2024.06.16
日曜日には世田谷のOさんのところに。
前回は下北沢から歩いたのですが、なかなか距離があって汗だくになってしまったので、よく見ると三軒茶屋からも近いということが分かってそちらで下車して歩くことに。
三軒茶屋はいつも車で通り過ぎるばかりでしたが、降りてみると大変風情のある町なのですね。
汗を拭きながら一人で、ほぅ・・ほぅ・・、とうなずきながら狭い路地を歩いてきました。人の肩幅あるか無いかくらいの路地をお爺さんがスーパーカブをずるずると引きずるように走っていたり、花に囲まれた小道から急におばあさまが出てきたり、甘いお菓子を提供する不思議な構えのお店が現れたりと、ワンダーランドに迷い込んだのだろうか・・。
「こんにちは。」
Oさんのところには現地採寸に来た時以来で、取付はみんなにお任せしていたので、出来上がりを目の当たりにするのは初めてでとても丁寧に使ってくださっている様子がよく分かりました。
「やはり吊戸棚の背中の色を変えたのは正解でした!」とOさん。
普段は左側は開けっぱなしにしているのです、と教えてくださって、たしかにエアプランツも置かれていて、戸棚というよりは飾り棚ですね。
Oさんのナラは結構大柄でその分たしか多少毛羽立ちがあったように思えたのですが、それも落ち着いたのか、手触りがとてもよくなっていて、今ここでお手入れの説明をしても違いが分かりづらいくらいツルっとしておりました。
美しく使っていてくれる様子を見せてもらえるというのはやはりうれしいことです。また何かありましたらいつでもご連絡頂ければと思います。
ありがとうございました。
2024.06.15
川越のNさんのところにアキコと二人でお伺いしてきました。
最近は私一人ではなくてアキコとよく出かけるようになりました。彼女にもどのように皆さんが家具を使ってくれているのかを見てもらいたいということと、ステンレスを使った形の場合は彼女のほうが手入れの説明をしてもらうのがしっくりくるのです。実際にキッチンに普段から経っているのは彼女ですから言葉には実感があるのです。
設置してから1ヶ月。納品当時のブログにも書きましたが、タケイシさんが作っていたNさんの食器棚に使ったこのチェリーと、当時並行してワタナベ君が作っていたYさんのキッチンに使ったチェリーがかなり明るい色をしていて、このまま作っていくとだいぶ印象が違う家具になってしまいそうなことと、使い始めて日焼けするタイミングで変に日焼けしてしまうのではないかという心配があって、作る前に1週間から10日間ほど日陰で干しておいたのでした。こうすることで色が落ち着いてきてそれからよく約作り始めたのでしたが、こうして1ヶ月経つとその時の苦労が感じられないほど良い色になっておりました。
よかった、ひと安心です。
建築に詳しいわけではないのですが、自分なりに心地よい場所になるように考えてみたのです、と少し照れ笑いしながらおっしゃっていたNさんが考えた間の取り方は、どこにでも風が通る気持ちの良い部屋で、少し蒸して感じるこの日ももちろん涼やかな風が吹いておりました。
2024.06.16
父の日には毎年実家へ会いに行っていましたが、今年はお墓に行くことになるなんて、昨年の父の日には思ってもいませんでした。
こういうことを言ってはいけないのかもしれませんが、お墓参りは苦手です。お掃除して、お花を活けて、お線香炊いてと作業的になってしまいますし、人の目もありますから、長居しづらい気がします。
お仏壇の前に居た方がゆっくりいられますしね。
写真は我が家の厨子。陽射しが強くなり、背板のアクリルに張った渦巻き模様がはっきり見える季節になりました。
父は蘭が好きだったので、デンファレを飾りました。
来年からは思い出の場所に母と行こうかなと思います。
2024.06.10
ナラの無垢剥ぎ板のテーブルが作業台になりました。頑丈なテーブルがあるとこういう時に使いやすいですね。
今週末は、出店者さんひとり独占型新しい形のイベント「クレミル」復活第一弾でした。
いつもお世話になっているJardim by Marina Ishii イシイさんにシルバーリングづくりのワークショップを開いていただきました。
たくさんのジュエリー用の工具をショールームに持ち込んで準備してくださったイシイさん。
「ジュエリーの道具って、○○用みたいに、それにしか使えない道具が多いのでいっぱいになっちゃうのです。」そうなのですね。こんなに小さいものを作るのにこんなに道具が必要だなんて。物の大きさにかかわらず加工にかかる手間は変わりませんからね。それを知るだけでも勉強になります。
そんな道具が並ぶショールームへ初回に申し込まれた70代のご婦人3名がやってきてくださいました。
「わ~すごい、道具がいっぱい。」
イシイさんから一連の流れの説明を受けた後、「これは大変だ。」「小っちゃくて見えない。」「難しい~。」「ちゃんとできてるかどうかもわからない…。」
という言葉が聞かれる中作業は進み、その都度イシイさんにルーペで仕上がりを確認してもらい、「できてますよ。」という言葉をもらうと「よかった!」と安堵して次の作業に進むという流れでした。
ワークショップ参加者用に用意された材料。きれいに用意してくださってありがとうございます。
まずシルバーを曲げていくところからスタート。ここまでするだけでも初心者には難しいのです。上はイシイさんがお手本で曲げてくださった真鍮の丸棒。シルバーよりも真鍮の方が硬いそうです。
最初に行う、加工したい3.5㎜のシルバーを芯金に左手で固定しながら唐紙鎚で曲げていく作業ひとつとっても、芯金を台とお腹のお肉で固定してから、左腕の脇を閉めて親指と人差し指でシルバーを持ってその芯金に固定して、曲げたい方向に垂直に木槌を振り下ろせるように位置を決めて打っていく。すべてのポイントができていないと金属は思う方向に曲がっていかないのです。難しい…でも面白い。
そして、ちゃんとできているといい音がするのです。
イシイさん「今ちゃんと打ててましたね。曲がりましたよ。」あ、ほんとだ、楽しい。
その連続でした。
やっと指輪のように見えてきました。まだまだですが。
