プロパンガスから都市ガスへ:家具屋の自宅

Category : 日記「自由な手たち」

2024年3月17日

我が家の土地を見つけた時にはプロパンガスの地域で、オール電化にするか、プロパンガスにするかの選択がありました。

ダイスケさんも私も火を使って調理をしたかったので、プロパンガスを選択して使ってきました。

この地域で昔から「そのうちに都市ガスが通るらしいよ。」という噂は10年以上ずーっとあったのだそうです。

東京ガスからのこの地域へのガス配管工事のお知らせがポストに入っていたのは2022年のこと。

都市ガスが通るなら、月々のガス代は約半分になるといいますし、

我が家は道路から玄関まで約20mある旗竿地ですし、敷地内の工事費もかかってしまいますが、

もし将来この土地に暮らす人が変わる時にも都合がいいはず、(この土地の資産価値も少しは

上がるのかな。)

ふたりで働けている今しかできないことかも!ということで、都市ガス利用希望に申し込むことにしました。

我が家の前の道路のガス配管工事のお知らせが来たのは先日のこと。今は2024年。

小さい川があったり、道路の中の工事は色々あって大変なのですね。当初の予定から2年の時が経ちました。

「こちら側の理由で工事が予定より遅れてしまっていたので。」ということで、当時のお見積金額のまま工事をしてくださることになりました。(大変ですね。うちの会社でのことならこの2年間での金額の差は大きいですから赤字覚悟のことです…。)

ありがとうございます。

ダイスケさんと手分けして、ご近所さんへのあいさつ回りをして、2日に分けて工事が行われることのなりました。

(周りのママ友達に話を聞いてみると、皆さんオール電化にされていて、今からガスに変える予定はないとのことでした。)

1日目は、道路から玄関までの配管工事、

2日目は、家の周りの配管工事と、ガスコンロとガス給湯器の改変工事という予定になりました。

1日目、コンクリート部分の掘削があるので、ご近所さんに申し訳ないくらいの音と振動が響き渡っていましたが、2名の職人さんたちが頑張ってくださり、9時から15時までには終了しました。

2日目は、ガスコンロと給湯機の改変工事ということで、あらかじめ、コンロ下のスライドワイヤーシェルフを外すために、お鍋を移動しておきました。

スライドワイヤーシェルフは、揚げ物鍋の鍋底が汚れていたのか、部分的にべたついていたので、お掃除できてよかったです。外してみないとわからない汚れってありますからね。

ひとりは室内、ひとりは屋外で作業を分担されて

室内では、ガスコンロの改変があったので、中のプレートなどの部品が外されるたびに、私が受け取り、油汚れやごみをきれいにしておくという流れ作業になりました。

トッププレートはいつもお掃除しているつもりでしたが、こんなに中まで汚れが落ち込んでいるなんて驚きました。でもこの機会にきれいにできてとってもすっきりしました。

こういう自分ではできないメカニックな部分の作業を見ているのは楽しいですよね。

きっと職人さんはやりづらかったと思うのですが、キッチンからずっと離れず作業を拝見させていただきました。すみません。(笑)

作業の途中で、今まで利用していたプロパンガスの人も撤去作業に来てくださり、今までお世話になりました。

こういう手配はすべてガス工事の担当の方がしてくださいました。

家の周りの配管工事は、目立たないように、配管を土台水切りの下に回してくださって、壁の穴は、プロパンのガスメーターの跡だけになるようにしてくださいました。壁に穴が開くのはやはり抵抗がありましたので、ご配慮いただき、きれいに仕上げてくださりありがとうございました。

工事が終わると、東京ガスさんからTELが入りすぐ利用手続きを済ませ、無事プロパンガスから都市ガスに切り替わりました。

今回のガス工事費用は計約45万円かかりました。半分以上は道路から玄関までの配管工事費が占めていたので、道路に面しているお家の方は20万円くらいなのだと思われます。検討中の方のご参考になればと思います。

また、「オーダーキッチンだとこういう工事大丈夫なのかしら?」とご心配になると思います。

プロパンから都市ガスの工事では、職人さんに聞いてみたところ、天板内部の改変工事が主で、元栓のあたりの配管が露出されていれば作業には問題ないとのことでした。

これ以上内部の作業が必要な場合にも、ガスコンロ下をパネルにして外せるようにしてあります。

製作した全ての方の図面を保管してありますから、必要な方はお問い合わせくださいね。

火力はプロパンの方が強いと言いますが、MAXで使い続け比べたわけではないので、正直よくわかりません。これから実感するのでしょうか。

そして、このガス工事をきっかけに、家具屋の家づくり 第2章がはじまりました。

ガスの配管工事で掘削された旗竿地の竿部分、道路から玄関までの通路をあこがれの石畳にします!

この工事が終わり、石畳の草目地が落ち着いたころには、「家具屋の自宅 オープンハウス」も開きたいと思っております。私たちもとても楽しみなのです。

Jさんのキッチン

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2024年3月14日

シーザーストーンも入荷してきて、いよいよJさんのキッチンが仕上げに入ります。

今月下旬からリノベーション工事が始まって、来月の初めに現場に納品予定。キッチン両横は壁になり、かつコンロの奥にも壁が立つので、現場解体後に寸法通りに納まるかを確認して最終仕上げとなります。

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まだ寒い朝ですが、日が差し込む時間が早くなってきたました。

卒業式

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2024年3月13日

昨日チイの中学校の卒業式がありました。

長女ハルに比べて言葉やリアクションの少ないチイ。

彼女は私が母親の家庭に居て幸せなのだろうか、もっと繊細な気持ちを汲み取れる人なら彼女の気持ちを分かってあげられるのかもしれないのに、とずっと気になっています。

(ダイスケさんは「だいじょうぶでしょ。」と意外と楽観的。)

彼女を妊娠した時は看護師として復職していた時で、妊娠4~5か月の頃風邪をこじらせてしまい、1週間ほど熱が下がらず肺炎になって、ダイスケさんが私の看病をしながらハルの育児はできないので、どうしようもなく、2か月ほど実家に帰ることになってしまったり、

マンションの売却から今の家が完成するまで3か月ほど居場所がなくなる時期ができてしまったので、再び実家に居候させてもらったのですが、その間区域外通学となったチイには負担となっていたようで、

体調を崩し、検査した結果リンパ節炎で入院することになってしまったり…。

申し訳ない、と思うことばかりが重なっているのもあると思います。

(ハルはわかりやすい明るさでカバーしてくれていますが、負担があるのは同じですよね。)

