。

皆様どうぞよろしくお願いいたします。

ブラックチェリーのウッドパーテーションの納品

2021.12.24

再び山梨へ。

前回倒壊してしまったウッドパーテーションを再加工して納品させて頂きました。

この構造がなかなか難しくて、それぞれの材をワイヤーでつないでいるのですが、1本1本をつないでいるわけではないので、緩みが集中してしまったりしてグラつきが取れなかったのです。

また、構造上フラットな板の状態から円柱状に可動させると、材のそれぞれが円の軌跡状に動くわけではないので、物理的に考えるとフラットな状態よりも円柱状にした時のほうがワイヤーの長さが必要になるはずなのに、反対にワイヤーが緩んでしまうのでした。

フラットな状態では自立しないので、当然波打った形状で自立させるのですが、その状態でワイヤーのテンションを掛けるとフラットな状態にした時に木やワイヤーにストレスがかかって破断しちゃう。

あれこれみんなで悩みまして、ワイヤーの端部にスプリングを装着することでテンションを調整できるようにして、さらにぐらつきを無くすため、そして目隠しのために両端部は稼働しないでその形のまま固定されたパーテーションを追加で作らせて頂くことに。

両端のS字とフラットなパネルだけはこの形のままで、それに挟まれたパーテーション部分はどのような形にも変形させられます。

作り慣れない形というのはいつも大変なのでございます。

これでかなりガッチリとしてかたちになりました。

良かったよかった。

最近も山梨県内で大きな地震がありました。寝室のパーテーションということで、寝ている時にグラつきがあっては危ないので、このような形に辿り着くことができてほっとしております。

Oさんにも「完璧ですね。」とお褒めの言葉を頂き胸を撫で下ろしたのです。

今回の納品の時に追加でご依頼頂いていたチェストも一緒にお持ちしました。

コンクリートでできた階段の下に合うように、ということでなかなか採寸が難しいところもありましたが、無事に設置完了。

ブラックウォールナットで作った三角形の引き出しなのです。

カバの講演台

2021.12.22

珍しい形を作らせて頂きました。

講演台です。ただ、ちょっと工夫があるのは高さが変わる講演台です。

カバの柾目材を使って五分ツヤで仕上げています。昇降装置をぎらぎらと見せたくなくて落ち着いた印象になるように仕上げたのです。

数年前まで娘が通う学校の役員をしていたものですから、こういう演題の前に立つと「次はPTA会長の言葉です。」と体育館の向こう端で司会をしている教頭先生の顔が浮かびます。

昔から人前で話すことなんて自分の性分ではないと思っていたのにいつの間にかそういう素晴らしい場所で子供たちに話ができる機会を得ていたことが懐かしくありがたく思い浮かびます。

だけどこういう演題の前に立つとやっぱりドキドキするのです。

校長先生たちは私よりも背丈がこじんまりした方が多かったので、そのあとに私が壇上に立つとちょっとマイクが低かったりして、それでももう右脚と右手が一緒に出ちゃうような状態なので、マイクの高さなんて変えられないものでして、ちょっと猫背になりながらバクバク心臓の音を聞きながら自分の声はきちんとみんなに届いているのだろうか、なんて思いながらお話したことを思い出すのです。

あの時話した言葉は今でもなかなか自分の中で好きな話でして、またまたここに載せてみます。

もし、興味があれば読んでもらえたらうれしいなあ。

2015年3月20日「今日は卒業式でした。

2019年3月12日「卒業式

2019年4月6日「入学式でした。

2020年3月11日「おめでとう、ハルカ。

すてきなかんじ

2021.12.21

そして工房に戻ると、この形ができあがっていました。

「どう?」とちょっと心配げに尋ねると、「いやあ、だいぶしっかりしました。」とみんなの心強い返事。

実は前回納品してしばらく使って頂いてたら倒れちゃったのです。

「中のワイヤーがちぎれてしまったので、見てもらえますか。」と言われて、中のワイヤーが見える?ってことは大きく壊れてしまったかな‥、と見に行くとやはり大きく壊れてしまっていたのでした。

ワイヤーのテンションを上げてもグラつきを完全に抑えることができなかった上にカーペット式の寝室でしたので、まずは使って頂きながら、という形で納品したのですがやっぱり倒れてしまいました。