石留めの練習用に短いシルバーを用意してくださいました。手回しドリルで穴を開けていきます。
穴あけ作業もまっすぐ回し続ける作業が結構大変ですので、貫通した時には「おお~。」と喜んでしまいます。
ショールームのシンクにはお初な光景ですね。熱で柔らかくなり冷えると固定される粘土だそうです。面白い道具がありますね。
魚々子という道具で石留めしていきます。指輪に固定する作業は失敗しないようにという緊張感がありました。
レッスン中は「先生!」と呼ばれていたイシイさん。ちゃんと石が止まっているか確認しているところ。
ハヅキルーペを借りてダイスケさんにもちゃんと作業を体験してもらわないと。「950」のシルバーの刻印しているところ。練習はすごくきれいにできたのですが、指輪は力が強く跳ねて二回押されたようになってしまい「9500」になってしまいました…。
ものづくりをされているKさんは磨きの作業もご自身でされていました。フットスイッチの機械で作業することも限られていますよね。
せっかく私たちの工房で開催してくださいましたので、指輪置きに使える溝のあるトレイをプレゼントさせていただきました。皆さんに喜んでいただけたのでよかったです。
完成に近づくと、「できたね。」「わ~、きれい。」「こうやってジュエリーってできていたのね。知らなかった。」「これは自分で作ったのよって言えるわ。」「一生の思い出だわ。」という言葉が飛び交います。人生経験豊富なご婦人たちがおっしゃるそのセリフに、よりその感動を感じました。
自分で手を動かしてみて初めてわかることってあります。
その難しさがわかりプロの人の技術のすばらしさを知り、そのものの価値を再認識できることもあります。
一緒に体験さえていただいた私も、またひとつ世界が広がりました。
(あと、自分の視力が年齢とともに落ちていることも…。)
家具やキッチンをお考えのIさん、Nさん、Mさん、来てくださりありがとうございました。
ワークショップにご参加いただいた相模原からいらしたTさん、Tさん、練馬からいらしたTさん(イニシャルにすると同じ笑)、水戸からいらしたKさん、川崎からいらしたKさん、(便乗して私も)ありがとうございました。楽しかったですね。
普段は工房で木工の様子を目にしていますが、ものづくりは、日々の作業で得られた技術の上に成り立っていることがよくわかりました。
さあ、次回のクレミル「ものづくりを知るワークショップ」は何にしましょうか。ご参加いただいた皆さんにご意見を聞いて色々な案をいただいたので、活用させていただきたいと思います。
また、機会が来たらご紹介していきます。ご興味がありましたら是非ご参加くださいね。
2024.06.09
車に道具を満載にしてきてくれたjardimの石井さん。
以前のクレミルでシルバーリング作りのワークショップを開いてくれた時も素晴らしいと感動したのですが、今回ここまで本格的にジュエリーを作る体験ができるなんて思っていませんでした。
「細かい作業ばかりですので、ぐっと顔に力が入っちゃって、顔の筋肉がこっちゃって鍼を打ってもらったりすることもあるんですよ。」
そういう苦労がよく分かるくらい、作業の繊細さや難しさがよく分かりましたし、できあがったものがどうして美しく感じるのかがよく分かる素晴らしいワークショップでした。
一つ一つの作業は飾りではなくすべてに意味があってできあがっていて、そういう形というのはやはり美しいのです。
今回は、いよいよお菓子やインド料理のレッスンを始めたといううさぎパンさんもお菓子を焼いてくださって、二人の作家さんの美しさを垣間見ることができた二日間でした。
またアキコからいろいろと報告があると思いますが、まずは私が感じたことから。
2024.06.09
庭がもじゃもじゃしてきた。
2024.06.07
6月8日9日の週末は、出店者さんひとり独占型新しい形のイベント「クレミル」復活第一弾です。
いつもお世話になっているJardim by Marina Ishiiイシイさんにシルバーリングづくりのワークショップを開いていただきます。ご予約いただいた皆様気を付けていらしてくださいね。お待ちしております。
ワークショップに申し込んでいない方もショールームは一日開けておきますので、家具やキッチンをお気軽に見にいらしてください。自分ではやらないけど、人がやっているのを見るのは好きという方もいらっしゃるのではないでしょうか。ゲーム動画やお料理動画などは見ているだけでも面白いですものね。
普段、二階のショールームに上がるのは予約制にしていますし、ただ見るというのは来づらいと思います。「一日イベント」と決まっている時の方が私たちも時間を空けてありますから皆さんとゆったりした気持ちでお話しがしやすいです。飛び込みでいらっしゃられると少人数の会社ですから、どうしても時間の制限に追われてしまいますので。(本当はそれではダメなことはわかっているのですが、すみません…。)
そして、明日は、うさぎパンさんのお菓子の販売も致します!(直前のお知らせになってしまい申し訳ございません。残念ながら今回パンはありません。)6月8日土曜日の10時から販売開始いたします。なくなり次第終了です。
あんこのお花クッキー、ビスコッティ、全粒粉お魚クッキー、レモンアイシングクッキーの4種類です。なくなり次第終了です。売り切れの際はご了承ください。
食べたいけど、倉見まで行けないよ、パンも食べたかった、という方は6月8日土曜日鵠沼松の杜マルシェに出店されるそうです。そちらにはご本人もいらっしゃいますし、パンもあるそうなのでぜひ出かけてみてくださいね。
それでは、週末皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
*ショールームにお入りいただく際には靴を脱いでいただく形になっております。
*また、駐車場は2~3台分のみございます。満車の際にはご利用できませんので、ご了承ください。)
2024.04.21
【受付終了いたしました。ご応募いただいた皆様当日お会いできるのを楽しみにしております!】
お久しぶりのワークショップ開催のお知らせです!
