「糸を紡ぎ、布を織るWS」終了しました。

2026.01.19

昨日ショールームでは機織りもできる大工のオガワさんによる「糸を紡ぎ、布を織るWS」が開かれました。

始まる前にオガワさんと今回のご縁をくれたスタッフのヒロセ君の二人で織り機に麻のたて糸をかけていきます。手際が良い。
おお、すてきな糸車が5台もショールームに運び込まれました。こうして所狭しと運ばれてきた他の道具も含めて眺めてみると、あらためて手仕事にはいろいろな道具が必要なことがわかります。
はじめは羊毛のご説明。「国産のものもあるのですが数が少なくなっていて、今はイギリスやニュージーランド産のものが一般的なのですよ。」なるほど。今回は自然のままの羊の色の毛を使います。
ティーポットマットに必要な約50gの羊毛を皆さんお好みの物を選んで、いよいよスタート。
こげ茶と白のMIXの糸はジャコブという羊の毛だそうです。カーダーという道具を使って羊毛をカーディングしていきます。この毛流れを整える作業がとても難しかったです。
梳かされて繊維がほぐされた羊毛はふわふわでとても気持ちがよかったです。
洗われている羊毛ですが、梳かしていると、草、土、種などいろいろなものが出てきます。生活していた羊の毛をいただいているのだなと実感できて愛おしく感じます。
紡ぎ終えたら、糸車の出番です。まず紡ぐ前に糸車を回すだけの練習をしました。手と足は別の作業になりますし、気を付けないとすぐ逆回転になりますのでコツが必要なのだそうです。
皆さん「難しい~。」と戸惑いながらも作業を進めてくださいました。でも「毛糸を作る」という目的がありますから、楽しいですよね。
糸車に出来上がった毛糸をかせを使って巻き取っていきます。初めて見る手仕事の道具に感動しました。
出来上がった毛糸、太さも色味もMIXでかわいいですね。
糸車から巻き取った羊毛は蒸してよりを安定させるのでそうです。
蒸し終えて干しておきます。この間にお昼休憩となりました。
蒸した羊毛をかせに巻いて、からみづらいように毛糸玉にします。ここでようやく手芸用品店で目にする姿になりましたね。
ここでフリーハンドイマイ製の織り機の登場です!最初に麻糸を通していきます。
午前中の時間では紡ぎきれなかった羊毛もありましたので、オガワさんが持参された毛糸を足しながら織っていきました。皆さん黙々と作業されて、織りの作業は進みが早かったです。
Oさんはあえてたて糸が見えるくらい緩やかな織りに。糸の細い太いが模様のようになっていい表情でした。
Oさんはたて糸が見えないようにしっかり編まれていました。毛糸の色味の濃淡がすてきでした。
完成して皆さんの作品を並べて記念撮影。皆さん違う表情になるのが不思議ですね。どれもすてきでした!お疲れさまでした。オガワさんから「1頭の羊からは約3~4㎏の羊毛が採れます。1.5メートル大のラグだと4kgの羊毛が必要になるのですよ。」という話を聞いて驚きました。家のリビングに敷いている2メートル大のウールカーペットを今以上に大事にしようと思いました。
皆さんが帰られて、お片付けや掃除をした後にショールームの入り口から見えた富士山。倉見の名前の由来となった暮見(夕暮れが長く見える場所)から手づくりに触れる時間を「クレミル」と名付けたのです。今回のクレミルも良い時間となりました。

イマイアキコ

・・・

「ワークショップをまたコロナが流行する前のように開いていけたら良いよね。」とアキコと再び話をし出したことが今回のきっかけでした。

手作りの楽しさをいろいろな人に見てもらえたらということで始めたクラフト市の小さくなったものを開き始めたのが「クレミル」の始まりです。

あの頃私たちは自分たちで作ったオリジナルの木工小物を持って、いろいろなクラフト市に出掛けていたのです。

その市で知り合った作家さんが楽しそうだね、と参加してくれたのがちょうど2013年でした。

手作りという言葉の柔らかさに留まらないきちんとエッジが表現された作家さんたちの作品は私たちをはじめ、訪れる皆さんをワクワクさせてくれました。

そして、その市の中でワークショップを開いて物作りを体験してもらったらきっと物を作ることの楽しさをみんなに知ってもらえるだろう、と始めたのが「クレミルワークショップ」の始まりでした。

特徴ある作家さんが、ジュエリー、オーナメント、スワッグ、刺繍、親子体操、パン作り、ノート作り、そして木工教室など色とりどりの体験をさせてくれたのはとても素晴らしい時間でした。

そのような時に訪れた新型コロナウイルスの流行で、いろいろな人たちとの交流が途絶えてしまうような時間が流れて、後ろ向きな気持ち(ワークショップは楽しい時間でもありましたが、本来の仕事の時間も圧迫することもあったりして、楽しさだけでは続けづらいという思い)が生まれた時期でもありました。

少し様子を見ようか・・、と静まりかえった年の暮れは、いつの間にか人の流れがもどってきた3年後でも、そのような気持ちを感じたまま静まりかえったままだったのです。

でも、何かを表現できたら良いなという気持ちは、私もアキコもスタッフのみんなもどこかで思っていて、でもそれを開くことの意味って何だろう・・、とモヤモヤしていたのです。

