ステンレスバイブレーションとナラ材を使ったセパレートキッチン

2022.06.26

本日はHさんのお引渡でした。

実は、今まで平成建設さんのお引渡に立ち会ったことはほとんどなくて(他の施工会社さんの時でもそうなのですが)、お引渡の時はいろいろなことの確認があったりして、私たちが邪魔になってはいけないという気持ちと、ぜひ家具やキッチンを使っている様子を見てみたいという気持ちもあって、お引越しされてからあたらめてご連絡を頂いてお伺いすることが多いのです。

今回はキッチンや壁面収納も含めて大きく作らせて頂いたこともあって、ぜひ参加させて頂けたらと思いまして、アキコと二人でお邪魔してまいりました。

Hさんの心遣いはいつものように細やかで、お兄ちゃんたちの冒険心もいつもながらたくましく、(シンクの中やら引戸の中やら炊飯器置場に入ってしまったよ。そういう可能性もあるのだなあ、しっかり作らないとなあなんて思いながら参加させて頂いておりました。)またHさんご家族の心遣い以上に平成さんの心遣いがとてもステキで、この場所に居られてよかったなあとしみじみ思ったのでした。

お引渡のなかで奥様がそっと目頭を拭うことができる心地良さ。Hさんも営業の担当者さんも設計士さんも監督さんも大工さんもみんなずっとニコニコしていましたよ。家を作ることを楽しむというか気持ちはみんなで一緒に暮らしているような感じなのでしょうか。

重要事項の説明で「もしこの先私たちの会社が無くなってしまった場合でもこちらの方法で・・。」なんて設計士のOさんが説明していましたが、そんなことは絶対ないだろうなあ、なんて後ろで足がしびれながら聞いておりました。(笑)だって目に見えるくらい気持ちがきちんと継がれていますもの。

アキコと二人で良い日だ良い日だと笑いながら帰ってまいりました。

次はお引越しのあとにあらためてご挨拶に伺わせて頂きます。

Hさん、ありがとうございました。

ステンレストップとオフホワイトのアイランドキッチン

ステンレスバイブレーションとオフホワイトのアイランドキッチン

2022.06.25

ステンレストップとオフホワイトのアイランドキッチン
ステンレストップとオフホワイトのアイランドキッチン

「キッチンの背面収納をやっぱりイマイさんにお願いしたいと思って・・。」とAさんからお声掛け頂きました。

キッチンを設置してから半年、どんなふうに使ってくださっているかなって、最近大田区にお住いの皆さんからお声掛け頂くことが多くて、近くを通るたびにAさんのキッチン、気になっていたのでした。

あの時は、市販のもの、もしくは工務店さんにお願いしようかというお話をされていたのですが、こうしてあらためてお声掛け頂けるなんてうれしいことです。

で、さっそくお邪魔してまいりました。

このキッチン、白く見えるのですが、ホワイトよりも少しトーンを抑えた(と言うのでしょうか)オフホワイトから少しグレイジュ掛かった色をしているのです。だから、この空間に在っても際立つことなく控えめにきれいなのです。

なので、「主人が洗濯物干しをぶつけてしまって・・。」と、家具の件と一緒に相談頂いていたところの部分補修をしてみたのですが、このグレイジュの補修カラーが特殊でしてもう残っていなかったので、白いパテを入れるだけになりましたがそれでも凹んだままよりはとても良い印象に戻りましたので、まずはしばらくこのまま使って頂くことに。

そして、収納をどうしようか・・、と悩ましいところです。

このAさんの間取り上、キッチンの奥も手前もあまりスペースが取れないのです。それでも奥様はキッチンの背面に小さな収納がある空間を憧れていて、またお鍋やフライパンなどを仮置きできる場所を希望していたのでした。

その話始めの時に、「ちょっと洗濯物片づけちゃおうかと・・。」と階下にいらしてくださったご主人に「あなたの意見が大事なんだから一緒に考えて。」と奥様の言葉で、ご主人も一緒に打ち合わせに参加して下さることに。

この時間がとても楽しくて、奥様の収納を作りたい気持ちと、収納を作ると狭くなっちゃうから、作る場所を変えたほうが良いよ、というご主人の気持ちの重なり合いがとても優しくて、意見がまったく分かれているのに終始楽しそうにしていらっしゃる様子を見て、すてきなご家族なのだろうなあと、うらやましくなるくらい。