イベント「クレミル」再開第一回目は、 jardim by Marina Ishii のイシイさんのジュエリー作り体験です。皆様のご参加をお待ちしております。
※お申し込み受付は、こちらの専用サイトからになります。材料の準備がありますので、当日受付ではなく事前予約制です。(下記参照)ご注意ください。お申し込み締め切り日は6月4日(火)です。
–Silver Ring 製作 + 石留めレッスンWORKSHOP–
実際に彫金に使用される道具類を使いながら、シルバーを使ったリングの製作と本格的な石留めの作業も行なえるレッスンを組み込んだ、シルバーリング製作のワークショップを開催します。⠀⠀⠀
開催日:6月8日(土)、9日(日)
時間:午前の部10:00と午後の部13:30の1日2回(各回定員4名となります。)
場所:フリーハンドイマイ⠀2階ショールーム(靴を脱いでお入りいただく場所です。)⠀
所要時間:約2.5時間
料金::17,600円(消費税込)
※お席に余裕がある場合に限り、「Silver Ring製作のみ」のWORKSHOP( 8,800円 )も受付する予定です。詳細は下記をご覧ください。
-Silver Ring 製作-
Silverの線材からリングを製作します。実際に彫金に使用される道具類を使いながら行います。リング内側には素材の刻印を打ちます。⠀⠀
-石留めレッスン-
実際に彫金に使用される道具類を使いながら、基本の石留めについて学びます。練習用の素材(レッスン料金に含まれます)で石留めの仕方をしっかりと練習します。⠀⠀
その後「Silver Ring 製作」で作ったリングにお好きな石を1石留めます。⠀
《石留めはジュエリー製作においてとても大切な工程の1つです。それを体験することで、ものづくりの満足感を何倍にも感じていただけるはずです。》⠀⠀
〈Silver Ringに留める石について〉(Silver Ringに留める石は別途料金となります。)
【人工石】
○キュービックジルコニア:クリアカラー 110円/個
【天然石】
○ガーネット:1月の誕生石 275円/個
○アメシスト:2月の誕生石 330円/個
○アクアマリン:3月の誕生石 660円/個
○ダイヤモンド:4月の誕生石 2,090円/個
○エメラルド:5月の誕生石 ★特に割れやすい石です。1,870円/個
○ロイヤルブルームーンストーン:6月の誕生石 330円/個
○ルビー:7月の誕生石 1,430円/個
○ペリドット:8月の誕生石 275円/個
○サファイア:9月の誕生石 1,320円/個
○ピンクトルマリン:10月の誕生石 660円/個
○シトリン:11月の誕生石 275円/個
○タンザナイト:12月の誕生石 440円/個
上記の人工石1種類、もしくは天然石12種類の中からお選びいただけます。
お申し込み時にご希望の種類をお知らせください。石の代金は当日現金払いとなります。
–Silver Ring製作(石留めレッスンなし)のWORKSHOP–
料金:8,800円
※こちらのWORKSHOPではリングに石は留められません。
お席に余裕がある場合に限り、こちらのWORKSHOPも開催いたします。お席に余裕がある場合のみのご案内となりますので、5月8日以降のお申込み案内となります。今しばらくお待ちください。⠀⠀
<キャンセル・変更について>
恐れ入りますが、キャンセル・変更は承れません。万が一参加していただくことができなかった場合には、こちらでシルバーリングを制作して仕上げ、(石留めレッスンアリの場合は石留めをしたリング※この場合の石はキュービックジルコニアになります。)配送(着払い)にてお送りします。
お申込み方法は、専用サイトからになります。ワークショップ代金は事前決済のみとなります。
皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
2024.06.06
先日Sさんのお引き渡しで真鶴に出かけた帰りに石橋センターで購入した立派なレモン。レモンシロップを作りましたが、製菓用に1つとっておいたものでハルが週末レモンタルトを作ってくれていました。
もう19歳ですから、家に帰ると出来上がっていて、片付けも終わっているわけです。当たり前なのかもしれませんが、親子で一緒にお菓子作りを楽しむ時間は短かったのだなとしみじみしてしまいます。
ハル「メレンゲ焦げちゃったんだけど。」
でもとってもおいしそう。どう作るのか私はさっぱりわからないのですばらしいなと思います。
ダイスケさん撮影のレモンタルト。メレンゲの透け感にフォーカスでしょうか。ちなみに1枚目は私が撮ったもの。レモンカスタードの艶感がきれいだったのでそこに合わせました。撮る人によって変わるのは面白いですよね。
一口目からはっきり酸っぱくておいしい。レモン好きのハルらしい味付け。重そうに見えますが、メレンゲが軽くレモンの酸味を柔らかくしてくれてサクッと食べられました。
よく、子供が大人びたことを経験して、甘酸っぱいとか酸っぱい経験とか言いますが、
大人が若い時にあったはずの感覚を懐かしんで酸っぱいと形容するのもあるのかなと思いました。
