風と一緒に

2023.04.18

「次の作品に使おうと思っているんですよ。」と言って見せてくれた数珠玉という植物の実。

「こうして摘んで乾燥させると本当にいろいろな色があってきれいなのです。ほらっ、むかし田んぼのそばや川のそばに生えていませんでしたか。この前歩いていたら見つけられたので、摘んできたのです。」とitotowaratoのMさんは何気なく教えてくださったのですが、田んぼに囲まれた学生時代でしたが初めて知りました。

たしかに淡い茶色や水色をしていて、つるんとした光沢があって、一見鉱物のようにも見えたのです。

きちんと見ていればきっと見えていたはずのものなのに、と思うと少し淋しくもあり、うれしくもありました。

風と一緒に野原をかけ巡っている人なのだな。

円卓考察

2023.04.17

またまた難しい課題を頂いてしまいました。

ただいまチェリーでサイドボードを作らせて頂いているWさんが、「実はテーブルも探しているのですよ。」と言われて、5本脚のあの大変なテーブルをあの時じっと見つめておりました。

「このテーブルすてきだね。」と言いつつ、「天板は1600ミリから1800ミリくらいほしいと思っておりまして。」と。

その大きさにしてしまうと、バランスが引き締まって見えなくなるからどうしようかな・・。ということで、半月近くいろいろと悩んでおりました。

頭の中で思い描くだけではディテールが見えてこないので、前回同様模型を作ろう、ということでひとまず原案となる形を作ってみたのです。

「スポークは表に出さないで脚に挟まれる感じはいかがでしょう。」とWさんおっしゃっていたからなあ。ここからどんなふうに変わるのか、そもそも実現するのかなあ。悩ましいなあ。

チェリーのウッドパーテーション

2023.04.13

先日、久しぶりにOさんからご連絡を頂きまして、お話を伺いにお邪魔させて頂きました。

アキコも「まだご挨拶にお伺いしたことがないからぜひ一緒に!」ということで、二人でプチドライブ。中央フリーウェイから望む山々は緑がだんだんと濃くなっておりましたね。

河口湖のほうはこちらよりもいくぶん気温が低くて、ちょうど桜が散り始める時期でその華やかな様子を見るために平日なので見に来られる方々で温かく賑わっておりました。

「イマイさん、いらっしゃい。」といつものように快活に出迎えてくださったOさん。

「先日お話していたシャンデリアが無事についていよいよ完成したのでぜひ見ていってください。」とご案内いただいて、寝室へ。

なるほど、このようになるのですね。シャンデリアの造詣がとても繊細で素晴らしく、陽の光を浴びてあまねく光を解き放ちます。チェリーのパーテーションの色濃くなってきた様子ととても良い対比です。

前回三角チェストを納品した時とはまた違った表情になってきていてよい感じです。

さて、今回はテーブルのご相談を頂きました。

「あなたはセンスがあるからね。イマイさんらしさを楽しみにしていますよ。」とOさんがそう言ってくださいましたが、私にはそのような素養があるのだろうか。

実は今、Oさんと同じようにいろいろな規模でいろいろな物事を見つめているWさんにもチェリーのサイドキャビネットを作らせて頂いているところですが、やはり同じようにテーブルを考えてほしいと言われていて、やはり同じく「あなたの感覚が私が好きですよ。」とWさんにも言われていて、私にはそのような素養があるのだろうか、と悩みながら良い形が自分の中で生まれるのを待っている?のです。

ポークカツレツ

2023.04.12

「残りものが沢山あるから、今日は家でお昼を食べましょう。」とアキコが言うので、カツレツ大好きな私は昨日の夕ご飯と全く同じものを再び食べるのです。

むかし村上春樹さんの本を読んでいるときに、ウィンナーシュニッツェルを食べるシーンがあって、いつか食べたいなあなんて思っていたことがありましたが、どこかでビーフカツレツを食べる機会があった時に、その時ばかりがそうだったのかもしれませんが、「そうかーちょっと物足りないのだなあ。」という印象があって、やはりカツレツはポークカツレツが一番好きなのです。