そんなチイも「3年間皆勤賞だったよ。」と中学校に通えていたのは、お友達や先輩、先生方、よい環境に恵まれていたからだと思います。本当にありがとうございました。

式の当日は、体育館の中でもコートを脱げないほどの冷たい雨が降り続く一日でしたので、

ダイスケさん「お昼はポトフにしよう。」

ということで、めずらしく在宅していたハルと4人揃って「卒業おめでとう。」と食卓を囲むことができたのでした。

前日、母がわざわざ届けに来てくれたお赤飯と一緒に食べました。

母のお赤飯が一番おいしいと思っています。ごちそうさまでした。

次は高校生。彼女らしく楽しんでもらえたらうれしいです。

パントリーのこと

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昨日は夕方の17時にこちらまでFさんご夫婦がいらしてくださいました。

こんな遅い時間に来られるなんてめずらしいのですが、お話を伺うと、「初めての家作りでいまいち勝手が分からないこともあるなか、設計士さんから食器棚となる背面収納は今日明日くらいに決める気持ちで早く決めたほうが良いですよ。」というお話を頂いて、慌てて仕事帰りに目黒から来てくださったのでした。

ご新居自体はようやくこれから工事着工になるということで、オーダーキッチンならこのタイミングで決めておかないと間に合わなくなることもありますが、背面収納は特に建築工事との関わりは少ないので、そこまで早く決める必要もないかなと思っております。

どちらかというとまだ図面の上で話をしているだけなので、なかなかイメージしづらい部分もあるから、もう少し工事が進んで(例えば現場に石膏ボードが張られる前後になって)実際の部屋に立ってみるときちんと空間が分かりますので、そうなると、こういう風に暮らしてくだろうというイメージがもっと具体的に湧いてくると思うのですよ。そういうタイミングで考え始めるというのでも全然遅くないです。むしろ、住み始めてからオーダーを頂くことも多い家具なので、慌てなくても大丈夫ですよ、というお話をさせて頂きました。

慌てて決めないといけないとおっしゃった設計士さんの真意は分からなかったのですが、このタイミングで相談にいらしてくださったことで良かった点もありました。それは、パントリーについてです。

Fさんとのお話の中で、「パントリーを無くして、食器棚のスペースを大きく採ろうと思ったのです。」という話がありました。

無くしてしまうことがその空間にとって、Fさんご家族にとって正解なのかもしれないのですが、念のため自分が暮らしてきて思ったことをお伝えしたのでした。

我が家はパントリーがありません。(その話は、オーダーキッチンの制作例の「私のアトリエ、まずはキッチン」や、エッセイの「パントリーについて」「キッチンとの向き合いかた」に詳しく書いたと思いますのでもしお時間ございましたら読んで頂けるとうれしいです。)

でも、買い物に出かけるとストックしておきたいものもある程度買い込んでしまうのです。お米や調味料やお菓子やお酒(これが一番大事)などなど。それを置いておける場所としてパントリーがあるとやはりとても便利なので、パントリーがない場合は、そういうストック品が保管して置けるシンプルな戸棚があると良いなと思っているのです。

今までのお客様でもそういうスペースがない間取りにお住まいの方々のお宅にお伺いすると、お水のペットボトルやお酒や乾物などが床に無造作に置かれていることもありました。いつの間にかそれが定位置になってしまって、部屋が狭く感じだり、キッチン周りが片付かない原因になっていたりすることがありましたが、シンプルな戸棚をひとつ設けるだけでかなり空間がまとまったことが多くありました。

床に物を置くと、いつまでも片付かないイメージがあって(我が家の娘の洋服たちがまさにそう)きちんとしまうべき場所を決めるだけでかなりすっきりします。そのためにもパントリーは重要なのではないかと思っているのです。

そういうお話をFさんにさせて頂くことで、今日ここに来るまで気が付かなかった家族の動線に気づくことができました。

あとは、「家電を収納することはメリットになるかデメリットになるか」とか「食器棚の奥行はそのご家族のキッチンでの過ごし方を考えるとどのくらいのサイズが最適なのか」とか、家具の配置とサイズを変えることで、建築と関わっていてあとから変えられなくなってしまう部分だけを今の時点で決めておければ、あとはもっと現場の工事が進んでからでも大丈夫です。

そういう話ができてFさん、ちょっとホッとした様子で戻られました。

ようやく雨が小降りになりましたね。

隠れていた人見知りのアイがいつの間にか出てきていて、私を見つめていました。(ご飯くれよってことかな)

ナラとステンレスの壁付けI型キッチン

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2024年3月12日

昨日と今日とでTさんのキッチンの設置工事が完了しました。

ステンレスと人工大理石の2種類の天板で作ったキッチンと作業台。ここですてきなお菓子が作られていくのです。あとはもう少し内装工事が進んだらTさんにオイル塗装をして頂く予定です。

今日は私はチアキの中学校の卒業式。時間が経つのは早い。

卒業生代表の子がみんなに伝えていたけれど、彼女の世代はコロナとの向き合い方が変わった世代でもありました。

世の中の考え方はいろいろと移り変わっても彼女たち自身は自分たちにできることをしっかりと努めることができたようでみんな誇らしげでした。こういう時間に立ち会えるのはうれしく美しい。来月からは新しい場所でみんなそれぞれ前を向いたり後ろを振り返ったりしながら進んでいくんだなあ、としみじみ思う。いろいろと見て、聞いて、触れて、感じたことを自分の中でペタペタとよい形に作り上げていってもらいたいなあ。

雨が降り続ける寒い日でしたが、温まる良い時間でした。

お昼からは、壊れてしまった冷蔵庫の入れ替えがあって、そのあとにお昼ごはんを作っている途中でチアキが誇らしげに帰ってきた。ハルは久しぶりに在宅していたので、本当に久しぶりに4人でお昼ごはん。こういう時間はまた少なくなっていくのかなあ。

そのあとにみんなに任せっきりだった工房に戻ると、ノガミ君とヒロセ君はすでにTさんの作業を終えて無事に戻っていて、タケイシさんにアイのご飯を頼んでいたのだけれど、2階に向かうドアを開けると、アイが「ニャァ―アー。」となんだか怒っているような鳴き方をしていました。

「ごめんごめん。」とご飯をあげて暖房をつけると、どうにか気持ちが静まったようでゴロゴロ。

17時頃に目黒からFさんが食器棚の相談に来られるので、準備をして待機していると、階段を上がってくる音が。その音を聞いてアイはそそくさと奥に隠れちゃった。

Fさんにお話をあらためてお伺いすると、これからご新居の着工なので、「急いで何かを決める必要ななく、今のうちに決めておくとしたら、パントリーを設けるかどうか、また設けるならどの配置が家族みんなに乗って使いやすいかどうか、家電を収納する必要があるかどうか、この空間でゴミ箱をどう置く形がみんなが使いやすいか、その点だけです。具体的な食器棚の形はまだ慌てて決める必要はないですよ。」とお伝えしたのでした。