学生の頃は、ホラー映画が大好きでしたし、ロックミュージックばかり聞いていたのに、今は穏やかさばかり求めてしまって(笑)、ああいう感覚はどこにいってしまうのでしょうか。
若い時にはちょうど良く感じたであろう酸味が年を重ねて酸っぱく感じて、ひとりで夜バイトに行く前にササっと作り上げて出かけてしまう彼女の軽やかさをちょっとうらやましく思ったのかもしれません。
そんな味だったのでした。ごちそうさまでした。
2024.06.05
前回、5月下旬に来た平成さんの現場に再び。
内装がほぼ終わりに近づいたこのタイミングで残りの家具の納品に伺いました。しかし、洗面室にこれほどの大きさの家具はなかなか迫力があるのです。
特にこの大きな壁面収納。単調な表情になりにくいようにとランダム張りにした表情の良さがこの大きさでよく出ています。
突板と聞くと本物ではないという捉え方もあるようですが、何をもってして本物という言葉になるのでしょう。表面の無垢材を薄く重ねていくことで、反りや歪みを軽減させたり、板をうすく突いて取り出すという優れた技術が優れた素材をより有効に利用するというそこには嘘のない工夫や知恵の産物でもあります。
無垢材も突板も化粧板もそこに携わる人たちの叡智があります。適材適所でその使う人の望む形を作り上げていくことができることができればそれが最良なのではないかと思うのです。タモの表情が静かにそう思わせてくれるようです。
2024.06.05
先日、ハドソン靴店の村上さんからご連絡をいただきました。
6月7日 22時からのNHK「プロフェッショナル」に出演されるそうです。
約5年前にハドソン靴店さんの工房の家具を作らせていただいたご縁があります。
「情熱大陸」に続き、取り上げられるなんて素晴らしいですね。
私たちが作らせていただいた作業台などの家具たちがその功績のステージになっているかと思うとうれしくてありがたく思います。
ハドソン靴店さんのWebsiteの修理例を見てみると、多分私は一生履くことはないであろう有名なハイブランドの美術品のような靴ばかり。この靴を履くには、それに似あった服を着なくちゃいけないし、その服を着こなすにはそれに似あったスタイルでないといけないし、その服を着て出かける場所は、はて?となってしまう私にはご縁がないのかなと思いますが(笑)、靴の修理の様子と工房の家具たちを拝見したいので、ぜひ観てみようと思います。
皆さんもぜひご覧になってみてくださいね。
2024.05.31
Sさんのご新居のお引き渡しがありました。真鶴まで出かけた際、柑橘類が山積みになっているお店があることは行きの道を通るときにチェック済みでしたので、寄り道をさせてもらいました。
「石橋センター」さんですてきなおばさまにわんこそば大会のように試食を渡され(笑)、紅甘夏とカラーオレンジと無農薬レモンを購入しました。スーパーでは見られないような大きさとお値段で柑橘好きにはたまらない時間でした。
レモン好きのハルさんに早速LINEをしておいて、返事は「YEAH」ということで夕食後レモンシロップ作りです。
(チイは酸っぱいレモンがあまり好きではないのでお部屋でまったりタイム。)
何グラムになった?とのぞき込む私をダイスケさんが撮ってくれました。
ステンレス天板に直にガラス瓶を置いて氷砂糖を入れる時、けっこうキンキン音が響く気がするので、ガラス瓶の下には手ぬぐいを敷いて作業をしました。
3キロほど買ってきたレモン。まず、飲み物に使う氷レモン用に2つ切り分けてジップロックに入れたて冷凍室へ。お菓子作り用に1つ分けておいてラップにくるんでお野菜室へ。残りは全てレモンシロップに。お塩で外皮を洗うとよいというレシピを見つけたのでそのようにしてみました。
皮の痛んだ部分とへたを切り落として、輪切りにして種を取り計1462gになりました。同量の氷砂糖を交互に入れて、5L用の瓶にちょうど良い入り具合の量でした。
ハルが交互に入れる作業をしてくれましたが、ちゃんと螺旋になるように詰めていってくれました。変なところでA型の血がアピールしてくるところは私と似ているようです。
置き場所は、冷暗所ということで、玄関土間だと昨晩気温が22℃ありましたので、前回お味噌づくりでうまくいった経験から、お外の縁側の下にしました。外気温も21℃くらいありましたのでさほど変わらなかったのですが…。虫さんが入らないように大きめのビニール袋できちんと封をしてから置きました。
氷砂糖が溶けるまで毎日かき混ぜるのにお外に行く必要がありますが、そんな時間も楽しめたらと思います。
2024.05.30
今日は、とても良いお天気のもとで内田雄介さん設計の「真鶴の家」のお引渡でした。
完成した室内にお目にかかるのは今日が初めてでして、前回はまだ階段もない状態での搬入の時でしたので、このような優しい表情になるなんて見ていてとても心地よくなりました。うーん、全体的にどこか懐かしいモチーフがそこかしこにちりばめられた室内空間。
今日は、内田さんの奥さんもいらしてくださって、私はアキコと一緒に何だか懐かしいですねー、なんて言葉がSさんがいらっしゃるまで行き交う懐かしい空気。
(前回きちんとお会いしていたのはキッチングランプリの授賞式の時だから、8年前だ!)