結局お話はまとまらなかったのですが、いろいろな形に気づくことができたのは、とても良い打ち合わせだったと思います。私自身はキッチンの様子が見られてそれだけで満足。

汗をかきながらやって来た甲斐がありました。

私自身実用的な方向に形を考えてしまうことが多いのですが、奥様の空間を大事にする形もとても魅力になりそうです。ご家族皆さんが何を大事にして暮らしてゆきたいか。それが一番のポイントですね。

またご意見がまとまりましたらお声掛け頂けるのを楽しみにしています。

自宅から工房へ

2022.06.24

久しぶりに自宅の様子を見学したいというご相談を頂きまして、あまり汚れていては見て頂くのに申し訳ないと思いまして、数日間あれこれ掃除をして本日を迎えました。

いらしてくださったのは、平成さんの設計士さんと営業担当の方とTさんご夫婦。静岡から駆けつけてくださいました。

好文さんの作るキッチンのような収納の方法を好まれています、というお話を聞いていたので、シンプルな形なら私たちの家を参考にして頂けるかも、という思いでお招きしましたところ、Tさんご夫婦のお話に私たちのほうが惹きこまれてしまってとても楽しい時間でした。

先日の日記でお話していた染色家の望月さんのお話や木工家の三谷さんのお話、そして、2階に置いていたどこで手に入れたか忘れてしまっていた大好きなポストカードをふと見て、「あら、これ熊谷さんのじゃない。」と何気なく奥様。「えっ、そうなのですか!」とアキコ。よく見るとうっすらクマガイとサインが入っていて、そうだったんだー、と何だかすごくうれしくてうれしい時間だったのです。

そのTさんのキッチンのご相談を平成さんから頂いておりまして、すてきな空間にL型のキッチン。どんな形が良いのだろうかと、場所を工房に移してひとつの原案ができあがりました。

実現するかどうかはこれからですが、すてきなTさんご家族の暮らしの中に溶け込めたらうれしいよなあ、とアキコと晩酌しながら話していたのでした。

ステンレスヘアラインとタモのペニンシュラキッチン

2022.06.23

本当は昨日終わっていたはずなのですが、ちょっと私からワタナベ君に言い忘れてしまったことがあって、またワタナベ君とヒロセ君に作業に向かってもらったのでした。

二人ともすまないねえ・・。

おかげさまで、作業は無事に終わってきれいに納まりました。あとは、Sさんが塗装をすれば完了なのですが、kotiの伊藤さんが先行してキッチン周りを進めてくださったので、工事自体はもうしばらくかかりそうで、まだどんな感じの空間に変わるのか見えないのですが、Sさんのスクラップブック(とても分かりやすくきれいに家具や部屋のイメージをピンナップしておられました。)を以前に拝見させて頂いていたので、楽しみです。