前述の3点だけはあとあと窓の位置やキッチンの位置をずらすことができないので上棟前までに決めておかないといけないかもしれませんが、食器棚自体はむしろ家ができてからでも大丈夫なくらいですので。そうでなくても、もう少し空間が見えて来てからのほうがイメージしやすいと思うのです、ということだけをお伝えして、今日の打ち合わせは終わり。Fさんの中で新しい暮らしのイメージがモクモクと浮かび上がってくるきっかけにはなったと思います。

またご連絡頂けるのをお待ちしております。

おっ、アイが出てきた。

良い天気

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2024年3月11日

今日は秦野のTさんのキッチン設置工事です。

寒いけれど良いお天気。

現場に到着すると、おそらく私たちよりも年上と思われる久保田工務店の皆さんが挨拶してくれて、とても気持ちの良い現場です。

自分たちもこういう年の取り方をしたいなあ。

大工さんがこれほどたくさん入っているところもめずらしいのですが、現場が広いことと造作がとても多そうに見えるので手が込んだ仕事になるのでしょうね。

そのような中、ノガミ君とヒロセ君と助っ人のコバヤシ君で向かいました。

無事に搬入が終わって、写真は3人が取付前の打ち合わせしている様子。

キッチンに立つとバルコニーから大きく青空が映り込む。これはとても暖かく気持ちの良い空間。

Tさん以上に私も今から完成が楽しみです。

ナラ柾目の食器棚

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2024年3月10日

キッチンの小さなパントリー代わりとして作られている造り付け収納をどうにかしたい、という思いから始まった今回のYさんのキッチン背面収納作り。

2日間かけての取付工事でしたが、ようやく本日ですべてが完了致しました。

マンションに設けられているこのような収納は奥行きが深いのに扉がついているシンプルな作りだったりするので、奥の方が使いにくいことがあります。

この収納がなければ、もっと幅の広い食器棚を用意することができるのに、と言われたことは過去にも何度もありました。

今回のYさんも同じような悩みを持っていて、取り払ってしまうか、使いやすく変えていくかを悩んで悩んで、このような形にまとまったのでした。

家具にはそれぞれそのできあがった姿だけでは見えないドラマがあるのですが、今回のYさんの形にも大きな物語があって、それを取付前にノガミ君に伝えておいたのです。だから、取付から戻ったノガミ君やヒロセ君やタケイシさんはどこか誇らしげでした。

うん、やはりとても良い形になりました。

Jさんのバックカウンター

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2024年3月7日

今月末から始まるJさんのリノベーション工事。今回もkotiさんに内装工事をお願いして、キッチンの印象を大きく変えるのです。先行してバックカウンターがほぼ完成しました。

少し白太が入るくらいで、導管が詰まった印象の突板を使って、というリクエストでとても良い表情の板を使うことができました。

キッチンは間もなくシーザーストーンが届いたら組み上げて完成の予定。

今月はキッチンの設置工事が4件も続くというタイトなスケジュール。明日も少し変わった形でYさんの食器棚の取付に行く予定。みんなで一つずつきちんと取り組んでおります。

白い壁面収納

Category : 日記「自由な手たち」

丸4年が経ったUさんの壁面収納。

使っていたら隙間調整材が外れてきてしまったということで、先日あらためて取付にお伺いしたのでした。

車のカタログを収集しているということで、もうここはぎっしり。反対面の戸棚にもぎっしりで、かなりの重量になるようですが、その外れた部分以外はしっかりと問題なく使えているということでひと安心。

また、収納場所が足りなくなったらいつでも言ってくださいね。

海まで

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2024年3月3日

ここ最近は雨が多かったので、きちんと走ることができていなかったので、今日のようにお天気の良い日は少し遠くまで行ってみようと思ったのでした。

調べてみると平塚の海岸までの往復で21キロほど。ちょうど良い距離だね。

数年前なら自転車でなら当たり前になりつつある距離でしたが、それ以前の自分ならきっと車や電車に頼ってしまう距離が、今では走ってこられることが自然な考え方になっている。

自宅ではアキコが今では当たり前のように土鍋でご飯を炊いている。この前は家に冷凍ご飯が無かったから、工房でのお昼ごはんでは生米持参してお鍋でご飯を何気なく炊いていた。

今はいろいろなことが便利になりすぎて何をするにも細かく分かれちゃっているように思えるのです。あれをするにはこれが必要、それをするにはこれを使ってからじゃないとあの作業ができない・・とか。でもそれは過去に不便を感じて工夫をしてできた物々を活用しているだけで、それがない以前には自分たちで工夫して実現できていたはず。

自分の足でこうして何気なく海を見ることができると思えるようになったのは自然なこと。本当は私たちはもっと自由なのだろうな、と思う。

カバザクラのリビングボードの制作例を掲載しました

Category : 日記「自由な手たち」

アルダーとカバザクラのリビングボード

ecomoさんからお声掛け頂いて、明るいお部屋にリノベーションするというMさんのお宅に、お部屋が明るくなるようなカバザクラを使ったリビングボードとカウンター下収納とキッチンに家電収納、玄関に下足入れを作らせて頂きました。

よろしければご覧くださいませ。

あかるいお部屋

大磯 M様

ひな祭り

Category : 日記「自由な手たち」

自宅には両親からいただいたお雛様を飾っていますが、会社には、陶芸が趣味だったイマイのお祖母さんが作ってくれたお雛様を飾っています。

ショールーム入り口の籐の扉の下駄箱入れの上に置いているので、打ち合わせに来たお客様が気づいてくださいますね。

手づくりのものだと、見守ってくださってるようで、よりありがたく感じます。

キャスターの交換

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2024年3月2日

先日、15年前にキッチンを作らせていただいた @usagipan28 さんから、「シンク下のワゴンの動きが悪くなってきて。」とご連絡をいただき、キャスターの交換と、先日納品させていただいたお仏壇を使っている様子を拝見させていただきに伺いました。

私たちが家具にキャスターを使わせていただく時、ゴム製ではなく、ウレタン製のものを使用しております。
今まで、見た目の色味やデザインなどからゴム製を使うこともありましたが、
床暖房の熱だったり、湿気や、床材の仕上がりとの相性なのか、黒いゴムの跡がついてしまうことが数件ありました。
また、その跡が、床材にもよりますが、落としづらかったりするのです‥。
それ以降、強いご希望がない限り、ウレタン製のものを使用しております。
このワゴンには、ザルやトレイなど入れてお使いのようでしたが、完全に割れてしまっていました。
この状態から新品に交換されたらかなり動きが良くなったと実感されること間違いなしですね!
毎日美味しいものが作り出されるTさんのキッチン。これからも頑張るのだぞ、という思いで作業させていただきました。