物づくりは決して楽しいだけじゃないし、今では物づくりができるものをうまく使えることが重要なことになりつつある。自分で作らなくても良いんじゃないかっていう空気を感じる時もある。それなのに開くことの意味って何だろう・・。

でも、純粋にこう思ったのです。

「今はお金を出せば優れたものが手軽に手に入る時代になり、それは暮らしていくうえでとてもありがたいことなのです。

家具作りもそうですが、物を作ることってけっこう難しくて、その難しさの向こうに喜びやありがたさがあって、そういう当たり前に感じていた気持ちを手を動かすことで思い出したり感じてもらえたらよいなと思っております。
そこで、この先もこの手作りのたいへんさや楽しさが分かるようなワークショップを季節ごとに1回程度開けたら良いなと思っています。(クレミルに参加してくださった皆さんにお送りした言葉です。)」

ああ、ありがたいなあ、ってそういう気持ちを持ってもらえるだけで十分なのです。

ありがとうって言ってもらえるとうれしいじゃないですか。

イマイダイスケ

織り機の準備

2026.01.16

今週末1月18日日曜日に行われる「糸を紡ぎ、布を織るワークショップ」のために、講師の小川さんに形のアドバイスをいただき織り機をご用意しました。家具製作の合間を縫ってヒロセ君がとてもきれいに作り上げてくれました。

せっかく手仕事を習ったらご自宅でもやってみたいと思われると思いますので、もし購入希望の方がいらっしゃいましたら1台15,000円(税込み16,500円)でご購入いただけるようにしています。

(当日のWSでは無料で織り機をご使用できますのでご安心ください。)

検索してみると木製の織り機はこの半分以下の金額で販売されていますが、手加工と機械加工を合わせて私たちの工房で作るとこの金額にはなってしまいますのでご了承いただければと思います。

ただ、実物をご覧いただけるとお分かりになると思いますが、とても美しい仕上がりで、材料も家具やキッチンに使用するブラックウォルナット・チェリー・ナラ・タモ・メープル・センなどの良い材料の無垢材を使用しております。少し重めにはなってしまいますが、丈夫で長くお使いいただけると思います。

ワークショップにお申込みいただいた方々、当日お会いできることを楽しみにしております!

オノ・デザインさん、こんにちは

2026.01.14

年明けからいろいろ慌ただしくさせて頂いておりまして、気がついたらもう2月が目の前です。

昨年から引き続いて、お世話になった設計事務所さんや工務店さんのところにアキコと二人で半ば押し掛ける日々の再会でございます。

まずは今月の中頃に緑と日差しが優しい空間を作ってくださるという印象があるオノ・デザインさんにご挨拶に伺わせて頂きました。

オノさんの作る空間には、静かな欧州のどこかのおうちに招かれたような(欧州のおうちに行ったことはありませんが)「静かな午後」のOさんのキッチンと、何というか暮らしに必要な彩りあるものがそこかしこに集められた巣のようなHさんのキッチンと、今まで2台のキッチンを納めさせて頂きました。

どちらも優しい印象のキッチンで、どこかファンタジックでノスタルジックな印象がとてもすてきなのです。

この日はありがたくお二人ともいらっしゃってにこやかに迎えてくださいました。お忙しいなかありがとうございます。

そうそう、オノさんのアトリエの庭がとても美しかったのを思い出しました。それぞれの窓から色形豊かな緑が少しずつきちんと見えるのです。ホッとするのですよ。

オノさんとのお話のなかで印象的だったのが、建築基準法が昨年から変わったことで、住むことについての快適さは向上したのかもしれないけれど、暮らすことへの快適さがどこか薄れてしまう部分が出てくるような印象があります、という言葉が強く残っています。

「そう、この木製サッシもこのアトリエを作った当時に大工さんと一緒に作ったほぼ手作りのサッシです。」

「そうなのですね、とても印象が優しいですよね。」

「私も当時そういう思いで作ったのです。でも今だと、これがなかなか実現できない状況になりつつあるように感じます。手作りのものだと数値化した性能が出しにくいということでして。」

と、少しもどかしくお話されるオノさん。

何を快適とするかはその人それぞれなのだと思いますが、気持ちが優しく居られる場所は数値では測りにくいものだと思いますし、それを実現するためにオノさんのようなすてきな建築士さんが居てくれて。

私たちもそういうニュアンスをきちんと汲み取れる仕事をこれからも続けていかないといけないと、とても貴重な話を聞かせて頂きながらそう思ったのでした。

キッチンスツール完成

2026.01.13

昨年の9月から気持ちが置き去りになっていたスツールをようやく完成させました。

ストレスが掛かる部分の材を一度切り離して、構造を変えて・・といろいろとやってみないと分からない部分って出てくるのです。

これだから物づくりは楽しい、なんて言いたいけれど、実際はそれほど楽しいわけではなく、ひたすら編んだ手が痛いのでした。横のコードは結構緩く張ったつもりなのに、編んでいくとどんどんテンションが掛かって、仕上がる頃にはやはり中央が緩やかにくぼむくらいのテンションになっていました。そうなると裏面の横のコードが集中するあたりはこの4ミリのコードを縦に通していくのはなかなか難儀で、編むというよりは鉤型の道具を作ってそれで掬うように塗っていく感じで、うーん、指が痛い。