ちなみに私とチィはカツレツはお醤油、とんかつはおソース。

アキコはどちらもおソース。

ハルカはどっちもおいしいよね。とのこと。

結婚した当初、はじめてアキコに「おソース取って。」って言ったら、「お」つけるの?って言われたのを思い出しました。

解体後の現地確認

2023.04.11

いよいよ茅ケ崎のSさんのリノベーション工事が始まりました。

解体終わったというタイミングで、ひとまず現地で打ち合わせ。

今日はトラックの運転の練習とリノベーション開始早々の現場を見てもらおうと思ってタケイシさんも一緒に参加。まだわからないことが多いかもしれませんが、何かをつかんでくれたらうれしいなあ。

今回の施工は先日茅ヶ崎のKさんのキッチン制作の際に知り合うことができました茅ヶ崎の久保田工務店さん。

久保田さんとお話をしていると間もなく福原さん登場。今回も手の込んだ作りになりそうで今からドキドキしながら打ち合わせをするのです。

連休明けには寸法が測れるのでいよいよ制作が始まります。

ふたたび山羊を抱く

2023.04.10

久しぶりにオカモトさんのところまで。4~5年振りでしょうか。

最初にここに来た時は私がまだ二十歳そこそこでしたので、30年近くのお付き合いなのです。

畜産農家を営んでいて、当時は養豚(豚はとてもかわいいのです)をされていたのですが、今は山羊たちが。おが屑で掃除したり、木っ端を薪代わりに使ってくれるので、製材すると大量に出てくる端材を引き取って頂いているのです。

何で久しぶりかというと、いつもはもうみんなに端材の配達を頼んでいたからです。

今日はトラックの運転を練習するタケイシさんを見てあげるということで、久しぶりにここにやって来たのでした。

私の両親と同じくらいの年齢でいまだに快活な様子でいらっしゃるオカモトさん、「あらあ、お兄さんかい。これは久しぶり。お父さんは元気?」とかわらずにこやかな笑顔。元気を頂きました。

帰りに「タケノコ掘っていくかい?」と言われて「やったー」と臨んだのはよいのですが、これがかなり大変な作業。食べるものを作るということはとても大切で大変なことなのだとあらためて教えて頂きました。

とりあえずみんなの分を採らせて頂いて、帰りは「前にも抱っこさせてもらったのです!」とタケイシさんは再び仔山羊を抱かせてもらって、元気を頂いてまいりました。

そうかそうか

2023.04.10

先日までは本当にあたたかな朝でしたので、朝外に出ると寒さがピシッと肌をうつ感じが久しぶりです。どうりでメダカたちも水面に上がってこないわけです。

今年からハルも一緒に選挙に行ける年になりましたので早朝から3人でコミュニティセンターまで。

ハルももうそういう年なのかとあらためて時間の速さと自分たちの気持ちと実年齢の遠さにびっくり。

気持ちはいつでも23歳なのですが、来年になるともう50歳だものなあ。

候補に立つみなさんは数年前まで学校役員を務めていた時にお話した方々で、どの方も町をよくしたいっていう気持ちで頑張っているのですから、なかなかこういうのって決めづらいわけです。

そういえば、その役員当時に中学校の体育祭の応援合戦を審査してくださいって見させてもらうのですが、どの組もとても美しく一生懸命なので、選ぶのにとても悩んだなあ。

選挙のあとはマクドナルドに立ち寄って(ここへ向かう足取りのほうがしっかりしていたのかも)、まだごろごろしているチィの分も抱えて戻って私は一人歩いて工房へ。

アイには遅くなってしまってわるいけれど、最近ようやく膝の調子がよくなってきたことがうれしくてね。

ただいま実家を少しリフォームしていることもあって、日中は20年以上使い続けてきたテーブルをあとから自転車でさっそうとやって来たアキコと一緒にきれいにして、ようやく実家の様子も落ち着いてきました。