でも、真夏の暑い時期に塗装することになりそうなので、気を付けてやりましょうね。

引き続きよろしくお願い致します。

父の日

2022.06.23

先日の日曜日、山本陶工房さんから戻ってきたら、ハルがキッチンを独り占めしておりました。

「また、何か作っているのかい。」と聞くと、「お父さんに何か作っているんだよねー。」とアキコ。「ふん。」とハル。

余計な口出ししてしまったかな。

工房に戻るまでしばらくひと休みしていると、ひと区切り終えたハルが、「はい。」とヒマワリをくれました。

チィは手紙を書いてくれていたようです。夜、居間で居眠りしてしまっているそばにそっと置かれておりました。

ハルが焼いてくれたチョコレートケーキの上にチーズケーキが載っているようなお菓子(名前が分からん。)は冷やすと甘みの濃い大人のお菓子でした。

ありがとう、よいお父さんになれているのだろうか・・。

斗栱

2022.06.21

先日、クルミを使って格子の引き戸のある食器棚を作らせて頂いたHさんからダイニングテーブルのご相談を頂いていて、「斗栱」という言葉を教えて頂きました。

寺や神社の屋根を支える組ものをテーブルに活かしたいのだそうです。

これがその斗栱のモチーフにした脚部となります。

いろいろな形は皆さんから教えて頂いて今があるのです。

ありがたいことです。

山本陶工房へ

2022.06.19

私の自宅から車で30分ほど走るとたどり着く山本芳子さんのアトリエ。

海老名の手づくり市で知り合って、もう10年以上経つかしら。

自宅が同じ市内ということで、何だかお母さんのような感じでお付き合いさせて頂いてます。

山本さんの作品の味わいがとてもキュートで美しいことにようやく気付ける年齢になった気がします。

今日はその山本さんのアトリエで念願の表札作り。アキコは鳥を作るのだと言っています。

やってみるとね、難しいのです。

そんなに物作りは一朝一夕で成っちゃうものではないのです。

二人して山本さんの指導を受けながらどうにか形になりました。これがイメージ通りに焼き上がると良いな。

作業のあと、久しぶりに初代ショールームのキッチンに再開。きれいに使ってくださっていて、こういう姿が見られるのはうれしいな。

「イマイさんさあ、ビワがたくさんなっているから持っていって。」と、袋いっぱいのビワもぎをして、ほくほくと帰ってまいりました。

次は素焼きの跡の色付けだそうです。

いつもと違うもの作りは新鮮で気持ちが軽やかになる。

ナラの寝室収納

2022.06.18

Tさんの寝室に作らせて頂いたサイドボード。

今日はノガミ君とヒロセ君とタケイシさんとで磯子の丘のあたりに住まわれるTさんのところに納品に向かってもらいました。

「車が横付けできないものですから、少し距離のあるところを歩いて運んでいただくことになりそうで。」とTさんに事前にお知らせ頂いていて、これはなかなか大変かもしれない、と思っておりましたが、3人で順調に進めてくれました。

今回イメージされていたのは、少し使い込んだナラやチークの色あいということでしたので、今回は3色のオイルを組み合わせて、色を表現しています。ただ、色を混ぜて塗っちゃうとなかなかバランスが取れなくて色ムラも出てくるので、1~3回の間で塗る色を変えて塗装をしています。

下地にクリアを入れておくと、2回目以降の色は表面に付きにくく、導管によく色が入って、時間を経たかのような豊かな表情になってくるのです。本当は時間が自然とこの表情へと変化させてくれるのを待つ楽しみもありますが、こういう仕上げ方も表現方法のひとつとしてあるのです。

昨日も兵庫県から山梨県に越してこられるというMさんが食器棚のご相談にいらしてくださいました。

打ち合わせの中で、「何というか、きれいに整いすぎているよりは、もう少し自然な感じというのでしょうか・・。」とイメージを言葉にしづらくてMさん自身もどかしくお話されていたのですが、ふとご主人が「突板というのはどのくらい丈夫なのでしょうか。」というご質問を頂きまして、それなら良い例があると思いまして、私が19年前に作ったケヤキの突板を天板に使ったダイニングテーブルが今はスタッフみんなの日報を書くテーブルにしているのですが、それを見てもらおう、と思って事務所に案内しましたところ、「そう、これこれ!こういう感じが私は好きなのです。」と奥様。

突板の機能を見て頂くつもりが、思いがけずこの使い込んだ様子が奥様のイメージに合ったようでして。

「なるほど・・、これはどちらかというと良くない例でして・・。」最近はオイルもあまり塗っていないから白けた部分とまだらになって見えているし、うちのハルチィがちびっ子の時にフォークやスポーンで付けた傷はそのままだし、(でも突板だからっていまでも剥がれが無いので丈夫です。)

と説明させて頂きました。「このような表情はきれいに作ったものを使いこんで初めて出てくる表情だったりするのです。というか本当はオイルを塗ってあげてもっときれいにしてあげないといけないところなのですが、怠けてしまいまして・・。」と。

「なるほどー、よく分かりました。じゃあ最初はやはりきれいに仕上げて頂く方が良いですね。」と奥様。

家具の仕上げはいろいろな表現方法がありますが、過度なエイジングは場合によっては、その家具本来の良さも消してしまうこともありえたりします。

今回のTさんの色は、過度にならずとても風合いよく着色できましたので、この時間を経た部屋によく合うと思うのです。

この家具と一緒にアンプカバーというちょっと変わった部材も作らせて頂きました。

次回お伺いできる時には、それらすべての印象がどのようにTさんの暮らしに馴染んでいるのかを見られるのが楽しみです。

ナラのカップボードとオープン棚

2022.06.18

約1か月前に設置したSさんのカップボード。

今日はお手入れの方法などをお知らせにお邪魔してきました。

これほど大きなスペースがあると、しっかりした収納にすることが多いのですが、Sさんの間取りはすぐ隣に大きめのパントリーがあるということもあって、ここはリビングダイニングから良い印象になるようにスッキリさせたのでした。