キッチンで作業している時にちょっと座れたらよいよね、というアキコの言葉に端を発して始まったこの形です。まずは「ちょっと座る」を重視して、「前傾させて立ち上がりやすい座面」「太ももの裏に当たって痛いと感じることの無いフレームの組み方とコードの張り方」「座るだけではなく、脚立語りにも使える形」という3つの点を踏まえて形にしてみたのでした。

実際に座りやすく立ち上がりやすい形になりました。強度的に前脚だけは硬い材を使わないといけないので重みが出るのですが、それでも女性が気軽に持ち上げやすい重量にすることができました。

曲線部分も張り方の困難さなどはもう少し検討する必要があると思いますが、ひとまず完成。

ここに来たらぜひ座ってみてください。

走り初め

2026.01.13

年末に体調を崩して、年を越す前には比較的元気になったのでしたが、早朝のキンキンする中を自転車で工房に向かっていると、うーん走るのは寒そうだなあ・・、なんて尻込みしながら年が明けて10日間以上過ぎてようやく、走り始めました。

先日、法事があって1年ぶりに礼服を引っ張り出したら、ウェストがきつかったのです。

いつも始まりは誰かに背中を押されるわけです。

やはりスタートしてしまうと気持ちが良いし、これで気兼ねなくポテトチップスとかりんとうを食べることができるのだ。

今年最初の家具チェック

2026.01.09

昨年からヒロセ君が引き続き制作を続けていた内田雄介さん設計の空間に納まる予定のDさんのキッチン。今月下旬にいよいよ設置工事に入ります。

クォーツストーンもステンレスもいずれの天板も無事に届いて、本日仮り組みが完了、ということでみんなでチェック。

思っていたよりもシーザーストーンの天板が重くて、取付は主に2名で取り組もうと思っていたのが天板の取り回しに3人が必要なことが分かりました。

現場での進め方をスムーズに行なうためにこういう気になる点は気がつくかぎり洗い出して、解決方法をあらかじめ引き出しにしまっておくのです。少人数で滞りなく物事を進めていくのにこの時間はとても大切です。

でも、そろそろもう一人、スタッフが増えたらうれしいなあ、とみんなであれこれ相談しているところなのです。

くるみ餅

2026.01.08

お正月の楽しみは、岩手県出身の両親の郷土料理くるみ餅をたくさん作ってもらって、お家に持ち帰ってからも食べること。実家に集まる日にのんびりしてしまい、今年は兄家族が作ってくれていました。

おいしい。私のパワーフード。

お湯を通さず、濃いまま食べるのがお気に入り。

先日TVを見ていたら、ちゃんみなさんもくるみ餅を紹介されていて、一気に親近感がわきました。

キッチンカタログvol.1にもそのエッセイを掲載しているのですが、昨年お送りしたお客様からも、

「くるみ餅のことが書かれていて驚きました。」とメッセージをいただけてうれしかったです。

食べ物の共通の話題は人との距離感を縮めてくれますね。

仕事始め

2026.01.07

お正月休みが終わり本日から仕事始めでございます。

皆様本年も引き続きよろしくお願いいたします。

主任のノガミ君には、いつもながら制作の他にもこまごまと動いてもらっていまして、写真は納品された金物の最終研磨をしてもらっているところです。それから、ワークショップの時にはお披露目したいと思っているブラックウォールナットの食器棚の細かな細工もお願いしたりと、何でもできちゃうノガミ君、頼りにしております。

ワタナベ君は加賀妻さんからのご相談でいよいよ動き出すブラックチェリーのEさんのキッチンの制作を担当してもらっています。もう木くずがこんなに溜まっていますね。(最初の写真です。)木工機械たちもよろしくお願いしますね。

ヒロセ君は内田雄介さんからご相談頂いているDさんの独創的なデザインのブラックチェリーのキッチンの仮組みを進めているところです。表情が美しい。先日無事に天板が届きまして、もうすぐ全容が見えてきますね。

それから年賀状をくださったお客様、まことにありがとうございました。うれしく拝見させていただきました。

昨年からですが、年賀状でのご挨拶を控えさせていただいております。メールやSNSを通じて、引き続き交流させていただければ大変ありがたく思っております。何卒よろしくお願い申し上げます。

「刺繍 針がすくいだす世界」展へ

2026.01.06

キッチンを作らせていただいたご縁の伏木さん

東京都美術館で作品展をするという招待状をいただきましたので、ダイスケさんと上野までお出かけしてきました。

本当は年内に行こうと計画していたのですが、会場日と予定が合わず、(その時家族が次々に体調を崩していて結局動けなかったのですが)展示会終了2日前、仕事始めの前日というタイミング。 さらには、お昼は混雑するだろうと思って、先に古城(上野でのランチはレトロ喫茶に行きたかったのです。シャンデリア・石・ステンドガラスの雰囲気がすてきで、ご飯も美味しかったです。)で食事を頂いてゆっくりのんびりと会場に向かったのでしたが、なんというタイミングでしょう!