お仏壇もすてきにお使いいただいていて、お写真を撮らせていただきましたが、
お写真や御位牌のお名前を加工してしまうと、すてきなご様子がなくなってしまう気がして、掲載は納品時のものにしました。すみません。ただ、お使いの様子は今後の制作時にも大変参考になりましたので、ありがとうございました。

@usagipan28 さんには、毎回美味しいものをご馳走になってしまい、お気遣いをありがとうございます。

袋から出すときにレースのシートが切れてしまいました。すみません。


「簡単なものでいい?」とさらっと作ってくださった、
お野菜のサブジとレモンライス、「ご家族に。」と持たせてくださったチョコレートケーキ。
どちらもとても美味しくて、娘たちも大喜びでした。ごちそうさまでした。

スクリーンショットの写真なので粗くてすみません。

そして、Tさんのキッチンはステンレス天板のヘアライン仕上げ。
ステンレス天板をご希望の方はどちらにしようか悩まれるポイントだと思いますので、ご参考になればと撮らせていただきました。
丸14年お使いだと、一見バイブレーション仕上げのようですが、よく見るとヘアラインだとわかるという表情。いいですね。
時を経てしかわからない様子を楽しむのも良いなと思いました。
我が家はステンレス天板バイブレーション仕上げにしましたが、今思うと、厨房で使われているピカピカの400番仕上げに傷がついていく様子を楽しむのもありだったかなとも思いますが、当時の私にその判断はできなかったので仕方がないですね。

Tさん、お邪魔いたしました。
いつも撮影にもご協力いただき、ありがとうございます。

アルダーとカバザクラのリビングボード

あかるいお部屋

Category : オーダー家具・オーダーキッチン制作事例, リビングボード、壁面収納のオーダー

「カバザクラのリビングボード」

大磯 M様

design:ecomoさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:iku nogami/daisuke hirose
painting:iku nogami/daisuke hirose

アルダーとカバザクラのリビングボード
リビングダイニングの印象。最初は左側のリビングボードを制作してお部屋を整えましょう、というお話だったのです。
アルダーとカバザクラのリビングボード
リノベーション前の様子。クラシカルな家具をお持ちで、その印象からきっと最初のリフォームは濃い色を基調に変えていったのではないでしょうか。今回はその濃い色が暮らしく感じるということもあって、ecomoさんが明るい印象に整え直すことになったのでした。

藤沢の設計事務所ecomoのKさんから久しぶりにご連絡を頂きました。
Kさんからのご相談というと前回は建具の引手だけを作ってほしいと頼まれたことが最初のお付き合いの始まりでした。
そのあとに、「無骨だけれど、暮らしは愛らしく」のFさんの施工会社がecomoさんだったこともありましたし、つい最近では、寒川のOさんに依頼された吊戸棚もecomoさんが建築された家だったりと、何かとご縁がつながっているのだなあとうれしくなります。

アルダーとカバザクラのリビングボード
リビングボードの構成は、右半分はカップボードとして使える形で、左側は本棚と飾り棚として使える形として考えたのでした。

そのKさんから頂いたご相談は、大磯のMさんのリビングボードの制作。
メールと写真が送られてきまして、これからリノベーションを行なうのだそうで、そのお話の中でオーダー家具で壁面にリビングボードを作りつけたい、というお話が出たのだそうです。
Kさんから頂いたイメージをもう少し具体的な形にして提案させて頂くと予算的に厳しい部分がありながらもご依頼頂けるということでさっそくより細かい部分について打ち合わせを行なうことになりました。

アルダーとカバザクラのリビングボード
この部分はをどのように使っていくかを迷っていらっしゃったMさん。いろいろと話していく中で、このリビングボードだけではなく、キッチン対面カウンター下の収納も手を加えようという話になった時に、カウンター下収納にしまわれている本が少し賑やかに見えたので、その本をこの場所にきちんとしまうようにして、カウンター下収納はリビングからすっきり見えるようにしましょう、というお話になり、そこに扉をつけて収納できる範囲のものをしまえる場所にしましょう、となったのでした。ですので、ここは本棚として使うのかなと思われたのですが、いまだに迷っているとのこと。(笑)
アルダーとカバザクラのリビングボード
本棚として活用できる高さを基準としながらも、フレキシブルに使えるように棚ダボはある程度多く打っておいて、のちのち使い方が変わっても良いように考えました。
アルダーとカバザクラのリビングボード
細かい納まりについてなのですが、本棚の側板の前面とカップボードの扉や引き出し前板の前面を揃えると、このように天板はそれよりも少し飛び出ないと納まりが良くないと私は考えています。もちろん、側板や扉などと天板の面も揃える納まりもあると思うのですが、そうすると、なんとなくつまらない形になってしまうように思えています。
オーダーリビングボードのカップボード部分
ちなみにカップボードなどに使われている突板はカバザクラを使っていますが、ガラス扉の框組部分など無垢材を使用する部分はアルダー材を使用しています。

一度こちらまでいらして頂いて、私たちの作る形をいろいろと見て頂いた後にMさんのご自宅で実際の納まりや設置場所の採寸を行なうためにお伺いしました。
最初に頂いていた写真の印象からは戸建て住宅のように思えたのですが、場所は大磯の海のそばの集合住宅で、過去に一度リフォームを行こなっているということで、特徴的な壁紙の色など個性的な室内の印象になっていたのでした。
この日は採寸だけと思っていたのですが、室内を拝見させて頂いてお話をお聞きすると、かMさん、機能的にどう使っていったらよいかをこのリビングボードの場所以外にも悩んでいらしたようで、Kさんと一緒にどういうふうに解決できるかその場であれこれ相談することに。

どんなことかというと、元々室内の建具などは明るめ(カバザクラのような色)だったそうですが、前回のリフォームの時にもっと落ち着いた感じにしましょう、となったのかこげ茶色に変えたらしいのですね。
そして、建具だけではなくて建具枠もダイノックシートでこげ茶色に覆われていて。
これを明るく戻したいのです、という話になりまして、リビングボードはアルダー材とカバ材を使ってその印象にすることはできそうなのでしたが、新しい家具だけが明るくなっても印象がまとまるのかが何とも言えないということになったのでした。