そして、トーヨーキッチンさんのモダンな印象のアイランドキッチンに合わせたいということでできあがったこの形はかなりシンプルなカップボードになりましたので、どのように使われているのかを拝見させて頂くのもとても興味深かったのでした。

ちょうどコンロの向かいの位置になるオープンの棚にはフライパンなど。なるほど。

中央は大きめのゴミ箱とその上は通気が良いようにと作ったステンレスパイプを並べた棚板。なるほど、なるほど。

そして、食洗機の真向かいには食洗機の扉を開けた時にちょうど引き出しをいっぱいに出して、食器を移しやすいようにと考えた食器収納。なるほど、なるほど、なるほど。

上のオープン棚は引き出しに入れる戸転びやすい背の高いグラスや日常使いの器が並びます。

潔くて美しい形です。

「いやあ、イマイさんのところのスタッフさんが素晴らしくてね。見ていてほれぼれするくらい。」とお二人して取付当日の様子をにこやかに話してくれました。

家具を考え始めるところから、こうして納品の時まで、楽しんで家具を作ることを実感して頂けたようで、そういう言葉を頂けると私もうれしいし、みんなもうれしいのです。

Uさんの玄関収納:スタッフ ヒロセ君の制作日記

2022.06.17

今回はハードメープル材を使った玄関収納を担当させていただきました。
設置するお宅は現在リフォームをしていて、そこに玄関収納と、大工さんが壁を抜いたところに小さな扉を設置するという事でした。
玄関収納は幅1800mm高さ2400mmを越える大型なもので、外側はメープル材、内部はシナ合板で仕上げています。
メープルの部分は突板を使わず全て無垢材を使用しています。
無垢材なので反りや割れ等が出てしまう事も考えられます。
その為、使用する寸法よりも一回り大きいサイズに切り分け、しばらくの間乾燥させ、その切り分けられたサイズの木にとって楽な形状になるように落ち着かせ、木の動きを確認し、その後製材していきます。
木は常に収縮を繰り返し、設置する環境によって動きも異なります。手間はかかりますが、こうする事によって少しでも反り等のリスクの可能性を減らす事ができればと私達は考えています。

今回の家具製作で苦労した点は、やはり框扉の製作が大変で難しい部分でした。
四方の枠はホゾで組み、材料の側面には鏡板が入るよう溝がついてあります。
中に入っている薄い鏡板は無垢のフラッシュパネルになっています。
無垢のフラッシュパネルは、一度メープル材を10mm程の厚みに割いて乾燥させます。
その後製材をして2.5mm厚まで削り、芯材となる合板に練り付けるという作業です。
工程としてはとてもシンプルなのですが、上の戸と下の戸の木目が合う様にする事、全体の見た目の印象に違和感がない様に配置する事、そして1枚1枚の板を隙間がなくなるよう微調整を繰り返し練り付ける事など、突板のフラッシュに比べるとすごく長い道のりですが、やはり突板とは違う良さが出ていますね。
そうして戸のパーツの組み立てが終わると手掛けの加工や戸車の加工をして完成となる訳ですが、ここまでの過程を考えるとここで失敗は絶対にできないという緊張感の中、作業を進めたのでした。

さまざまな工程を経て無事完成させる事が出来ました。画像では中々伝わりづらい所ではありますがメープル特有の光沢感ときめの細かさ、そこにオイル塗装も相まってきれいに仕上がったと思います。手で触れた時の感触もすごく良い仕上がりです。
そして、大きく存在感は抜群なのですが、そのシンプルなデザインは静かで落ち着いた印象だと感じました。
先日、無事取り付けも終わりましたが、リフォーム工事はもう少しだけかかりそうな感じでしたので全て完成した状態を見る事が出来なかったのは残念ですが、すごく良い雰囲気になるのではないかなと思いました。
Uさんありがとうございました。