しばらくのちにいらしてくださったクライアントのSさんの奥様もおっとりした印象ですので、その印象がそのまま映し出されたようなとても温かな空気の中で和やかなお引渡となりました。
ブラックチェリーはすでに色づき始めていて、コーリアンのクラムシェルともよく色があってきました。もう少しするともっと赤みが出てくるので、良い表情になりますね。
帰り際に、ダイニングの天井に吊り下げるペンダントが運ばれてきました。ガラスにほどよく気泡が散りばめられたシェードが美しい形。室内には磨きの真鍮やオイルフィニッシュの木の表情など、今よりも時間が経つほど良い表情になってくる素材がそこかしこにある空間だとあらためて気づきました。
次はお引っ越し後にお邪魔させて頂いて、その表情たちを拝見させて頂こうと思っております。
楽しみにしております。
2024.05.30
先日「実家の大きな座卓を、母は一人暮らしなので、小さい1人用の座卓に作り替えてもらうことはできるでしょうか。」とKさんからご連絡をいただきました。
有名な家具メーカーさんのきれいな座卓でしたが、何十年も前のものだからと私たちにお問い合わせをいただきました。ありがとうございます。
このようなお問い合わせを受ける機会は多いのですが、はっきりしたお答えをするのは難しいのです。同じように見える家具ですが、作り方は会社さんによって異なります。
私たちが作ったものでしたら、図面も残っておりますので、「分解したら、ここはこの大きさで使えます。」と詳しくお伝えできるのですが、他社さんのものは、分解できるのかどうかも作業を始めてみないとわからないことが多いです。
ですので、作業を始めてみないと加工にどのくらいの日数がかかるのかわかりませんから正確なお見積もり金額が伝えづらいのです。
Kさんは、おおよそのお見積金額になること、リメイクにかかる時間もご了承いただけたので、作業を進めさせていただきました。
担当をするのは助っ人コバヤシ君。フリーハンドイマイを退職して独立したスタッフですが、忙しい時には手伝いに来てもらっています。
印象的な装飾の幕板は生かした形に、と意識しながらきれいに壊してくれましたので、生かせる可能性を最大限にして美しい形にまとめてくれました。
Kさんからも、「すてきなものにしていただきありがとうございました。」と言っていただけたのでよかったです。
工房での作業中のこと、
私「きれいに脚切れたね。」
コバヤシ君「壊してみないとわからないから、こういうのは怖い部分もありますけど、きれいに切れました。ハッハッハッ!」
(コバヤシくんってこんな風に笑う人だったっけか、独立してからの方が愛想がよくなったというか気を遣って行動してくれているのがわかります。)
コバヤシ君さすがです。いつもきちんと仕事をしてくれてありがとう。
こういうスタッフ達に支えられています。
2024.05.29
洗い物前の様子。ご参考になるかわかりませんがメジャーを置いてみました。
洗い物直後の様子。
床の濡れ具合も伝わりますでしょうか。かご下の給水マットなしの場合。
かご下の給水マット有りの場合。床の濡れ具合に変化はありませんでした。
以前Instagaramのリール投稿に、洗い物をした後のキッチンの水はねについて載せました。
木のキッチンというと水のシミやカビが心配というお声を頂くことがありましたので、5年が経過した木のキッチンでも洗い物が終わった後にすぐ水分を拭き取っていれば黒ずんだりカビたりすることなく使えている現状をお伝えしたところ、皆様から、
「カゴの水がはねる方にプラスチックの板をつけて水が外に出ないようにしていますよ。」
「吸水マットを敷いたら拭かなくてもよいのでは。」
などなど、いろいろな工夫についてのコメントをいただきました。
皆様気にかけていただきありがとうございました。
それなら自分にはどれが合っているのだろうと、せっかくの機会なので試してみることにしました。
まず、カゴの向こう側に板を立てるのは、我が家の場合はカゴをキッチンの端ギリギリに置いているため、そこに板を立てるにはカゴに板を固定しない限りは難しそうです。それとここを通り抜ける時にぶつかってしまいそう、ということで断念。
次に、この跳ねる部分の床に吸水マットを敷くのはどうかな、と思案してみましたが、我が家の場合は跳ねる場所が家族の動線になっているので、マットがあると通る家族も使う私もお互い気を使いそうで、我が家の性格からは合わないかもしれない、と思いまして、やはりその時にすぐ拭きとるほうがよいかと感じました。
そして、カゴの下に吸水マットを敷く形も試してみましたが、あまり吸水性が良くなかったからか、カゴの向こう側にもある程度水が落ちてしまうことが分かり、やはり気づいたら拭くというスタンスが私には合っているのかも、と感じたのでした。
そして、こうしていろいろと試すことで、アイテムを増やすと構造が複雑になり、通気性もわるくなりそうですし、拭き取りの作業がし辛くなりそうに感じて、またそのアイテムを使用していない時の保管場所が必要になったりすることが分かりました。
そのようなわけで、私にとっては、いままで通りに洗い物が終わったらシンク周りの水分を小さいタオルでさっと拭きとり、そのタオルは洗濯機横に干しておいて、翌日一緒に洗濯するという流れのほうが合っているのかなと再確認できたのでした。
皆様からコメントをいただいたことで、自分の行動を見つめ直すよい機会になりました。
ありがとうございました。
2024.05.28
「越谷にあるコウシャのイイタカと申しますが・・。」
「んっ?」
あれっ、飯高さん!?
飯高さんから電話なんて初めてなので誰かと思った・・。
「イマイさん!」という声とともにうひょうひょ笑う声。飯高さんだ!