母が居なくなってから1年以上が経ち、父も以前のように元気に活動するようになって、このタイミングで家がきれいになることは良いことなのでしょう。

帰りはのんびり走って帰宅。自分の足で進めるということは本当に心地良いこと。

少しずつ日も長くなってきました。

途中の神社では春のまつりが行なわれておりました。

春の庭:家具屋の自宅

2023.04.07

春、我が家の西側の窓は出猩々紅葉で真っ赤なのです。

株立ちの根元には、カミキリムシに開けられた穴が5か所もあって、お薬入れてテープで塞いでぐるぐる巻きにしているだなんて思えないくらいに華やかな姿に、私も頑張らなきゃ、と元気をもらえます。

冬は枝だけになって淋しかったハニカムシェードに映る影もにぎやかです。

発泡スチロールの箱に入れて初めてお外で冬越しをしたメダカちゃんたちも元気で、水草のナガバオモダカの花も咲きました。

何よりもうれしいのが、2年前、伊東のTさんのキッチンを拝見させていただいた帰り道に、JAの市場で出会ったスズランの苗買ってきたのですが、翌年は葉っぱだけたくさん出て花は咲かなかったのです。

うちの環境では咲かないのかしらと残念に思っていたのですが、今年は花のつぼみが沢山ついていてとてもうれしくなりました。春の玄関にスズランがある光景が夢だったのです!

16年前から家具を作らせていただいているMさんのお家に伺った時も、とても丁寧にお手入れされている植栽に囲まれていてすてきだったのですが、「植物は難しいですよ。その環境になれるのには何年かかかってもおかしくはないですよ。」とおっしゃられていて、そういうものなのだなと、勉強させていただいたのでした。

今年の5月で5年目になる我が家ですが、まだまだ、窓の外に見える景色は変わっていきそうです。

入学式の朝

2023.04.04

昨日長女ハルの大学の入学式がありました。

キャンパスに行く機会なんてあまりないから君も見ておいた方がいいよ、とダイスケさんも誘って3人で参加してきました。

生徒と保護者は別々の会場でしたが、Youtubeで配信もされていて、式典中の生徒たちの表情も映してくださっていて、今までの中学・高校とは違う待遇の良さを感じました。(その分お金もかかっていますからね。笑)

先生方のお話も興味深く、中学生の時に読んで、よくわからないなあ、という印象になってしまっている「星の王子様」をもう一度読んでみようと思いました。建物も環境もすてきなキャンパスでした。

入学式の数日前には、フレッシャーズキャンプという同じ学部の新入生同士が親睦を深める機会があったようで、帰宅した時、

「なんかみんなキラキラしてた。」とボソッとつぶやいていたハル。

周りはそう見えますよね。わかります。自分の学生の頃を思い出しますね。

私「私から見れば君も十分キラキラして見えるけど。」

ハル「お母さんのは違うじゃん。」

そうね、私はハル大好きフィルターがかかった眼でしか見れないから、説得力がないのかもしれませんが、18年間経験したことも見てきているので、

君ならきっと大丈夫、と思えるのです。

応援しているよ。

ナラとステンレスバイブレーションのセパレートキッチン

2023.04.04

先月末と昨日とで群馬県の藤岡市のご新居を建てるIさんのところまで、ノガミ君とヒロセ君の二人でキッチンの設置工事に伺ってきたのでした。

本当は月末に作業を完了させる予定だったのですが、うっかりMさんの取付の予定を組んでしまいまして、工務店さんにあらためて調整をして頂いたりして、大変失礼しました!