オーダーリビングボードのカップボード部分
カップボード部分の印象。
アルダーとカバザクラのリビングボード
腰の高さから上は扉、そこから下は引き出しというオーソドックスなデザイン。
オーダーリビングボードのカップボード部分
ガラス扉を開けた時の印象。
ガラスは槌目模様が特徴のキャセドラルMAX
ガラスは槌目模様のガラスを使っています。
KUMA鍛鉄工房のつくしツマミ
ツマミはKUMA鍛鉄工房さんのつくしツマミ。

このリビングボードと一緒にキッチンの家電やゴミ箱を収納するシンプルな棚も頼まれていて、この2台だけ明るくすれば印象は整うだろうか・・、と迷うところでした。
うーん、と思いながら室内を見まわしていて思いついたのは、「それならこの対面カウンターの下の収納もリビングボードと印象を合わせてはどうでしょうか。」と提案させて頂いたのでした。
「えっ、そういうこともできるのですか。」とMさん。
この前、別のお客様にも、「オーダーでできるといってもできることに結構制限があるものだと思っていました。」と言われたことがありました。
そのお客様は、私たちのところに相談に来られる前に立ち寄った家具屋さんでは、「制約が多くてまるで自分たちの思いが伝わらなかったのです。」とおっしゃっていて、私たちでの打ち合わせが終わった後は「とても楽しかったです。」と言ってくださったのでした。
Mさんのところでも状況を拝見させて頂いて、「もちろんできないこともありますが、こういうことでしたら全然問題なくできます。」とお伝えしたのです。
どのように印象を合わせるのかというと、カバ材で扉とサイドパネルを新しく取り付けて、このオープン棚を囲ってしまおうという考えでした。
それなら大掛かりになることなく、印象を変えることができます。
そういう提案をきっかけにそれならは暗くなってしまった玄関も明るくしたい、というお話になりまして、玄関収納はそっくり取り外せなかったので、同じく囲う形で印象を変えましょう、というお話になったのでした。

アルダーとカバザクラのリビングボード
カップボードの引き出し1段目。
アルダーとカバザクラのリビングボード
カップボードの引き出し2段目。
アルダーとカバザクラのリビングボード
カップボードの引き出し3段目。
アルダーとカバザクラのリビングボード
カップボードの引き出し4段目。
KUMA鍛鉄工房のオリジナルの取っ手
引き出しのハンドルはKUMA鍛鉄工房さんのオリジナルのわずかに槌目模様を残した細身のハンドル。

そして、さっそく採寸。
今回のeocmoさんではなく、最初にリフォームしてくださった業者さんの仕上がりがあまりよくなかったようで、床も傾いていたり、さらには(もともとついていた?)対面カウンターも手前の丸みがついている部分がかなり垂れ下がってしまっていて、このオープン棚が対面カウンターを支えているのかと思ったら、上は隙間が開いているし、ほかにも不要なところに隙間ができていたりと、囲うだけではなく、その修正がなかなか手間が掛かりそうなことが分かりました。
玄関収納も最初からついていた玄関収納にダイノックシートを張ってしまっていたので、それをうまく隠せるようにパズルを組み立てるように採寸していきました。
工房で家具を作ってその場所に納める形でしたら、工房内で加工を終わらせることができるので仕事は進めやすいのですが、現場の状況に合わせて扉や天板などを作っていくというのは、きちんと採寸して想定していても思いがけない加工が必要になったりすることもあって結構ドキドキするのです。

カバザクラのキッチン対面カウンター下収納
ひとつ気を使って考えたのは、この扉と引き出しが分かれるラインとカウンター下収納の天板と扉の境目のラインを揃えたことです。その方が視線がまとまるかなと思いまして。
カバザクラのキッチン対面カウンター下収納
キッチン対面カウンター下収納の全体の様子。今回制作したのは、6枚の扉と右側のサイドパネル。こうすることで以前のオープン棚が壁に対して歪みが出て取り付けられていた隙間などをきれいに囲って整えることができました。

そして、いよいよ制作開始となりました。
今回のリフォームは、時期がマンションの大規模修繕と重なってしまうようでして、私たちの家具などの工事をその修繕よりも先に終わらせて、修繕後に内装工事の残りを仕上げるという2回に分けた形になるそうで、段取りよくやらないといけません。

制作の担当はヒロセ君。
ヒロセ君は自分の考えでいろいろな作り方や納まりを考えることが好きなので、リビングボードは順調に制作が進みましたが、現場合わせになるカウンター下収納や玄関収納は彼なりに現場でどうやったら進めやすいかをあれこれ相談してくれて、これなら安心だという思いで進めていったのでした。

アルダーとカバザクラの家電収納
一緒に作らせて頂いたキッチンの家電収納。
アルダーとカバザクラの家電収納
ゴミ箱と炊飯器やオーブンレンジを置くシンプルな棚になっています。

そして、いよいよ設置工事当日。
やはり予定通りに進めることが難しい部分があったり、隙間を調整する部分が予想よりも時間が掛かったりして大変な部分はありましたが、きれいに納めることができたのでした。
Mさんにも、「まだまだ使い方は試行錯誤で、イマイさんにこの使い方で合っているのか確認してもらいたくて。でもリビングの印象がまとまって見えるようになってとてもうれしいです。」と、おっしゃっていただけてひと安心です。
使い方はもうこのままで十分すてきです。
当初カウンター下のオープン棚に入っていて散らかって見えがちだった本は、予定通りに大きなものはリビングに移して、しまえるものはカウンター下収納に入れて、きれいにまとまっていましたし、飾り棚の印象もカップボードの印象もとてもすてきです。
やはり部屋が明るくなったことが一番うれしいことですね。
Mさん、Kさん、ありがとうございました。

アルダーとカバザクラの玄関収納
そして、こちらも一緒に加工させて頂いた玄関の下足入れ。
アルダーとカバザクラの玄関収納
元々は、2枚の開き扉だけで一番右はオープンになっていた(このページ上部の写真を参照)のですが、まとまりがないように思えたので、すべてに扉が付くような形を提案させて頂きました。オープンの部分は傘を置いているということで、その一番奥の部分は格子扉をつけたのです。
アルダーとカバザクラの玄関収納
扉自体は付け替えたりすることで比較的簡単に交換可能だったのですが、問題は天板。外せる構造かと思っていたら、取り外すには壁も一部解体しないといけないことが分かりましたので、今回はカバザクラの天板を上からかぶせて化粧する形にしたのです。