いろいろなご縁があって、もしかしたら飯高さんのタイルを今キッチンのお話を進めているお客様のところに使ってもらえるかもしれないのだそうで。
そういえば、打ち合わせの時にそういうお話をしたのだった。実現するとうれしいなあ。
越谷と倉見という距離はなかなか遠いので気軽に伺えないのですが、今はSNSがあるので近くに感じられるのはとてもうれしいことです。
飯高さんが全国や海外にまで作品が取り上げられるようになって遠い人になっていくなあ、なんて感じていたのですが、あの笑い声を聞いたらやはり近い。うれしいです。
先日、お邪魔した「日用美」さんも飯高さんの個展がご縁でお伺いできるようになったお店で、人のご縁はとてもとてもありがたいのです。
2024.05.27
とても久しぶりに私の自宅を見てもらいました。
現在キッチンを検討されているNさんが先日、工房に打ち合わせにいらしてくださった時に見せてもらったご新居の平面図。間取りや空間の大きさがちょうど私の自宅の感じと似ていたので、ショールームのキッチンで素材の質感やデザインなどを見て頂くのはもちろん良いのですが、キッチンの動線や実際に自分たちが使っているキッチンを見てもらって、どんな経年変化があるのかを実際の暮らしかたを見てもらうとより暮らしのスケール感が分かるのではないかということになりまして、本日見て頂いたのでした。
コロナが広まってからはこういう機会はなかなか持てなかったのですが、やはり自宅を見てもらうと自分たちも気が引き締まりますし、見てくださったNさんもこの様子を見て実感頂けたようでよい時間でした。
私たちもちょっと大掛かりな掃除をする良い機会になりますので(笑)
先日、サフランさんに玄関先に植え替えてもらった紫陽花もようやく良い陽当りの場所に落ち着くことができたからか、花をつけ始めました。5年目でようやくです。
2024.05.26
今日は秦野のTさんのところにアキコと挨拶に伺ってきました。
Tさんとは、うさぎパンさんつながりだったかな。
うれしいご縁です。
ご新居の施工はこれまたご縁があって、先日茅ヶ崎のSさんのリノベーションでお顔を合わせた寒川の久保田工務店さんにお願いすることになり、いろんなご縁でできあがったこのすてきなご新居。
部屋のなかに居ることが心地よく感じるのは、建物のおかげだけではなくこの環境でしょうか。
あまりに静かでふいに風の音が聞こえてくる。鳥がこちらをのぞいてくる。
この土地の一部のような家。
空気がね、柔らかい。
近いうちに併設しているお店を開くために準備を重ねているとのことで、その日が楽しみです。
そのTさんお手製のひとつを美味しく頂いてきました。この土地のように柔らかな味わい。
その日を楽しみしております。
そのあとは楽しみにしていた日用美さんのところに。
すず竹を使った籠を見させて頂きに行くのです。
飯高さんの個展以来で大変お久しぶりにお邪魔させて頂きました。
店内に入ると、「実はもう橋本さんの作品は完売してしまいまして・・。」と浅川さん。すごい人気だ。まだ、開店から2時間も経っていなかったのに残念。
それでも作家の橋本さんともお話ができました。
先日、世田谷美術館に見に行った「民藝」展で、すず竹の生育が良くない状況が伝えられていて、とお尋ねすると、「たしかに竹もそうなのですが、漁業のほうがけっこう大変でして。温暖化の影響で今までの漁場が変わってきてしまっていることのほうが現地では深刻だったりするのです。」とのこと。
橋本さんのお人柄で、明るくおっしゃっておられましたが、今までの産地でいられなくなるというのは、物作りだけではなく暮らしの循環そのものが変わってきてしまっている痛切な言葉でした。
「それでも浅川さんのように作り手と使う人をきちんとつないでくださる人がこうしていらっしゃるから私たちはきちんと仕事に取り組むことができるのでありがたいのですよ。」とすてきな言葉が印象的でした。
また、次の機会には作品を拝見させて頂きたいと意気込みつつ、今日は浅川さんのカステラと、この先で窯を閉じてしまうという濱田さんのお椀を頂いてきました。
いろいろな思いを頂いてきた日曜日でした。
2024.05.24
今日は私とアキコの健康診断でした。
1年間せっせと走ったからね。
看護師さんに「あらっ、だいぶ減りましたね。(笑)」と言ってもらえたので、「頑張りましたので。(にこっ)」と伝えました。はっはっは。
そして、久しぶりに早く帰れてお腹が減った今日は鶏飯。ハルはダンスの練習で居ないので、チィと3人で。年頃の娘は「なんだよ、それで足りるのかい。」という感じ。前はもっと食べてたじゃん。
という夜でございました。
2024.05.23
葉山工務店さんからお声掛け頂いていた夏にキッチンやそのほかの家具を納品する予定の稲村ケ崎の現場に出かけておりました。
稲村ケ崎駅から西に向かって歩いていくのは初めてでしてとても静かな住宅街。
少し変わったコンセプトで作るという住宅は、形はシンプルなのですが、納まりがかなり複雑できっと出来上がってしまうと分からなくなってしまう部分がすでに頭の中でぐるぐると回り始めたのでした。
監督のIさんはいつものひょうひょうとした様子でしたが、仕事の納まりは大変美しいので、きっとうまくいくはずです。
帰りの江ノ電は、うわさで聞いていた以上の人、人、人。平日なのにこれほどとは。乗れるのかな・・、なんて思っておりましたが、地元の高校生たちはちょっと困った顔をしながらも上手にひょいと乗り込んで、それの真似して少しでも空いている車両にどうにか乗り込んで、汗をぬぐう。
でも、みんな、まもなく到着した七里ガ浜や鎌倉高校前や江ノ島で楽しそうに降りていくのが見えました。うーん、なんだかいろんなみんながたくましくて良い。