偶然にも伏木さんご夫婦とお会いすることができてびっくり。

年明け早々幸先よし。

ご本人の説明を聞きながら作品を拝見できるという、ものすごく貴重なお時間をいただき、贅沢な経験をさせていただきました。 ありがとうございました。

お宅を訪問させていただいた時、ご自宅のアトリエで作品の一部を初めて拝見させていただいたことがありました。その時は重なったカラフルな糸の塊(失礼な言い方ですみません。伏木さんも「実はこうして作品すべてが広がった様子を見るのは初めてだったりします。」とおっしゃっていました(笑)15年をかけてチクチクと脈動してきたこの作品は全容を見渡すことができないくらいの大きさと重さなのだそうです)のように見えていたものが、こうして展示されて一つ一つの形を目にすることができて、あらためてその作品が持つ力のようなものを認識できた気がします。展示会で作品を拝見することができてよかったです。

それから、キッチンも問題なく使えているというお話も伺うことができて安心いたしました。

始まりの良い一年になりそうです。

ありがとうございました。

ウェグナー展へ

2026.01.05

クリスマスあたりから立て続けにイマイ家の中で風邪将軍が猛威を振るい、ハル、チィと立て続けにぐったりしてしまった後には私も何だか調子がガタガタと崩れてきたのでした。

(さいわいアキコだけは元気だったのが助かりました。)

ただ、発熱が全くないのに、鼻詰まりとのどの痛みと少しのだるけが長く続いて、ハルチィが元気を取り戻しても私一人で相変わらずどんよりとした動きだったのです。

その間に、こういうことを言うと不謹慎ではありますが、人生初めての「声が出ない」症状を経験することができたのでした。良いことではないはずなのにちょっとした好奇心があって、アキコが時々喉をやられて、ガラガラ声になっていたのを、辛そうだなあと思いつつも声が出ないってどんな感じなのだろう、と思っていたのをようやく体験。

コミュニケーションが取りづらいというのはいかに大変なことなのか、普段気にかけていないことができなくなることの大事さを改めて実感した年末でありました。

そのような年越しを迎えたあとは、毎年「お正月にはきっと空いているだろう都内に出掛けよう」というのが私たちの恒例になっているのですが、今年は、まわりでも「良かったですよ。」という声を耳にしていてアキコから行ってみたいと言われていたたウェグナー展へ出かけたのでした。

主に椅子が多く展示されていたのですが、椅子というのは構造のパズルで見ていて飽きないし、その人が何を思ってこの形にしたのかが分かりやすくて、家具として見ていて楽しいなあ。

さらには図面と分解された椅子の部材が並べられていた展示はとても興味深く、「なぜここで三角形のなるのだ。」「なぜこの部分に丸みをつけるのだ。」「そうか、ここはこういうふうにシンプルにしてよいのか。」「やはり外部からの圧力が新たなデザインを生む力になるのだなあ。」などなどいろいろと勉強になることが多い展示会でした。

家具の形はその暮らしのコミュニケーションの方法のひとつとして欠かせないものと思っています。

何気なく座っている椅子も使っているテーブルやキッチンもみんなが優しくなれるような家具作りを今年も努めてまいります。

よろしくお願いいたします。

【年末年始休業期間について】

2025.12.17

私たちは2025年12月28日日曜日から2026年1月6日火曜日まで、年末年始のお休みをいただきます。

家具やキッチンについてのご相談・お問い合わせ・キッチンカタログの請求・木製雑貨のご注文についてのメール・お電話等のお返事に関しましても、全て1月7日水曜日から順次対応させていただきますので、ご了承ください。

皆様どうぞよろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。

お気づきの方はいらっしゃるかもしれませんが、今まで長期休みのお知らせの写真は会社にいる猫たちのものにしていました。愛しの白猫アイちゃんが9月に亡くなりまして、まだ載せていない写真はたくさんありますから使わせてもらおうとしましたが、ダイスケさんが「今までも会社に居たのに死んでからも役割を背負わせるのはかわいそうだと思う。そっとしておいてあげよう。」ということで、別の写真を使うことにしました。

何か愛らしく感じられるものということで、我が家に居る鳥ちゃん達を集めてみました。

左上から、山本芳子さんの工房で作らせていただいた畦地梅太郎さんの雷鳥をイメージして私が作ったもの、お醤油差しのカワセミ、山本さんの工房で作らせていただいた水たまりで遊んでいたら泥だらけになってしまったダイスケさんが作った鳥、マーケットで購入した小さい木製の鳥、ヒンメリ作家のitotowaratoさんの石を持った鳥です。

お客様のお家にお宅訪問に伺った際にも、鳥ちゃんのインテリア雑貨を飾られているお家をよくお見かけします。普段バラバラな場所に置いてあるものをこうして集めて見てみると楽しいですね。

謹賀新年

2026.01.01

今年のお飾りは、まっすぐなイメージがあったのでお家の千両と裏白と紙垂でシンプルにしました。

年内にしておかなくてはいけないことを終わらせて、お飾りを作って供えて、お花を用意して供えて、

今年の干支は馬ということで、チイが水引で飾りを作ってくれました。
今年はダイスケさんとお花屋さんへ出かけ、ダイスケさんがスターチスを選び、私が葉ボタンを選び、お花屋さんに勧められたアイボリーのマムをプラスして、寒色系にしました。
毎年恒例ダイスケさんの握りずしタイム。
年越しそばとお寿司が大みそかのメニューです。

お節料理を作って、いつもギリギリで追われるように終えるのに、今年は実家の片付けから譲り受けた「ちび丸君」という餅つき機を使ってお餅を作るという作業も加わったので(自分で言い出してもち米も買っていたので引くに引けなくなりました。)元旦まで時間を要してしまい、年の初めから反省点ができてしまいましたが、体調を崩さずに年を越せたことを何よりもありがたく感じる年の瀬でした。でもつきたてのお餅は温かくておいしかったです。来年からは大みそか前にお持ちの用意を終えて冷凍保存しておくことにします!