カバザクラのリビングボード

費用につきましては、お問い合わせくださいませ。

白い本棚と壁

Category : 日記「自由な手たち」

2024年2月28日

先日の月曜日の納品した、グラフィックデザインのお仕事をされているKさんから依頼された白い本棚とアールの下がり壁。

白い本棚にはこれからお仕事の作品や資料が色鮮やかに並んでいき、下がり壁は周りの壁もお二人で塗ったという白く左官仕上げになる予定。

今回はご主人側の本棚で、次回は奥様側の本棚も考えてくださっているそうでどのようないお部屋になっていくのか楽しみなのです。

Yさんにご挨拶

Category : 日記「自由な手たち」

2024年2月26日

昨年のクリスマスにキッチンカウンターとリビングボードを取り付けたYさんのところにご挨拶に伺ってきました。

木部のオイル塗装のメンテナンス方法と引き出しを外す方法(けっこう皆さん忘れちゃうようでして)、引き戸の調整の方法をご説明した後は写真を撮らせて頂きました。

Yさんは7、8年前(って言っていたかな)に雑誌で私たちを見かけたようで(何の雑誌だろう)それからいつも私たちのことを見てくださっていたのだそうです。

意外とどこかで「イマイさんを見かけましたよ。」と言ってもらえることがあるのですが、当の私はどこで何が載っているのかよく分かっていないことが多くて。

設計士さんやハウスビルダーさんつてにいつの間にか掲載してくださっていることが多いようで、うれしいことです。

そういえば、来月と再来月には私たちのキッチンがちょっとテレビに出るみたいです。うれしいことです。またどこかでご案内できればと思っております。

そして、今回キッチンの使い方を整えたい、と思って声を掛けてくださったということでした。

思っていた以上にいろいろなことができることがうれしかった、と言ってくださいましたが、私としてはいろいろと言ってもらえないと要望が明確にならないと帰って作りづらいこともあって、反対にいろいろと言ってもらえてよかったです。(笑)

ひとまずうれしそうに使っている様子をお話してくださったYさんにお会いできてよかった。

ありがとうございました。

ホワイトオークとコーリアンのキッチンの制作例を掲載しました

Category : 日記「自由な手たち」

コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのオーダーキッチン

技拓さんからお声掛け頂いて実現したホワイトオークとコーリアン「シラスホワイト」のキッチンの制作例を掲載しました。

よろしければご覧くださいませ。

かまくらの風

鎌倉 K様

コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのオーダーキッチン

かまくらの風

Category : オーダー家具・オーダーキッチン制作事例, オーダーキッチン

2024年2月25日

「コーリアンとホワイトオークの壁付けキッチン」

鎌倉 K様

design:技拓さん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:iku nogami/daisuke hirose
painting:iku nogami/daisuke hirose

コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのオーダーキッチン
ダイニングから見たキッチンの様子。技拓さんのカラーというのでしょうか。白を基調としたキッチンにはどこか清々しい風が吹き抜けます。
コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのオーダーキッチン
当初はL型のキッチンを作る予定だったのですが、コーナーの収納部が使いにくくなってしまうこととかかる費用が大きくなってしまうことから、天板だけをL型にすることになりました。今回は2階がキッチンということもあり、天板はL形で搬入することが難しいため、2分割で制作し、現場でシームレス加工(天板と同色の液体樹脂と硬化剤を混ぜて接着することで、ジョイント部分の継ぎ目に隙間を作ることなく仕上げる加工)なくをすることでL型に仕上げています。

鎌倉山に技拓さんというハウスビルダーさんがいらっしゃいます。
以前に一度由比ガ浜でキッチンを作らせてもらった時のリフォームを担当されていた会社がたしか技拓さんだったと思うのです。 とても珍しいお名前だったので、思い出したのです。
(というか、お名前存じ上げていなくて大変失礼いたしました。)
その技拓のMさんから稲村ケ崎に新築するKさんのキッチンの相談に載って頂けますか、とご連絡を頂いたのでした。

コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのオーダーキッチン
最初のヒアリングの時のスケッチ。最初はこのようなL型キッチンになる予定で、引き違い戸の吊戸棚もつける予定でした。
コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのオーダーキッチン
アイランドカウンターのスケッチ。左の絵がキッチン側から使う部分で、右の絵がリビングダイニング側から使う絵です。キッチンから使う部分はなるべくシンプルな形にするために、引き出しをメインに考えましたが、引き出しにしまう必要のない大きなものや使っていてサイズが変わりそうなものもしまえるようにと一部開き扉の収納にしています。

想定されていたのはL型のキッチン。そして、作業台となるアイランドカウンター。
当面は、都内での暮らしとこの稲村ケ崎での暮らしの2拠点になるということでここに来たときはみんなでワイワイとお料理ができるようにということでこのレイアウトに決まったそうです。
特にご主人もいろいろとお料理をされるそうなので、広い作業台はあると便利ですものね。

コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのオーダーキッチン
L型部分の様子。長い真鍮のレール(TOOL BOXのハンガーバー)をつけて、タオルやフキンが欠けられるようにしています。また、ゴミを捨てる時などはタオルをカーテンのようにササっとずらせるようにということで、長いレールにしました。

基本的なレイアウトは決まっていたので、MさんがさっそくKさんご家族と一緒にまずは私たちがどのようなキッチンを作るのかを見て頂こうということになったのでした。
いらしてくださったのは、Kさんご主人と奥様と高校生のお嬢さん。お嬢さんも家ができることが楽しくて、「いや、ここはお父さん、こういう形のほうがいいよ、絶対。」「そうかー。」なんて、お父さんの意見に口をはさんであれこれとアドバイスしてくれました。(笑)このくらいの年の特に女の子って部屋の模様替えとか楽しそうにやりますよね。
以前にも中学生のお嬢さんが居るお客様の家具作りをさせて頂いた時におじさんの部屋の家具も作ることになったのですが、とてもかわいらしいサイコロのようなデザインの洋服タンスを作らせてもらったことがありました。
技拓のMさんのたいへん快活なキャラクターも相まって、なんだかとても賑やかに打ち合わせがまとまっていったのでした。

コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのオーダーキッチン
シンクの様子。シンクはトヨウラ製のシンプルなシンク「N760ZW」。このシンクのようにプレスして作るシンクは板金屋さんで溶接して作ってもらうよりも大きくコストダウンできます。今回はシンク下にゴミ箱を置くとリビングダイニングから見えてしまうので、ここは引き出しにしています。
オーダーキッチンのシンク下引き出し
シンク下の引き出しの様子。上段。
オーダーキッチンのシンク下引き出し
シンク下の引き出しの様子。下段。

その後、いろいろとプランを考えていく中で、予算の都合でL型キッチンというよりは、壁付けのI型キッチンのカウンターだけがL型になるシンプルなデザインにまとまり、ナラ材とコーリアンの技拓さんらしい明るいキッチンに決まったのでした。