そのようなご迷惑をかけてしまったにもかかわらず、作業時も広々と現場を使わせて頂けて予定よりもスムーズに作業を進めることができたりと、細かいご配慮がなされたとても良い現場だったのでした。

また本来、群馬県となるとなかなかすぐに伺える距離ではないので、ご依頼を請けさせて頂くかを悩んだのですが、Iさんがキッチンを希望されているという強い思いと一緒に、工務店さんがバックアップしてくださるという後押しもあって、今回安心してお請けできたのでした。

みんなで心地良い家を作る、という気持ちを持ってできあがる場所は、思ったとおりにすてきな場所になって行くのです。

次回、住み始めた頃に伺わせて頂こうと思っております。

その時を楽しみにしておきますね。

三角標

2023.04.01

川縁でカラスが一生懸命土を掘り起こしている。

桜の花びらと一緒に小さな羽虫たちもブンブン飛び回り始めた。

土手で見かけないネコを見るようになった。

メダカたちも朝から早々にお腹が減ったと水面に顔をのぞかせるようになった。

うちの庭にも茶トラが来ているってアキコとチィが言っていた。

空の色がほんのり濃くなってきた。

アイは変わらず、「ニャアオ(おはよう)」

春の風になってきました。

カバザクラの家具たち

2023.03.31

実は今週は家具納品ウィークでして、月曜日と火曜日で平成建設さんのお仕事である静岡のTさんの3回目の取付工事にノガミ君とワタナベ君に向かってもらって、水曜日には「このあたりのランドマークになるような場所にしたいのです。」という相談を前回猫と暮らす大きな家具を作らせて頂いた猫と建築社の中村さんから相談を頂いていたそのカフェで使ってくださるラワン(めずらしい!)のベンチとテーブルを納品させて頂いて、昨日からはヒロセ君、ワタナベ君、タケイシさんの3人で、藤沢のecomoさんからご依頼頂いていた大磯のMさんのリノベーションでリビングやキッチンや玄関の家具を作らせて頂いたのでした。

新しい家具は2台のみで、残りの2台は今くっついている状態から着せ替えるという、この着せ替えるような仕事はいつもなかなか大変なのですが、今回も多少の歪みなどを調整しながら無事にきれいに設置が完了したのでした。

こちらが以前の写真。

カバザクラのとても清々しく明るい印象になってとても心地よい!

itotowaratoさん

2023.03.31

今日は、ヒンメリ作家「itotowarato」さんでもあるMさんのところにアキコとお邪魔してきました。

Mさんは、「さらさら光る」のMさん。

相変わらず、すてきな使い方をしてくださっていて、双子のお嬢さんたちもお母さんに見習って3人ですてきにキッチンを使ってくださっている様子をいつものように目をキラキラさせてお話してくださいました。

ちょうど1年ほど前に「」という作品を自宅に置かせて頂いた時に、ぜひ工房にも作品を置かせて頂きたいと思っていて、Mさんに相談していたのでした。

テーマはね、その時にもお話に上がった「三角標」。

宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」が好きなのですが、何よりも杉井ギサブローさんが監督した映画「銀河鉄道の夜」が大好きで、子供の頃に何度も見ていたのですね。その中でいよいよジョバンニとカムパネルラが天井に近づく時だったかな、窓の外を三角標が駆け抜けていく時の淋しさがずっと残っていて。

itotowaratoさんの作品の印象は優しいのですが、その淋しさというか真面目さというかを彼女に表現してもらいたいなあと勝手に思ってしまいまして、上のようなお話をさせて頂いて、「あとはお任せします!」と依頼させて頂いたのでした。