ハードメープルの玄関収納

2022.06.16

2年前にサクラで食器棚を作らせて頂いたUさんから、玄関の印象を変えたいというご相談を頂いていた秋から半年ほど経ちまして、ようやく先日からkotiの伊藤さんに工事に入ってもらって、玄関収納も取り付けることができました。

今回は、もともとあった下駄箱を取り払って、1階に住むご両親のところへ抜ける入り口をほとんど使わなくなったということで、そこを塞ぐ形でハードメープルを使った大きな玄関収納を設置したのです。

その際に、ご両親側からしか使えなかった物入に入れるように小さな出入り口を設けて、また今回、玄関収納と同じくらいUさんが楽しみにしていた階段の印象を一般的な木造の階段から鉄のササラを使った明るい階段に作り替えたのでした。

もともと玄関収納を作るだけのお話だけだったので、そのお話を進める中で「実はイマイさん、階段の雰囲気も変えたいなあと思っておりまして。」とご相談頂いた時には、思いもよらない部分のお話にちょっとびっくりしたのですが、いろいろとお話を聞くと、なるほどそういう思いがあったのですね、と。

こうしてできあがってみるとやはりこうなるべきだったのだなあとあらためて思わされて、Uさんの描くイメージにまたひとつ新しい考え方を勉強させて頂いた思いです。

もうすぐ完成ですね。

ブラックチェリーのアイランドキッチンとキッチンバックカウンターとカップボード

2022.06.12

昨年の10月に設置したHさんのところにお伺いしてきました。

本当はもっと早くお伺いしようと思っていたのですが、何だかバタバタとしちゃって、それよりも先に食洗機の熱で天板の接着剤が軟化しちゃったりして、ご挨拶よりも先に手直ししているうちに季節は梅雨に差し掛かってきてしまいまして。

Hさんは平成建設さんの現場監督さんで「おとうさんなのです」のOさんの現場の時にお世話になった監督さんでそれからいろいろとよくお付き合いさせて頂いておりまして、今回の自宅の建てるというタイミングでうれしく声をかけて頂いていたのでした。

その梅雨に差し掛かる頃に、今度は平成さんのEさんからキッチンのご相談を頂いて事務所までお伺いしました時に、Hさんとお会いしまして、「イマイさん、いつ来てくれるのですか。待ってますよ。」とお尻を叩かれましたようで、ようやく本日お伺いすることができたのでした。

「じゃ、お茶にしましょうか。」と奥様が今朝焼いてくれた大変美味しいケーキをごちそうになる横で、Hさんは「イマイさんもどうですか。」とプシュッと良い音をさせて、とても良く風が抜ける場所ですからね、美味しそうです。

と、その前に写真を撮らせて頂きながら奥様からいろいろとお話をお伺いしました。

たくさんあるストウブの見せ方(いつもうっとりできる場所なのだそうです。)、パン(鍋)類の収納の方法、ゴミ箱の置き方とアクセスの方法、シンク下の使い方や食洗機の縦配管がある場合の工夫、そして、引き出しの深さは今まで私が考えていた使われかたとは違って奥様の考え方がとてもよく考えられていて、なるほど、大変勉強になったのでした。

そして、今回Hさんのリクエストで実現したガラスの天板。コーワガラスさんにいろいろと難解なリクエストをしてしまったのですが、きれいに仕上げてくださって、Hさんもこうしてとても丁寧に使ってくださっていてうれしいところです。

「最初はチェリーの天板でって考えたこともあったのですが、ガラスにしてみたかったのです。主人には反対されていたのですが押し切りました!」と笑顔のお二人。

そして、まだまだこれから大きくなる3人のお子さん。

ここに来る途中で神社で茅の輪をしており、ご近所の皆さんがしずかに賑やかに集っておりました。

紫陽花が見事こんもりと咲くお庭がある家を通り過ぎてきました。

駅から5分くらいの距離でこのくらい豊かで物静かな町はやはり暮らしやすいそうです。

大らかなHさんご夫婦の子育てというかここでの暮らしが、吹き抜ける風のように心地良くさわやかな気持ちにさせてくれました。(ほんのちょっと赤ら顔でしたが)

ありがとうございました。

家具屋の自宅 オープンハウス⑧:お布団はどうやって干していますか?