オーダーキッチンの食洗機はミーレ
食洗機は、ミーレの45センチ「G5644」を採用。
オーダーキッチンの食洗機はミーレ
正面パネルと巾木を両横のラインと揃える工夫。

技拓さんのお仕事でありがたいのは、現場の作りの良さです。
キッチンは予定通りの寸法で作っていってもそれがピタッとちょうど良い隙間で納まるのです。
本来はどこでもそうあるべきなのですが、現場の寸法というのはまちまちなことも多く、家具のほうで逃げを見ておかないといけないのですが、逃げを見ていたらかえって大きな間口になっていた現場もあったりして、そうなると隙間を埋める代が広くなったりして、現場の取り合いもあるから難しい部分もあると思うのですが、なかなかこうしてピタッと納まるのは少なかったりします。
なので、施工は順調に進みました。

オーダーキッチンの引き出し
食洗機とガス機器の間の引き出しの様子。「まだ適当にしまい込んだだけなのでちょっと散らかっているのであまりお見せできる感じではなくて・・。」ということでこの部分だけ。
コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのオーダーキッチン
加熱調理部分はノーリツで。プラスドゥと高速オーブン(電子レンジ機能は無しということで)の組み合わせ。
オーダーキッチンのガスコンロはプラスドゥ
ガスコンロの周りにお鍋をぶら下げるスタイル。そのおかげで私の自宅の中華鍋についての貴重なアドバイスを頂くことができました(笑)
オーダーキッチンのガスコンロはプラスドゥ
「ガラストップだと掃除はしやすいけれど、やはりちょっと気を使うので。」ということと、「全面五徳が標準なので、気を使わずに調理することができて安心なんです。」ということで人気があるノーリツのプラスドゥ。
オーダーキッチンの調味料用の引き出し
調味料用の引き出しの最下段の様子。

今回は天板がL型ということで、もちろんL型のまま搬入は難しいので、2分割にして運び入れて、コーリアンだからできる現場のジョイントを行なうのです。
1日目にキッチンキャビネットを据え付けて、2日目の朝からコーリアンのシームレス加工を行ないます。
このシームレス加工は私たちのところではいつも加工屋さんに入ってもらっていて、この日も2時間くらいできれいに施工していってくれました。やはり餅は餅屋です。
そのあとは、機器類の固定をして無事に設置は完了。
きれいに納まりました。

コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのオーダーキッチン
アイランドカウンターはこのようなシンプルなデザイン。そういえば、Mさんのご提案で今回はオークの木目を縦に使っています。ただ、この高さで縦目が連続してしまうと木目がうるさく見えてしまう可能性もあったので、なるべく幅の広い単板を使って、さらに間に別の単板を差し込むことで、木目の見せ方が単調にならないようにしました。
コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのオーダーキッチン
アイランドカウンターのキッチン側の引き出しの様子。
コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのキッチンカウンター
アイランドカウンターのキッチン側の引き出しの様子。
コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのキッチンカウンター
アイランドカウンターのキッチン側の引き出しの様子。
コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのキッチンカウンター
アイランドカウンターのキッチン側の扉の様子。引き出しにしまうと倒れやすい背の高いグラス類がしまわれています。
コーリアンシラスホワイトとホワイトオークのキッチンカウンター
リビングダイニング側の扉の中は、キッチンで使う以外の細かいものがしまわれています。

そして、お引渡も無事に終わりまして、あらためてご挨拶に伺わせて頂きました。
しばらくはKさんご主人がおひとりでこちらで仕事をされたりしながら過ごすことが多いということでしたが、すっかりKさんらしいキッチンになっておりました。
その頃、私たちは自宅の中華鍋を探しておりまして、ふとみると立派なお鍋が掛かっていたのにみて、お料理をよくするご主人に使い心地を教えて頂いたりと、とても楽しそうにキッチンを使ってくださっている様子が分かってひと安心。
また、機会がありましたら、いろいろなお話を聞かせて頂けたらうれしいなあ、ありがとうございました。

天板 コーリアン「シラスホワイト」
前板・扉 ホワイトオーク板目突板
本体外側 ホワイトオーク板目突板
本体内側 ポリエステル化粧板
塗装 オイル塗装仕上げ
キッチン仕上げ

コーリアンとホワイトオークの壁付けキッチン

費用につきましては、お問い合わせくださいませ。

納骨

Category : 日記「自由な手たち」

両親が選んで用意していたお墓のある斎場。整えられた庭園のあるすてきなところです。

四十九日の法要と納骨を一緒にすることにしたのですが、

予定日前の週末にはお墓のある斎場と、お寺さんの調整ができず、少し早めになってしまい、父が家にいる時間が短くなってしまったことが申し訳なかったのですが、仕方がないですね。

三連休中の晴れの日に恵まれ、法要を無事終えることができました。

小さい時、心はハートにある思っていて、大きくなってからハートは心臓で、心はハートにないじゃん!と知った時には衝撃的でした。

亡くなったら、この気持ちはどこにいってしまうのでしょうか。

どこかあり続けてくれたらいいですね。そして、自分が向こうの世界に行った後にまた交流できたらなぁと思います。

こういうことを考えている時に、いつも頭の中に流れる曲があります。

牛尾憲輔さんの「lit」。

答えの出ない気持ちが落ち着くような気がしています。

現調

Category : 日記「自由な手たち」

2024年2月23日

今日は寒い。

3連休のはじめということだからか、お天気は良くないのに、真鶴道路はもう渋滞が始まっていました。

そろそろSさんの玄関収納の寸法が決められるということで、内田さんもSさんも定例に来るというこの日に採寸に。

「イマイさん、来てくださるならお手数なのですが、キッチンの位置を書き出していってもらえますか。」と市丸さん。

と言われていたので、ちょっと一人だと大変かもしれないと思いまして、アキコと二人で伺わせて頂きました。

先月に配管の墨出しはしてあったので、何の位置出しなのだろうかと思っていましたら、今回キッチンはタイルになるそうで、「キッチンが据えられる部分だけはあらかじめ設置しやすいように合板を張っておきますよ。」という市丸さんの配慮。設置しやすくなるのでありがたいです。

墨出しも位置出しも地味な作業ですがなかなか大変で、市丸さんとはもう長くお付き合いさせて頂いているので、とても作業がしやすいのですが、初めて入らせてもらう現場だったりすると監督さんや大工さんの邪魔にならないようにけっこうドキドキするのですよ。