もち米500gを使いました。給水時間が普通のお米と同じかと思い込んでいたことが盲点でした。
元旦の朝にダイスケさんとお餅づくり。朝ごはんの時間が遅くなってしまったのでした。
朝の青白い光の中の食卓。

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

年末の大掃除

2026.01.01

最終営業日に仕事納めと言ってもまだ納まっていない仕事もありましたので、それをきりがいいところまで終わらせてから大掃除をしました。

コンロ周りの床がべたつく気がするということで、ダイスケさんが拭き掃除をしてくれました。

お醤油差しの鳥ちゃんが見守ってくれていますね。

コンロ周りは油跳ねがありますからね、キッチンマットを外した部分との色味の違いがすごいですね。

我が家は暮らし始めて6年目です。アカマツの無垢材のオイル塗装です。

ひどい所には、台所で使っているヤシノミ洗剤を使いながら拭いてくれてサラサラになりました。床がサラサラだと気持ちがいいですね。暮らしていれば汚れますから、自分がお掃除して管理しやすい素材が良い気がします。

上の方の手が届かないので、窓拭きもダイスケさんがしてくれました。屋根の上に立ってしてくれています。

私も降りるだけおりましたよ。ハルもチイも降りたことがありますよ。屋根に立つだけなのに、違う場所にいるかのような気持ちになるのが不思議です。大掃除を口実に、年に一度の楽しみです。

「細い枝が折れちゃうかも。足元の植物踏んじゃっていいのかな。」と言いながら、窓ふきを進めてくれているダイスケさん。窓の近くに植栽があるとそうなっちゃいますよね。皆さんどうされているのでしょうか。
バケツの水が真っ黒です。一年の汚れを感じますね。

私はキッチンのお掃除をしました。

お掃除中は手が汚れますから、キッチンの両側に椅子を置いておくと手が届かないところにも作業がしやすいと思います。

レンジフードはカバー部分にはダスキンのステンレスクリーナーを使い、中のファンの部分は古フェイスタオル3枚分を八頭分に切ったものを用意してひたすら汚れを拭き取りました。キッチンタイルとステンレス天板はウタマロクリーナーを使い拭きました。

ステンレス天板もダスキンのステンレスクリーナーを勧めていますが、この日はお掃除の後すぐにお節づくりを始めたくて、コーティング効果は求めていなかったので、使いませんでした。拭き上げが足りてないと水拭きした時の水分をはじいた水玉模様の跡が残ってしまうことがあるからです。

何回か水拭きすると自然と落ちていくものですが。気になる方は気を付けてみてください。

中性洗剤でも木部に付くと変色してしまうことがありますから、木部に付かないように気を付けてください。

水切りかごを置いている場所にカルキ跡と錆が付いてしまいました。

クエン酸水を吹きかけて、ラップでパックをしてからカーボンのへらで落としました。あとは残って見えますが、カルキの白っぽい汚れは落ちました。一部サビが付いてしまったところはステンレスクリーナーでくるくる落としました。点のように少し残ってしまいましたが、また同じ場所に水切りかごを置きますから、これ以上は求めませんでした。

クエン酸水を使用時も木部に付くと変色を起こす可能性がありますので気を付けて作業をしてください。特に、早く汚れを落とそうと自分で濃く溶液を作ってしまいがちですので、より注意が必要です。

油汚れの落ちやすい夏にキッチン掃除をお勧めしておりますが、今年の夏は機を逃してしまいましたので大みそかの時期になりました。

キッチンがきれいになると気持ちがよいですね。

今年の我が家のクリスマス

2025.12.30

今頃に日記になってしまいました。

今年のクリスマスのお出かけは、母とチイと神宮外苑のクリスマスマーケットへ出かけました。

雨が降ったりやんだりの天気の日でしたが、クリスマス気分を味わえました。

お土産は、ノームとマトリョーシカ。どちらも我が家には初アイテムでした。

お出かけの思い出と共にアイテムが増えていくのはうれしいですね。

そして、家族みんなでご飯が食べれる日のクリスマスディナーは、+doのダッチオーブンを使って、ミートローフを作りました。あまり使わない機能なのでドキドキしましたがうまくできた気がしています。それと牡蠣のチャウダー。

結婚当時に揃えたボーンチャイナの器はクリスマスの時にしか使っていない気がしますが、特別感があって好きなのです。家族にも美味しいと言ってもらえてよかったです。

そして、ケーキはハルが作ってくれました。「四角いチョコレートケーキがいい。」というリクエストをかなえてくれました。

検索して、そのレシピを見ながらさっと作ってくれる彼女の身軽な感じがいつも羨ましいです。

レースのようなデコレーションとツリーのデザインがかわいいケーキ。

せっかくなので、クリスマスマーケットの入場者特典のマグカップと合わせてよそいました。

おいしくいただきました。ごちそうさまでした。

そんな我が家のクリスマスでした。

渋墨仕上げのL型キッチン

2025.12.27

「今回のキッチンリノベーションはなかなか難易度高めでした・・。」とノガミ君が神妙な顔つきで言葉を選びながら話す様子を聞いていると、たしかにたしかにとしみじみ思うのでした。