2022.06.10

2階の寝室、1階に物干し竿だと「わざわざ1階までお布団下して干すのかな?」と思いますよね。

我が家は外にお布団干さないのです。

結婚当初から、自分の干したいタイミングと天候が合わないことが重なり、結構自分の中でストレスになっていたので、布団乾燥機生活になりました。エコじゃない、と言われてしまうとそうなのですが、

休みの日に思っていた家事をこなせるという欲求が満たされるので、心の平穏は保たれました。

ですので、お家づくりの時にお布団が外に干せるかどうかは考慮しませんでした。

そして、結婚当初からの布団乾燥機をずっと使っています。もう21年です、長持ちですね。毎週土日のどちらかで約1時間ずつ家族全員分乾燥機をかけています。お布団がフカフカだと気持ちがいいですよね。

蛇腹ホースは穴が開いたりして短くはなっていますがビニールテープで補強して使えています。冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・トースターと同じくらい我が家の大事な家電のひとつです。

そういう考え方もあるのだなと思っていただければと思います。

このオープンハウスの時にお客様から受けた質問、「家具屋の自宅オープンハウス」はこの8回目の記事で終了です。また皆様から新しい質問を受けた際には書いていきたいと思います。

もちろんキッチンや家具についての質問も受けましたよ。「どこに何をしまっていますか。」というものが多かった気がします。でもそれ以外の質問を多く受けたので、あくまでもキッチンはお家の中の一部なのだなと感じています。

皆様自由にご参加いただけるオープンハウスの開催予定はまだございませんが、

オーダーキッチンやオーダー家具を検討中でご希望の方には、自宅の見学を承っておりますので、(子供が学校の間の平日のみとなりますが…)ご相談ください。

皆様の理想の暮らし作りを応援しています。

すこし傾いている

2022.06.08

トイレに居る望月さんの「不安な怪物」が入れられている額が時々少し傾いている。

みんなに聞いても「触ってないよ。」という。

外に出たいのかしら。

タモのペニンシュラキッチン

2022.06.07

こちらはSさんのタモのペニンシュラキッチン。

最初に食器棚のお話をしていたはずなのにいつの間にかキッチンを作らせて頂くことになっていて、思いの紡がれかたはおもしろい。

食器棚は、今回のリフォームにかかる費用のこともありましたので少し後に、というお話になりましたが、暮らし始めてから必要な物事をきちんとまとめてから作りたいという考え方のほうがかえって良い形になるのではないかと思っております。

先ほどまでワイヤ―シェルフの位置決めをしていたワタナベ君が食洗機の化粧パネルの納め方の相談に上がってきました。どの寸法で納めるときれいかあれこれ悩んで先ほどまとまりました。

きれいな形になりそうです。

ナラの折り畳みデスクのあるチェスト

2022.06.07

ナラ材を使った折り畳みデスクのあるチェスト。Tさんの寝室に置かれる家具です。今回はオイル塗装ですが少し色を付けています。

着色の場合は塗り慣れたWATCOを使うことが多く、今回もチェリー色とミディアムウォールナット色とナチュラル色を重ねてこの色に仕上げています。オイル塗装での調色はなかなか難しくて、色を混ぜちゃうとなかなか色みが安定しないので、単色を塗り重ねて表現していきます。

また、今回使ったナラやタモなどの環孔材だと色は比較的きれいにのるのですが、チェリーやウォールナットなどの散孔材は色の吸い込みにバラつきが大きいので、色ムラが目立ちます。なるべくなら、着色しないクリアーやナチュラルと言ったオイル塗料本来の色で仕上げて、時間が経つことで得られる色の変化を楽しむ形が一番良いのかなと考えているのですが、希望する色に合わせて着色塗装をする時はこのように環孔材を使って家具を作っていくのです。

今回の綺麗に濃淡が出ています。仕上げに塗ったナチュラルが良い光沢を出してくれましたので、とても味わいのある表情に仕上がりました。

「homify」に記事を掲載していただきました。

2022.06.06

homify「キッチンをもっと使いやすく!試してみたい10のアイデア。」という記事で、UさんとZさんのキッチンの写真が取り上げられ、掲載されています。ありがとうございます。