その作品の受け取り日。とてもすてきな作品を頂いてまいりました。

工房上の展示室で風にこれから真面目に吹かれるのです。

「私にとっては宝物なのです。」

2023.03.30

お世話になっている工務店のSさんから「ある材料があってそれで座卓を作ってほしい。」と2月の初めにご連絡をいただいたのです。

なんの樹種かはわからないということで、材料を預かったダイスケさんも、制作を担当したヒロセ君も「一つの木目はケヤキかな。もう一つは松っぽいけどよくわからない。」

「製材中の匂いはヒノキっぽいけど、ちょっと違うような。イチョウの匂いほど癖もないし、なんでしょう。」

普段工房で扱う樹種とは異なる匂いに包まれながら、謎は解明されないまま製作は順調に進んでいたのでした。

完成し、今日Sさんが息子さんとともに家具を受け取りに来てくださいました。

「これはお世話になったお客さんからいただいた材料なのです。その方の家を作らせていただいて、お子さんの家も作らせていただけて、他にもいろいろご紹介くださって。その方がお肉屋さんをされていたので、多分まな板みたいに使っていた材料なのだと思うのだけど、衛生的に木のまな板を使わなくなったそうで、いただいたのですよ。私にとっては宝物なのです。」

とお話してくださいました。

その宝物が座卓になって、Sさんの暮らしの一部になるのですね。

すてきなお話ですね。最初にお預かりした板の状態からは想像できない経緯があったなんて、感動しました。

私たちに声をかけてくださりありがとうございました。

春の家族旅行

2023.03.27

「ハルが卒業して、チィも修了式が終わったら少し時間ができるだろうから出掛けようか、この先どのくらい一緒に出かけられるか分からないし。」ということで、このタイミングでお休みを頂いておりました。

相変わらずアイはいつもおなかが減っているので、それほどの放っておけないので、一晩だけ心地良いところに行きたいねえ、温泉が良いかねえ、ということで湯河原まで。

今回の宿泊先はアキコが選んでくれた伊藤屋さん。

私は詳しく何も聞かないまま到着したわけですが、2.26事件の舞台ともなった場所で2日目に見学に訪れた光風荘でボランティアのおじいさまがお話してくれた壮絶な事件があったことを初めて知ったのでした。おじいさまのお話しぶりには牧野伯爵にも首謀者となった河野陸軍大尉にもどちらにもそれぞれの思いがあったという淡々とした話しぶりは何となく凄みを感じながら聞いていたのでした。

そして、島崎藤村もこの場所で静養されていたということで、昨年訪れた金谷ホテルやこの伊藤屋さんと言い、ハルが春から学ぶ先と偶然ご縁がある場所でうれしかったのです。

2日間とも雨降り模様でしたが、気持ちの良いおばさまの掛け声が聞こえる公園前の朝市を訪ねたり、滝のそばのしずくが滴る緑の壁沿いを散策したり、五所神社のクスノキが苔の間から泡を吹いている様子を見たり、昨日拝見した平松礼二さんの絵にあった城願寺の参道を囲うような濃い緑とその向こうで待つビャクシンの大木だったりと雨でしか見られない緑の深さの中を過ごしてきました。

良い時間でした。

クルミのカップボード

2023.03.27

土曜日は私自身は子供たちとの約束で、工房はみんなにお任せしてお休みを頂いておりました。

ワタナベ君とヒロセ君は工房で作業を進め、野上君とタケイシさんは年明けまもなくキッチンの設置にお伺いしたIさんから追加で頼まれていたカップボードの納品にお昼頃から出かけておりました。

あいにくの雨降り模様でしたが、無事に設置が終わって、Iさんご自身で塗装を行なうということでオイル塗装の方法も伝えさせて頂いて、無事に完了。

翌晩には、「冷蔵庫が入ってくるから、すぐに塗装を行ないます。」とおっしゃっていたというIさんからも無事に塗装が終わったというご連絡を頂きました。

とても良い表情にまとまりました。こうして、写真を見ると、あの時の搬入の苦労がスッとどこかに消えていくようです。(笑)