最初にMさんからご相談のメールと写真を頂いた時に、おぉ、これはと画面にのぞき込んでしまうような極彩色の台所の様子が写されていて、果たしてうまくいくのだろうか・・、と自問自答のスタートでした。

キッチン周りだけを新しくしたいということで、内装工事はいつもおなじみのkotiさんにお願いできたので、内装の納まりはひと安心。

私としてはキッチンに思いを専念させてうまく納めていけるようにいろいろと悩みながらこの形が実現したのでした。

実はMさん、学生時代に私がとても好きな建築家である中村好文さんから授業をしてもらっていて建築の勉強をされていたのだそうで。このご自宅も珈琲好きのお父様自ら設計したということで、いろいろと興味深いお仕事だったのです。

その好文さんの本で見た鉄染めのようなキッチンにMさんは憧れていて、私もその本をずっと読んでおりましたので、やってみましょう、と意気投合。

言ったは良いけれどやったことがないものですから、さて黒く染めるにはどうしよう、から始まって、今回は尾山製材さんの渋墨というものを使わせて頂きました。

しかし、なかなかクセがあって、数回塗って黒く染まるのですが、色移りや色落ちがある程度起きてしまうので、どうしようか、ということで上からオイルを塗って定着させることでひとまず仕上がったのでした。

さらには、今までのキッチンの天板の上はタイルでライニングが化粧されておりまして、今回はそれをコーリアンで一体にして巻くような仕上がりにしましょう、なんて私が言ってしまったものですから、納まりはどんどんシビアになっていくのでした。

それでも、担当したノガミ君やコーリアンの加工をお願いした加工屋さん、そして、kotiさんのご協力もあって、こうしてきれいに納めることができたのでした。

ホッとしております。

年明けにはシンクの左側についている仮のパネルを取り外して、背の高いパネルを立てて、窓の前に引き戸の吊戸棚を作っていく予定で、そこまでできてすべてが完成となります。

年内はまずはここまで。

今年もたくさんオーダーキッチンやオーダー家具を作らせて頂くことができてたいへん感謝しております。

来年もどうぞよろしくお願い致します。

L型のキッチン対面カウンター収納

2025.12.27

まだ小さなお子さんたちのランドセルや学校からもらってくるプリントなどをうまく整理したいということで、この家具のご相談を頂いたのでした。

子供が小さいうちはよくある悩みですね。我が家でもかつて経てきた時間でやはりその当時はリビングいつまで経っても本当によく散らかっていて、もうそういうインテリアの一つなのではないかと思えるくらいでしたが、やはり大きくなってくると自分たちの部屋に向かうようになるわけで。

ただ、そうなった時にその収納は柔軟性なくひとつの目的のために作られていては使いにくいものになってしまうわけです。

今回のYさんのお子さんの姿勢を保持するためのテーブルというものをしまう必要があったので、最初はそれが出し入れしやすいような形でお話が進んでいたのですが、作り込むとコストも上がって行くこともあって、そのような過程を経てどんどんシンプルになっていったのが返って良かったのでした。

その夜、設置し終わった家具にさっそく物たちをしまいはじめたYさん。

「いろいろなものがシンデレラフィットで収納できてびっくりしました。置きたかったものが全て収まりそうなので、収納グッズを整えたいと思います。」

と、うれしい感想を頂いてほっと一安心。

そして、お子さんたちも「新しい家具に大興奮で、きれいにしまってくれました。笑」と、のことで良かったです。

次に使っている様子を拝見させていただけるのが楽しみです。

グレイジュメラミンのキッチン

2025.12.25

夏がやってくる前に歩いた道を再びアキコと辿ってここにやってきました。

本日がいよいよ引き渡しだったのです。

この鎌倉山の現場は近くに駐車場がないので、大きな公園のコインパーキングに停めさせてもらって、そこから20分、鎌倉山を縦断して辿り着くのです。あの頃、緑青々として進もうとする道々には蜘蛛や青虫が垂れ下がって行く手を遮るくらい賑やかでしたが、クリスマスの今日は空も白く肌寒い陽気でしたので、森は静かに私たちの足音を聞いていました。

そう、現場に行くのに森の中を向けていくなんてなんてすてきなのでしょう。

メリークリスマス。

施主であるJさんもたいへん気に入ってくださって、キッチンのお手入れの説明はほどなく終了して、そこからは組み込んだ海外製の機器をどうやって扱うのかみんなで頭をひねりながら、使い方を学ぶ時間でした。

「うん、大丈夫ね。」と流ちょうな日本語でうれしそうに微笑んでくださったJさんの笑顔に見守られながら、無事に終了。

こうして、いろいろ実験的な要素も多かったグレイジュのメラミンキッチンは無事にJさんのお手元に渡されたのでした。

「イマイさん、メリークリスマス。そしてよいお年を。」

Jさんご夫婦と設計を担当されたコスモさん(野副さんは残念ながら予定があって会えなかったのでした)に見守られながらホクホクと帰ってきました。

ネコさんとご先祖様の家具

2025.12.22

久しぶりに「おすそわけ」のIさんからお声掛け頂きました。

少し変わった家具を作らせて頂くことになったのです。先日ブログで紹介した蛇腹扉を組み込んで、さらに2匹のネコさんたちが心地よく過ごせるようにと考える家具です。

関越道から上信越道をしだいに走り進めると、彼方の峰々が白く化粧されている様子が徐々に開けた視界の中に飛び込んできます。そうか、もうそういう季節なのだね、と、先月末あたりからいろいろとするべきことに追われていて、1日がずーっと続いているような感覚で、日にちの数字は頭で追いかけていても、もう年末だなんて気持ちが追いついていないのでした。