他の写真ももっと見たいなと思われた方はリンクを貼っておきますので、ぜひご覧くださいね。

炊飯器置き場のスライドレールの写真は、Uさんのキッチン

ゴミ箱を入れる引き出しと、スライドワイヤーシェルフの写真はZさんのキッチンの写真です。

どちらも内田雄介さんが手がけられたお家です。お二方とも7年ほど前のキッチンを納めた当時のお写真なのですが、そう感じさせないのは、デザインの力なのでしょう。すばらしいですね。

出会い

2022.06.03

タケイシさんが帰り際に「こんなに大きな子がパネルソーの裏に居たんですよ。」と手に持ったカップを見せてくれたら、そこには立派なオスのクワガタが。

「とりあえずおなかが減っているかもしれないって思ったので、お水とアメを上げてみました。」

今日はノガミ君とヒロセ君は家庭のイベントがあるということでお休みです。

「ワタナベさんに聞いたのですがお子さんはあまり虫と触れ合う機会が少なかったから、買うのは難しいかもしれないということで。」

「あら、でどうするの?」

「自分のところで飼おうかと思って。」

えっ君が飼うのかい。と思ったのですが、こうしてきちんと容器にお水なんか入れちゃってる姿勢を見ているとうん、きっときちんと育ててくれるのでしょう。

すてきな出会いだよ。

タモとコーリアンの食器棚

2022.06.02

その間にワタナベ君とヒロセ君はIさんのところに。

もうすぐ臨月を迎える奥様が、赤ちゃんが生まれる前にできあがったらうれしいです、と言われていて、それに間に合わせるために本日設置に伺ったのでした。

タモの濃淡のはっきりした木目の印象と最近は上品な柄が多くなって選ぶ楽しみが増えてきたコーリアンのリバーパールという柄で合わせた流れるような印象が特長の食器棚になりました。

次にお伺いできるのは、すっかり元気に赤ちゃんが生まれて新しい暮らしが始まることですね。

楽しみにしております。

クリのキッチン

2022.06.02

1年とちょっと前からこの新居での暮らしが始まったTさん。

クリの突板を使って作らせてもらったキッチンとキッチンの背面収納はすっかり色濃くなっています。

ワトコオイルを塗ったということもあって色の変化が速く感じますね。あの時Tさんが塗ってくれたのですが、どうやら収納の中の香りが何となくカビのようなにおいに感じるとのことで、Oさんのところに伺うタイミングで立ち寄らせて頂くことに。

「こんにちは、お久しぶりです。」久しぶりにお会いするTさんは設計士さんの風貌というよりも褐色で目がキラキラしてすっかり畑仕事が自分の暮らしに馴染んでいらっしゃるように見えるのでした。

さっそく確認させて頂くと、何となく青臭いような香りと少しオイルの刺激臭。内部を塗装するとよくあるのですが、この時期から夏の終わりにかけて、温度と湿度が高くなってくると乾いたオイルでもしばらくの期間は匂いが戻ってくることがあるのです。

「どちらかというと乾燥していると思う室内なので。」とTさんもおっしゃるようにカビではないと思えます。

給排水もきちんと仕上げられていて漏水の心配もなかったので、オイルの匂いが薄れるまでは戸棚の中にも外気が入るように通気良くして使って頂くことで様子を見ることに。

「イマイさん、私はね、家の周りに雑木林を作りたくて。」と玄関まで見送ってくださったTさんに畑や庭の木々を見せてもらっていた時のこと。

なるほど、そういうのとてもすてきです。

やっぱり小屋を作りたいなあ。

クルミのL型キッチン

2022.06.02

いよいよ引渡の前に塗装をするということで、Oさんのところに伺ってきました。梅雨入り前のつくばはなかなか良い風が吹いています。

「建具や棟梁が作ってくれた家具も一緒に塗ろうと思っているのです。」とお二人でにこやかにおっしゃいましたが、なかなか大変そうです。

Oさんの家は、大工さんが下駄箱から本棚や洗面台までかなり細かく家具まで造作されていて、キッチンも作ることができたのではないかというくらい。おかげさまで塗装しておかないとあとあと傷んじゃうといけない、という部分がいっぱいあるわけです。

クリーニングの水拭き後の状態なので、その造り付け家具たちは結構ざらつきが強いので、塗る前の研磨のコツをお伝えして、キッチンのほうも並行して、引出しや扉の外し方、取り付け方をお伝えしながら、塗装後の研磨のコツなどをお伝えして終了。