それに、この位置が違っちゃったりすると配管がうまくいかなくなっちゃうので、慣れない場所で考えるってなかなか緊張するのです。

しばらくしてSさんがいらしてくださって、私たちに塩辛のお土産を持ってきてくださいました。寒い中気持ちが温かくなりますね。ありがとうございます。

先日写真に撮ったキッチンの様子も見て頂き、喜んで頂けて、あとは来月にいよいよ設置工事です。

茶飯

Category : 日記「自由な手たち」

ダイスケさんは、「おでんの時には茶飯。」という食習慣で育ったようで、

結婚してから、おでんの時に茶飯じゃないと、「茶飯じゃないんだね。」とボソッと言われるのでした。

私は、茶飯を食べる習慣はなく、母は炊き込みご飯を作ってくれていました。

おでんの時も白飯でしたし、味がするごはんと一緒におでんを食べる習慣がなく、どうしても馴染めなくて、作らないのでした。

おでんの時じゃなくても、食べたいときに食べれればいいんじゃないか、ということで会社のお昼ごはんに食べてようと、ステンレス鍋で炊いてみたら、うまくできて喜びながら余りをおにぎりにしていたら、「なになに?」と足元に猫アイちゃんが来た時の写真が二つ前の投稿の写真です。

ハルは茶飯でもいいと言っていて、チイは白飯好きなので嫌だそうです。

さて、次回のおでんの時はどうしましょうかね。

茶飯を炊いて、余りをおにぎりにして、次の日の朝ごはんとお昼ごはんの分となるのをメリットと考えて作るか、白飯だけにするか。

すべてはおでんを作るその日の帰宅時間とやる気にもよるのでしょう。

新しいことを習慣化するのも、時間的余裕と気持ちがないと難しいのだなと感じるこの頃なのでした。

(もう結婚して22年経っていますけどね…。)

ナラの食器棚

Category : 日記「自由な手たち」

2024年2月21日

前回Mさんの家具の相談をくださったeomoさんからあたらめてお声掛け頂いて作らせてもらった今回のナラの食器棚。

マンションに作る食器棚ということで、ゴミ箱スペースを確保することが大きな目的だったのですが、今回はHさんの希望で「そのゴミ箱をできれば隠したいのです。」ということなのでした。

そうなるとよく採用する形としては、引き出しにゴミ箱をしまう形にすることが多いですね。「ワゴンのようなものを作ることはできますか。」と相談されることは多いのですが、今までの経験上、今ではあまりワゴンタイプの形はお勧めしていません。なぜかというと、木でワゴンを作ると重くなることが多く、さらにゴミが入るとけっこうな重量になってしまうことが多いのです。そうなるとけっこう頻繁に開け閉めするだろうと考えられるので、その毎日の動作が不便に感じるのではないかと思うのです。

それと、ある程度閉まった時にピシッと見せたい、となると「ワゴンを収納するスペースぴったりに作る」とまではいきませんが、あまりワゴン自体を小さくしないで作ることが多いのですが、ワゴンって引き出す時は良くても、しまう時にキャスターがクルクル動くので、角をぶつけやすかったりします。あまり逃げないでピッタリめの寸法で作ると、しまうたびに気を使わないといけなくて、以前にはベビーガードのようなものをつけて工夫して使ってくださるお客様もいらっしゃいましたが、本末転倒な気がして申し訳なくなってしまいまして。

ただ、「それでもワゴンが良いのです。」という場合は、前輪は自在車、後輪は固定車にして振れづらいようにしたりしていましたね。

また、キャスターも黒いゴムのキャスターはタイヤ痕が残ったりするので、ウレタン車のキャスターを使うのですが、弾性があるからか、動きが重く感じることがありました。

それに、そもそもゴミ箱をワゴンのようにどこまでもガラガラと引き出すのだろうか・・、と思う部分もあり、そのあたりをいつもお客様にお伝えしていて、そういう諸々を考えるとワゴンじゃなくて普通の引き出しにゴミ箱を入れる形で良いのではないか、というお話になることが多いのです。

ここからが今回の本題です。

そうなると、引き出しにしてしまおうとなることが多いのですが、ゴミを捨てる手は汚れていることが多かったりします。ですので引き出しには触らずに引き出しを開けたい、というわがままな考えが頭をよぎります。

それなら押して開ける引き出しが良いのではというお話に進んでいくことが多いのですが、最近、スガツネの担当者さんがタイミングよくちょっと前にいらしてくださって、熱心に教えてくれた金物に「プッシュオープンソフトクローズレール」というものがありました。なんてわがままな!

と思いつつも、今回Hさんに提案させて頂きました。

押すと引き出しが開いて、閉める時はゆっくり閉まるという矛盾した動きをするレールなのです。

以前には、「glamorous」のMさんのキッチンでMさん自身で個人輸入してきたブルムの電動式のそのレールを使ったことがありましたが、今どきのものは電源要らずでできるのです。すごいね。

現在は、各社趣向を凝らしたプッシュオープンソフトクローズが出ているようなのですが、スガツネの売りは何だったっけな、ちょっと忘れてしまったのですが、「総合的にみると動きが軽い」のでした。

そこで、私たちも今回初めて採用しましたので「もし、使いにくかったら交換しますので。」というお話をして使わせて頂くことにしました。

引き出し自体が軽いためと、食器棚自体の奥行もキッチンほど深くないのでレールが短いために、多少動きが大雑把に感じるのですが、ゴミ箱が入って重さが安定してくるともう少し落ち着いた動きになりそうです。レール自体の動きも滑らか。ただ、引き出しがこの低い位置だと初動は手で行なうにはちょっとやりにくいかな。お行儀悪いですが、膝でポンと押すと軽く出てきて、閉める時も膝や腿で押すとよい具合にしまっていく。

この先どのような感じで使えていくのかHさんのご意見も頂きながら、こういう機能金物を柔軟に取り入れていくことになるのかな。とても良い勉強になった1台でした。

ブラックチェリーのセパレートキッチン

Category : 日記「自由な手たち」

2024年2月20日

内田雄介さん設計の住宅に納品予定の真鶴のSさんのキッチン。

ワタナベ君が丁寧に進めていってくれています。

コーリアンと対面カウンターのちょっとした高低差を出した納まりなど、またいつもと違った表情になります。このシンク側のカウンターと長い壁付けのコンロ側のキッチンで成り立つセパレートタイプのキッチン。

「いつもはナラ材ばかりで考えることが多いので、ブラックチェリーというまだ印象の違った素材が使えることが楽しみです。」と内田さんがおっしゃってくださったキッチンがもうすぐで完成予定です。

次は、23日に玄関まわりを確認して玄関収納に取り掛かる予定。雪の予報なので寒そうだなあ。