最近再びラジオを聴き始めるようになって、クリスマスソングがそこかしこで流れているのはそういう時期が近づいていたからなのだね。

子供の頃はクリスマスが大好きで、煙突のない団地でも夜中のうちにやってきて朝にはきちんとプレゼントが置かれていたのが不思議でうれしくて。そういう新鮮な驚きからはだいぶ離れてしまったけれど、やはりこういう静かな夜の時期は好きなのです。

そういうラジオの声を肴に明かりを消してウィスキーをがぶがぶ飲んでいたら先日いい加減アキコに飲みすぎだと怒られてしまった。

いかんね、いつまでもサンタクロースでいられるように頑張らないとね。

昨晩からの雨で朝方まで湿っていたそこかしこはようやく穏やかに乾いてきて、Iさんのところに着くころには青空がちらほら現れていました。年末とは思えない温かさです。

群馬県というとこの工房からは少し遠いのですが、こうして声を掛けてくださることはとてもありがたい。特にIさんのような物づくりに携わっていた人から信頼して頂けるというのはたいへんうれしいこと。

ただ、今回お仕事として蛇腹扉を作るのは初めてですから、試作してみて出てきた検討事項などをIさんに説明してうまく機能するように、そしてきちんと使い続けられる工夫を提示できるようにと打ち合わせさせて頂きました。

「ひとつ尋ねたら、十通りくらいきちんと説明をしてくれるというのはとても安心です。」とIさんに言ってもらえたのはうれしいなあ。

サンタクロースになれるように頑張ります。

秋から冬のお庭

2025.12.22

今年は暖かいのでしょうか。12月の初めまで緑の葉が多い気がしました。

住宅街の旗竿地の我が家も、日が差す時間帯はきらきらして見えて美しいのです。日中家で過ごさないと見逃してしまいますが。

この紅葉はお家を建てた時に植えたので、6年目。一番背の高い枝の部分が窓枠の高さくらいだったのに、毎年剪定していてもそれを超えるほど大きくなって、シェードを上げても立派な目隠し効果を発揮してくれています。

カミキリムシに穴を開けられたりしていますが、私のつたない管理でも立派に育ってくれて美しい姿を見せてくれてありがたいです。

外から見た様子。
お家に中から植えて二年目にソロの木を見る。
二階の部屋から見下ろしてみた様子。黄色がお庭にあるのかわいいですね。二階の窓から反射した日当たりが旗竿地では重要な気がします。設計士の福原さんに大きな窓を作ってもらってよかったです。
お庭に出てソロの木の下から見上げてみました。きらきら。大きな木の下から見上げて見たくなりますよね。
雨の日があるとすぐ葉が落ちてしまいますが。落ち葉拾いは手がかかりますが、地面に落ち葉が広がる様子を見るのは色合いが美しくて好きです。

お庭のお手入れは勉強しないといけないし、時間も要しますが、やると心がとてもすっきりするのです。なぜなのでしょうね。きっと、こういう美しい姿を見せてくれて、それに癒される自分がいるからだろうと思います。

コーリアンとホワイトオークのセパレートキッチン

2025.12.19

田辺工務店さんの現場に大変久しぶりに入らせて頂きました。

大和のKさんのキッチンをきっかけに何度かお仕事をさせていただいたことがありましたが、いつも現場がきれいで納まりの段取りがよくて、という印象を持っていて、あれからもう11年も経つのでした。

今回設計のお仕事をされているSさんのご自宅のキッチンを作らせて頂くことになって、大変久しぶりに田辺さんのお名前を聞くことができてうれしくなったのでした。当時よく面倒見てもらった監督さんはすでに退職されてしまったとのことで残念ではありましたが、今回もやはりスムーズに進めることができて安心しております。

今回のキッチンは天板にコーリアンの「セージブラッシュⅡ」という少し緑かかった石目のカラーで、私たちが作るオーダーキッチンやオーダー家具ではなかなか好評なカラーです。

そのコーリアンをシンクのあるアイランド側はフロートする感じに見せて、壁付けのほうは12ミリそのままが左側面は床まで下りていくというSさんのイメージ通りに作らせて頂きました。

コンロ側の天板はもちろんこの長さのままでは搬入も施工も厳しいので、3分割で作っておいて、現場でシームレス加工を施して一体に仕上げています。

無事に私たちの工事は完了しましたので、あとはつないでもらったらすべて完了。

また来年、できあがりを拝見するためにお伺いしますね。

【Iさんのモールテックス仕上げのキッチンを制作して:スタッフヒロセ君の制作日記】

2025.12.13

こちらが全体写真です。
こちらが拡大写真で、側面の巾木が2㎜出っ張っていて、さらに本体の前に張ったシナも手前の10㎜だけ2㎜出っ張っています。その奥のパテを入れて白くなっているラワン合板にモールテックスが塗られると、塗装された巾木やシナと平らになる、という感じです。伝わりますでしょうか・・。