あとはお二人でどうにか頑張ってくださいね。次回お引越し後にお会いできるのを楽しみにしております。

と、このタイミングでお久しぶりにTさんのところにご挨拶に。

家具屋の休日

2022.05.30

写真はキッチンと食器棚の取り付け当時のもの。キッチンのタイルもまだ半分だけ貼られていて、ペンダントライトも付いていないし、リビング収納の扉も付く前の状態。

赤松の床も柱もはじめはこんなに白かったのだと、お家の建設当時の写真を見返すのも面白いですね。

暮らし始めて丸3年の我が家。

2人揃っての休日には、お家のちょっと気になるところをひとつずつ確認して、お手入れしていくようにしています。

その日々を重ねて、いつの間にか10年経っていたね、目立った不具合は無かったよね、という風に過ごしていけたらいいなと思っております。

興味のある方は動画をご覧になってみてください。

クルミの食器棚

2022.05.29

こんにちは、Kさん。

横浜の小高い丘を登ってKさんの食器棚に会いに行ってきました。

Kさんの家のそばには(歩いて10分くらいのそこかしこには)以前家具を作らせてもらった方々がいらっしゃる。

チェリーの本棚クルミの食器棚を作らせて頂いたKさん。

シーザーストーンとオークを使ったキッチンを作らせて頂いたIさん。

などなど。

ひたすら階段が続くこの町すごく魅力的で、階段から向こうの丘は見えるのにすぐ先の路地は曲がりくねっていて何かあるか先が見えなくって、それなのに生き生きと話声が聞こえたり、音楽が流れているのが聞こえたり。特に今日のように暑い日は音が滞っちゃうようでいろんなところで空気が滞っているようで、時間が止まっているよう。

そのようななかを汗を流しながら丘陵地に建つKさんのところに。

Kさんのリビングはとても良い風が抜けていて汗がスゥーと引いていきます。

納品まで生き生きと動き続けていた扉もこの場所でどうやら落ち着いたようで、反りも気にならないくらいに納まっておりました。

そして、もともと白かったキッチンとダイニングを仕切る小さなカウンターはやはりクルミに変えて正解でした。リビングからダイニング、そしてキッチンへと印象がこれほどよくまとまるとは思っていた以上でしたね、Kさん。

次は以前にお話しされていた玄関廻りもいつかクルミで印象が整うと良いですよね。

またお会いできる時を楽しみにしております。

クルミとステンレスバイブレーションのセパレートキッチン

2022.05.24

洗剤ポケットのあるシンクの印象
IHヒーターとスライドワイヤーシェルフ

先日から設置工事を行なってきたIさんの現場が明日引き渡しになります。

細かな作業が残っていたので、今日の午後に目黒のMさんの現地確認に出かける途中で立ち寄らせて頂いて、作業を終えてきました。

完了後に写真を撮らせて頂いていて、ふとバルコニーから外を見ると、緑がこんもりと繁っている様子がとても良く見えることにあらためて気づきました。

そういえば打ち合わせの時に駅からここに来るまでが結構な坂道続きで丘陵地に建つ古いマンションってすてきだなって思っていたのを思い出しました。

ふと下を見ると、人工池?プール?のようなものが。この時期ですから水は抜かれていて、たくましく日焼けしたお兄さんが黙々とその古くなった壁の補修をしているようでした。

へぇ、こういうコミュニティがまだあるのだなあ。

そういうふうに考えると、オートロックのないエントランスには、「ちょっと気難しい管理人さんで機嫌が良くない時には車が停められないかもしれません。」と言われていたちょっとおっかなそうなおじい様管理人さんが居て、(私たちの時はとても良くしてくれてありがたかったのでした)出掛ける住人の皆さんに声をかけていたり、現場の玄関の隣はなぜか上階の部屋番号が並んでいたり(メゾネットなのでしょうね。)、変化に富んで温かな古い住まいには温かなコミュニティがまだしっかり根付いているのだなあと思いました。

緑が見える南面とは別に北面には高校が近くにあるようでその大きな土のグラウンドがあって、この高さからはそこで授業している先生や生徒たちの声が良く響いてきます。

暮らしやすさは、その人それぞれの感覚でしょうけれど、きっとみんなに共通している懐かしさのようなものはあるんじゃないかな。

ここを出る時にふとそんなことを思ったのでした。