またここが使い込まれていくことでどんどん良い顔になって行くでしょうからその時が楽しみです。

楽しめること

2023.03.24

ハルカがやっと18歳になりました。

早生まれなのに、私とアキコの子なので、クラスの中ではかなり体も心も大きいほうでして、こうして頼もしく育ってくれたことはとてもうれしいこと。

無事に高校を卒業してどうやら大学に国際文化を学びに行くらしい。

自分が子供の頃に比べると今の子たちはいろいろと向き合う事柄が多いように思えて、大変なところもあるのだろうけれど、しっかり自分を持ってやってくれているのはすばらしいね。

いつかの自分とは大違いです。

今はその準備期間ということで、時間にも余裕が生まれたからか「アルバイトを始める。」と言って駅前のケーキ屋さんで働き始めたのです。ハルらしいね。

そして先日の誕生日では、「他のすてきなケーキ屋さんがどのような感じが見てみたい。」ということで、いろいろなケーキ屋さんのウェブサイトを見ながら、「このケーキの断面の仕上がりが気になる。」ということで、夕方アキコと二人で厚木のGatohさんまで出かけていたのだそうで。

楽めることはとても良いこと。

楽しく実りある1年にしていってくださいね。

タモのL型キッチンと壁のようなテレビボード

2023.03.22

2週間前に本棚とテレビボードの設置に入らせて頂いた静岡のTさんの2回目の工事です。

一昨日と昨日とで、ノガミ君、ワタナベ君、タケイシさんの3人で泊りがけで作業に出かけてもらっておりました。

平成さんのお仕事はかなりシビアにミリ単位で現場を調整してくださるので心強いのですが、今回のようなL型キッチンを設置する時はかなり頭を使います。今回はキッチンの両端に袖壁が立つのですが、その壁の手前に見切り枠がつくのですが、壁よりも枠のほうが出っ張るのです。

わたしたちがL型キッチンを作る時はステンレスカウンターは、現場でつなぐときれいに納まりづらいこともあるので、なるべく1枚もので作りたいと思っておりまして、そうなると、袖壁があるだけで見切り枠が出っ張っていても出っ張っていなくても物理的にステンレスのカウンターを差し込むことができない。枠が出っ張っているとなおさら困難なわけでして。それで片方の枠だけでもあとで付けてもらえるように監督のOさんと段取りをしまして、それでも入るかどうか不安なのでしたが、どうにかきれいに設置ができたのでした。

こういう細かな納まりを相談させてもらえるのはとてもありがたく、みんなできれいな家を建てているのだなあとあらためて実感するのでした。

前回仮設置していたテレビボードはこのキッチンに合わせて再度調整して固定しまして、これでリビングとキッチンを仕切る壁のようなテレビボードも据えられました。

次回は、下足入れや洗面台など小さな家具たちを持って、来週3回目の工事に入らせて頂く予定です。

Kさんのシーザーストーンとオークランダム張りのキッチン

2023.03.21

道の途中で見かける桜の花がだいぶ開いてきました。

我が家もようやくモミジが赤い葉をつけ始める季節になってきました。

ついこの前まで防寒のために夜の間はうっすらとフタをしていたメダカの鉢もだいぶ暖かくなってきた陽気に合わせて取り払っておりましたら、朝早くからもう「ご飯をおくれ」と目を合わせるようになってきました。

春ですね。

昨年の3月の完成見学会からもうすぐで1年が経つこのタイミングでお声掛け頂きまして、メンテンナンスも兼ねてご挨拶にお伺いしてきました。

本日は春分の日ということでこのKさんの家を設計されたお兄さん家族とお母様もいらっしゃって華やかな休日の様子。ちょっとしたお祝いでしょうか。

食洗機の扉を調整する横ではガスオーブンがフル稼働して、一生懸命にケーキを焼いておりました。

実は、こうして声をかけて頂けるのを待っておりました。

このところ、茅ケ崎や藤沢や鎌倉と言った海の近くのこのあたりでキッチンや家具を作らせて頂く機会が多くなっていて、Kさんのおうちのそばをしょっちゅう、それはもうしょっちゅう通っていたのでした。そのたびに「9月頃って言っていたけれど、いつ頃お声が掛かるのかしら・・。」なんて思ったいたのですが、こうして春のおめでたい日にお声掛け頂き大変うれしく思っております。