2024.05.23
外構工事完了確認の訪問時にサフランさん いただいた資料です。
植えた植物の情報や管理の仕方、管理していく上でのおすすめグッズ、おすすめSHOP情報が載っていて、「そうか、これからなんだ!」と気が引き引き締まりました。
読んでいて一番反省したことは水やりのタイミングでした。
今まで自分の都合で、夕方水やりしていたのです。朝は忙しいから無理、帰ってきてすぐならできると。
光合成をするときに水分が必要だという本当に基本的なことを忘れてしまっていました。
そりゃそうですよね、人間だって、疲れている時に好物出されても「今は疲れてて食べれないよ。」ってなりますから。
夕方水やりしておいて、「花が咲かない。実がならない。」なんて言っていた自分が恥ずかしいです。
これを機に勉強し直して「ここに植えられなきゃよかった。」と植物たちに思われないようにしていきたいと思います。
種まきから2日後の様子。この青い粒粒が種だそうです。
「芽吹くまでの最初の3週間が大事です。」ということで、雨の日以外毎日水やりです。
我が家の水やりグッズは4Lジョウロひとつしかありませんから、ひとり水やりリレーです。このスペース、2m×20mありまして、2×1mの範囲にジョウロ一杯撒くペースで約20分かかります。
それを繰り返していたら、6日後に芝が生えてきました。ほげほげしていてかわいいですね。
種まきから13日後の西日の中の古窯レンガの様子。芝が伸びてきました。新緑がきれいですね。
種まきから25日後の様子です。最初の3週間経ちました。
娘たちの幼稚園時代のスコップがなぜ置いてあるかというと、どこまで水撒きしたかの目印です。
水撒きの途中で、「洗濯物の空気乾燥回してからピンチに干そう。」「資源ごみ出す時間だ。」など中断するとどこまで水を撒いたかよくわからなくなってしまうので撒いた場所にスコップを置くようにしています。赤いので目立ってすぐわかりますね。
西洋芝の姿は見えていますが、ミックスで撒かれているダイカンドラの姿が見えないのが気になりますが、芽吹いてきてどんな表情になるのかこれから楽しみなのです。
引き続き、サフランさんの教科書を参考にしながら管理をしていきたいと思います。
2024.05.22
そういえば、先月ここに打ち合わせに来た時に思ったのでした。
途中で見かけた「朝霧高原」の看板にふと懐かしくなりました・・。と
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朝霧高原と言うと、まだアキコと結婚する前にこのあたりに来たんだっけなぁ。
あの頃は、この家具づくりの仕事をずっと続けていくのかなあとぼんやり不安になって、自分が何をしたいのかよく分からなくなってたような気がする。当時は家具作りというよりは、お店の家具ばかりを作っていて使う相手が見えないことや、作っても数年間で改装工事になって壊されてしまうようなものが多かったり、内装屋さんから降りてくる形は、見た目ばかりが重視されて、作りが貧弱だったり、使いづらいだろうかたちばかり作ることが楽しくなかったのかもしれない。
そして、やはりぼんやりと結婚という言葉が頭に浮かぶようになってきた頃だと思う。
不意に、動物の世話をしながら暮らしてみたいなぁという思いが以前よりも強くなったのだ。なんとなく、日の出とともに動物たちと起きて毎日を生きるという暮らしを夢見たのかもしれない。
口に出したからには実行しなければ、という思いがあって、ある牧場に見学させてもらえるように約束したのだった。
少し涼しい季節だったかな。とても広い高原を二人で歩いたことをなんとなく覚えている。
少し緊張しながら(一人だったらもっとガチガチになっていたかも・・)訪ねると、オーナーは最初から少し諦めた表情で、もう何度も繰り返しているだろう話をしてくれた。
動物と暮らすことは思っている以上に大変だし、それで食べていくのは、とても厳しいことだよ、と楽しそうな話はひとつもあがらなかった。きっとそのあとには、それでも生き物と暮らす喜びはそれ以上に素晴らしい、と無言で伝えていたのかもしれないが、二十歳過ぎのしかも一人で来られないような覚悟の子供が甘えてできる仕事ではないとふるいに掛けたかったのだろう。
「それでも、住み込みでやっていきたいと思うのなら、また来なさい。」
とそう言ってくれた。
案の定、私は行かなかった。その後の連絡も取らなかった。きっと失礼な若造だと思ったことだろう。
すみませんでした。
私は「あきらめろ。」と誰かに言ってほしかったのかもしれない。
情けないことに今までをきちんと自分自身で考えて生きてきたって胸を張って言えるわけではなくて、いつも誰かにきっかけを作ってもらって流れるように生きてきたように思える。大学を辞めたことも、今の仕事を始めたことも、インテリアの専門学校に行ったことも。
そして今もこうして誰かにこっちにくるなと言ってもらえて、いかなくて良い理由ができたことに安心しているのかもしれない。
このあたりに来るとそういう情けない自分が思い出されるけれど、その何もかもがあって今がきっとあるのだろう。
感謝しなくてはいけないよね。
現地に早く到着したので、こうして昔を思い出したのだ。
懐かしいね。
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昨晩から降り続いた雨は、沼津を抜けて小さく山間をくぐるあたりになり駿河湾を望めるあたりに差し掛かる頃には路面がちらほら乾き始めるのが目につきました。