あれから数日後に山梨県で大きな地震がありましたね。寝室で使うパーテーションですので、かえってすぐに壊れてしまって幸いだったのかもしれません・・。

そこで、どうやったら強度を上げられるかを再度みんなと頭を突き合わせながら考えまして、このような形になりました。

固定された両翼部分と、ワイヤーによりテンションを掛けられるような工夫をして、外から見えないけれど、内部はかなり手の込んだ構造になっていて、これでひと安心です。

あとはOさんが「美しい。」とおっしゃってくださった緩やかなカーブを描けるように明日再度検討して、いよいよあさって納品です。

良いクリスマスプレゼントになりますように。

今日も山梨

2021.12.21

実は昨日も山梨県まで出掛けておりました。

河口湖の南に新居を建てたHさんのところにキッチンを設置したのですが、オイル塗装はHさんご家族で、ということで塗装方法をお伝えに出かけていたのでした。

あちらは歩道にうっすら雪が積もっていて、須走からの道路は白んだ様子で、ところどころ陽が差さないあたりは凍結していましたね。

日曜日にアキコと二人でくたびれながらタイヤを変えておいた甲斐があるというものです。

まだ小さなお嬢さんも「てつだう!」って楽しそうに言っていたので、きっときれいに仕上がるでしょう。

引き出しの外し方、表面の研磨の方法、1回目と2回目の塗装の方法、引き出しの取り付け方をお伝えしてその日は戻ってきたのでした。

またお住まいになられてからご挨拶にお伺いしますね。

壁のタイルもこれからということで、すべてが納まるとどのような印象になるのか楽しみです。

そして、本日は笛吹川が流れる静かな町並みの中に建つOさんのところへ。

1年ちょっと振りですね。

お引越し後にお伺いできていなかったので、今日の機会を楽しみしておりました。とともに、やはり無垢材の動きが出て少しメンテナンスが必要になったので、そのお手入れも兼ねて、ぜひ一度拝見させて頂きたいと思っていたというアキコと二人で伺ってきました。

「節のある素材って、もっと荒々しく見えてしまうと思っていたけれど、こういう落ち着いた印象になるのはOさんのお人柄なのかも。」とアキコ。

そうね、暮らす人を家は表すものね。きっとそうなのだと思います。

お手入れ完了後にご主人がお茶を入れてくださいます。

週末はキッチンによく立つということで、いろいろとうれしそうに使い勝手を話してくださいました。

ちょうど昨年ショールームを改装し終わった頃にキッチンを見に来て下さった時もご主人お一人で来るくらい熱い思いがありましたものね。

どうにも無垢材は動きが出ますので、また何かあればいつでもご連絡くださいね。

今週は山梨県ウィーク。明後日もまたこの近くまでやってくるのです。

クリーム色のキッチン

2021.12.17

どうにか完了。

2階の腰高窓から搬入するという不安でずっとドキドキしておりまして、先日の市原のKさんもバルコニーでしたがその上に梁があるバルコニーでしたので、まるで今日のデモンストレーションのように感じていたのですが、やはり本番はひと味違うね。

お天気予報を眺めるとなるべく遅いスタートにしたいところでしたが、今日中に終わらせないといけないという難題を頂いていたので、お天気お姉さんが「通勤通学の時間帯はザアザアです。」なんて気持ちが沈む声を背中に受けながら、エエイ、なるようになるさということで、なるようになりました。

到着が早かったのが幸いして、目の前の道の渋滞が始まる前に荷下ろしだけ終えて、雨脚が強くなる中、ヒロセ君とコバヤシ君とで足場を部分的に崩しながらどうにか荷揚げ完了。

みんなびっしょりですが、無事に上がってよかったよかった。

間もなくやんじゃった雨を恨めしそうに眺めながらいよいよ作業開始。

「イマイさん、なるべくキッチンを今日から使わせてあげたいのです。」と監督のMさん。その考えはとてもすてきですが、まわりを後回しにしてキッチン周りだけ仕上げて頂いているおかげで、なかなか窮屈です。

まずはレンジフードから決めたところで、あとはヒロセ君とコバヤシ君にお任せです。

今月はコバヤシ君には7日間も手伝いに来てもらっていて、こうしてうちから出て行った後でもつながりが持てるのはとても心強い。

夕方から設備屋さんとガス屋さんが来るって言うのでなかなかタイトなスケジュールの中夕方無事に終えたという報告が入ってきました。

どうにか間に合って良かったよ。

今回は側面と背面は塗装で仕上げています。白というわけではなく、ベージュのようなくすんだホワイト。落ち着いた印象です。

もともとコストのこともあってメラミンで仕上げる予定でしたが、サイズがメラミンの規格以上になってしまったので、塗装で仕上げることにしたいのですが、角の印象が柔らかく仕上がるので、塗装にして正解でした。

そのため、分割して作るとつなぎ目が出ちゃって興ざめなので、一体で作ったところで搬入がなかなか大変だったのでした。

そのホワイトと取っ手のナラ材のバランスがとても良くて、またキッチンを使い始めた頃にお邪魔させて頂きますね。