Kさんのこのお仕事をきっかけに知り合った寒川で工務店を営む久保田さんとはこの先のお仕事でご一緒できることになりましたし、設計さんであるお兄さんともご挨拶ができましたし、そして何よりKさんご自身がインテリア雑誌の編集やライティングのお仕事をされていて、そのような方からこうしてご依頼を頂けたことがとてもうれしかったのでした。

良いご縁を頂きありがとうございました。

「朝の様子がとてもきれいなのですよ。」とKさんがおっしゃっていました。ちょうどキッチンについている窓から朝日が入り込んでくるのだそうです。

またいろいろな季節でお邪魔させて頂けたらうれしく思います。

今からその時が来るのを楽しみにしているのです。

オーディオボードの納品

2023.03.20

土曜日はHさんのオーディオボードの納品がありました。

雨にはそれほど降られることはありませんでしたが、軽自動車がギリギリ通れるかというくらいのなかなかタイトな搬入口でそちらの方が心配でありました。

今回のお仕事をつないでくださった設計士のFさんが雨の中誘導してくださったおかげで、無事車を寄せることはできたのですが、
今回はお客様であるHさんご自身で塗装されるということでしたので、濡らすわけにはいかず、
また、音響機器が入るということで、板の中を空洞にしてしまうと、太鼓のように反響してしまうのベタ芯にしてあるため、かなりの重量で、置くだけのシンプルな納品なのですが、大人4人で納品に伺ったのでした。

おかげさまで無事に設置場所におろすことができまして、Hさんにも、つないでくださったFさんも、専属の電気屋さんもみんなに喜んでいただけて、よかったよかったとみんなでお昼ご飯を食べて帰ってきたのですが、写真を撮り忘れてしまったということで、昨年末頃の製作中の写真からの投稿となりました。

いったい何キロあったのだろう・・

Hさん自身でオイル塗装され、機器が置かれ、配線がつながり、音楽を奏でられる場所をまた改めて拝見させていただける時を楽しみにしております。

タモ柾とコーリアンのL型キッチン

2023.03.16

一級建築士事務所 すずき」の鈴木さんと山村さんからのご依頼で作らせて頂いたL型のキッチン。かなり築年数の立つお宅に設置するということで、けっこうね、ドキドキしていたのです。

壁の立ち具合や壁の矩は出ているのか、そのあたりを踏まえて採寸したわけですが、解体前の古いキッチンがついた状態での実測というのはいつもの通りでなかなか難しく、見えない寸法なども出てくるのです。

そのあたりを加味して、現場できれいに納まるような逃げを見ておいたのですが、それでも大変だったわけです。ノガミ君とヒロセ君が頭を悩ませながら、こうしてきれいに納めてくれました。内装はいつものようにkotiの伊藤さんにお願いしたので、阿吽の呼吸できれいに納まったのでした。

今日は、ご挨拶とひとつ相談されてしまった吊戸棚のコーナー部分の扉の蝶番を交換しにやってきました。

うっかり、普通の105度開きの蝶番でヒロセ君に指示してしまったのですが、実際に開いてみると角度が浅くて、中のものが取り出しにくいのでした。

そこで、150度開きの蝶番に交換させて頂き、これですべて完了となりました。

お施主様が老後の暮らしを楽しまれている様子がよく分かり、お二人でキッチンに立つのだということで、お二人ともとてもうれしそうにいろいろとお話をしてくださいました。

そして、「ヒロセさんにはとても使いやすくてありがとう。そして、キッチンで過ごす時間がとても楽しくなりました。」とお伝え頂けますか。と、言づてを頂きました。

春の日差しのようにうれしいのでした。