今日は富士山をぐるりと回り込んで富士宮までワタナベ君と、ヒロセ君、タケイシさんと4人で出かけたのでした。用意しておいた合羽が活躍することもなく、現場に到着するとほどなくしてぎらぎらと太陽が照り付けるようになりましたのは、やはりみんなの日頃の行ないが良いからなのでしょうね。
私もそのつもりで心掛けておりますが、なぜか一人で汗が止まりません。暑さのためなのでしょうか。
今日は平成さんから頂いた洗面脱衣室の家具たちの取付の最初の日です。
「エコカラット施工前にここだけは設置してもらえるとありがたいのです。」と監督のKさんとは、7年前の大きなキッチンを作らせて頂いた時にお会いしたきりでしたので大変久しぶりだったのですが、懐かしくて思わずうれしく口元がほころびました。うれしいなあ。
そのような段取りが必要でしたので、洗面カウンターを取り付けに来たのですが、それなら一緒にということで、タケイシさんが担当した乾燥機を収納する家具と、ヒロセ君が担当した引き出しがたくさんある収納も一緒に持ち込ませて頂きました。
やはり平成さんの現場はリノベーションでも精度が良いので、順調に納めることができて、あとはワタナベ君が担当しているかなり大きな収納をもって来月にまたあらためてお伺いします。
そういえば、今回の突板はタモの柾目。柾目なのだけど、木目が規則正しくリピートする感じを和らげたいというリクエストで、柾目のランダム張りで制作しているのです。
2024.05.22
ほぼ毎日身につけているアクセサリー。
若い時は着飾る意味が大きかった気がしますが、
今はお守りのような気がしています。
毎日身につけているのでなるべくシンプルで、よく見るとちょっと凝った部分のあるデザインのものが好みです。
Jardim by Marina Ishiiイシイさんに出会ってからデザインが好きで愛用させてもらっています。
若い頃は「マットな質感」「艶なし」をかっこいいと思いそういうものばかり選んでいたのですが、
50代を迎え、自分に艶がなくなってきたので、身につけるものに「きらきら」を求めるようになりました。(笑)
そこで、購入した当初、艶なしのデザインだったものを、イシイさんに相談して艶が出るように加工をしてもらいました。
きっとイシイさんとしては不本意なことだったのだと思いますが…、わがままを快く引き受けてくださりありがとうございました。
よく高級な素材を使って丈夫に作られたものを「一生もの」と言いますが、身に着けるものは特にサイズも変わりますし、好みや考え方は年齢や環境によっても変わるので難しいことだなと思いますが、
こうして変わる好みに合わせて加工ができて使い続けていくことができることも、「一生もの」なのかなと最近思います。
「クレミル」をそういうものづくりをする作家さんと交流することができる場にしていけたらと思っています。
クレミル再開第一弾の作家さんは、そのジュエリー作家のJardimさんです。
石留めの技術を学んで、石付きのシルバーリングを制作するワークショップです。
二階のショールームでワークショップを開いていただきます。
この機会にぜひ遊びにいらしてくださいね。
2024.05.21
オープン収納が付いた吊戸棚。写真は逆さまに置かれています。
ナラを使ったキッチンとカップボードを担当させていただきました。
天板にはナラ材無垢ハギ板とシーザーストーンを使用しています。
今回使用したナラの突板ベニヤは、白太の部分を少し入れてもらい作ってもらったものになります。
白太の面積としては僅かなのですが、左右に向かって長くラインが入っているのがとても印象的なキッチンです。
その白太のライン、というのが今回の難しい点となりました。
引き出しの前板や扉の木目が繋がるよう、一丁取りをするのですが、カップボードの1番右には扉があり、引き出しが4段の所と3段のところや引き出しの高さの違う場所もあり難しい割り付けになりました。
少しわかりづらい話になりますが、通常製作する際、仕上がり寸法+10mmで材料を段取りプレスをするので、引き出し4段の所は切りしろは4段分で40mm有り、3段の所は30mm、扉の所は10mmという具合になります。その切りしろ分の誤差がある事によりどうしても木目をつなげる事が難しくなってしまいます。
白太のラインがはいっているので、ズレが出てしまうと非常に目立ってしまう恐れがあるため慎重にじっくり考え、可能な限り木目を繋げられるよう切り分け製作していきました。
そしてカップボードは2700mmと長いものでしたので、長尺の突板ベニヤですと割高になりコストがかかってしまうため、今回前板には2枚のベニヤを使用しています。その2枚の突板ベニヤの木目の繋がりと白太のラインがごく自然に見える場所を探す点も苦労した点であり、果たして良い場所があるのか、という面でも大変緊張感のある作業になり、何度も仮当てをし、最良の場所を探し出せたと思います。
Jさんのお宅はリフォーム中との事で床の不陸がどのくらい出ているのかという心配もありました。
また、今回リフォームということでJさんが取り払いたいと思っていた壁が構造上取れなかったこともあって、キッチンの左右が壁になっていました。今回、コンロを挟むような天板の形でしたので、けっこうサイズに逃げがなかったため、搬入も無事にいくかどうか心配だったのです。
しかし、kotiさんの内装工事が始まる段階で社長に同行して現調に入る事ができ、現場の状態が把握できたおかげで、事前に取り付け方や加工が必要なところ等をイメージでき、設置当日はスムーズに取り付けする事ができました。
白太の面積としては僅かなのですが、左右に向かって長くラインが入る事により白太の存在感がとても感じられ、キッチン、食器棚、吊り戸棚と作らせていただき、非常に一体感のあるすてきな空間ができたと思います。
Jさんありがとうございました。