今回は、壁付けキッチンとアイランドキッチンと1件のお宅に2台のオーダーキッチンを作らせて頂きました。

その形はとても独特なデザインで、まずは天板は5mm厚のステンレスを使用しています。

天板は壁付けキッチンは650ミリ×3506ミリ、アイランドキッチンは1040ミリ×3506ミリと、どちらもサイズが大きく、重量も相当な重さのものになります。(ゆうに100kgは超えてしまいます。)

また、今回のキッチンは前板やキャビネット外側面は突板や無垢材ではなく、化粧板でもなく正面から小口面までを塗り包むような塗りつぶしの塗装仕上げになっています。

このような塗りつぶし塗装の時はいつも専門の塗装屋さんに依頼して塗ってもらっています。ですので、塗り包むことで面の柔らかさも出るので仕上がりはやはり色味、質感ともに化粧板とは違った上品な仕上がりになります。

またさらにリビング側の扉表面、側面というリビングから目に入ってくる部分は、モールテックス仕上げになっている点もいつもとは違う仕上げ方でした。モールテックスとはモルタルの一種で防水性があり薄塗りしてもクラックが入りづらく強度があるのが特徴の材料です。

ただ、その施工は私たちのような家具工房ではそこまで専門的な技術がありませんので、今回もいつものように現場で左官屋さんに仕上げてもらいました。このモールテックスは講習を受ければ誰でも塗ることができると言われているのですが、誰でも塗ることができてもきれいに塗ることができるというのはまた違うことだと思っていて、今までモールテックスを使用した仕上がりをいろいろなところで見てきましたが、塗る人によってだいぶ表情が変わってしまうので、やはり餅屋は餅屋だなあと思っているのです。

アイランドの側面やリビング側台輪も同様にモールテックスで統一して塗っています。

キッチン側の台輪は塗りつぶしでキャビネット小口も塗りつぶしになるため、ここで難題が出てきます。塗装の塗りつぶしとモールテックスの塗りつぶしの境界をどの位置で分けるか、(通称、どこで見切るか)またその見込み寸法の収め方については社長と確認を重ねながら決めていきました。

このようないろいろな特徴があったキッチンですが、制作の手間を考えるとサイズが大きいということを除けば、特別に複雑な部分はなかったのですが、このモールテックスと塗りつぶし塗装の見切りの処理と納まりは、今回の製作で私が最も神経を使うポイントになりました。

具体的には、塗りつぶしの塗料はほとんど厚みがつきません。モールテックスは2ミリくらいの厚みがつきます。それぞれを塗り上げた時にフラットになるようにするために、モールテックスが塗られる部分だけは厚みを2ミリ薄く作るというのが難しいところだったのです。さらにはその見切りがあからさまに表から見えないように工夫すること。地味な部分ではありますが手間が掛かったのでした。

そして、引き出し部分には、通常使用しているハーフェレの木製引き出し用のソフトクローズレールではなく、今回はノヴァプロスカラのレールとレーリングシステムの組み合わせという鋼製の引き出しを使用しています。ノヴァプロは私自身、使用したことがそこまで多くなかったため、作業前は多少の不安がありましたが、スムーズに作業が進んだ印象でした。

場所が特定できてしまうといけないので、カモフラージュされた加工写真で失礼します。

このような制作の細かな難しさのほかに、もう一つたいへんだったのは搬入です。

まずは5ミリのステンレスと言っても大きいとコシがないのでたわみます。

ですので、搬入時にステンレス天板が傷まないよう、またたわまないよう木枠で天板のまわりを固めて補強しての搬入となりました。

また、今回の立地が海から急にせりあがる丘陵地帯にあってさらには人がギリギリすれ違えるくらいの私道がメインの通りになるような場所でしたので、搬入はトラックが建物の横まで付けられませんでした、そのため、少し離れた丘の上からの下りながら台車を使って四人がかりで玄関まで運びいれたのでした。100kgを超える天板ですから、誰かがうっかりしようものなら台車ごと天板が坂を下って行ってしまいます。現場に運び入れるだけでも大変な緊張感でした。

さらに、玄関からは人力で搬入することになります。現場には足場も残っており、さらには階段もあり、搬入難度はたいへんたいへん高いものになったのでした。

そしてアイランドキッチンの設置場所は、アイランドと言ってもキッチンの両側に筋交いがあるレイアウトで、その間に収まるように設計されており、この重い天板をどのようにキッチンの上にあげて寝かそうかと納まりとしても不安な点でしたが、現場の寸法もピッタリで予定通りの納まりになり無事に取り付けが完了しました。

今回は重量物の搬入、モールテックスと塗装の納まり等、制作することだけではない難しい点が多くありましたが、こうしてうまく据え付けられる事ができてたいへん安心いたしました。

とても大きなキッチンでとても迫力はあるのですが天板が5ミリ厚と薄く、前板等も塗りつぶしの落ち着いた色味で塗られており、シャープな印象で非常にスッキリとまとまったキッチンに仕上がっていると感じました。私としては、この素晴らしい空間に携われた事を大変うれしく思います。

Iさんありがとうございました。

ブラックチェリーのセパレートキッチン

2025.12.13

昨日と今日で平成建設さんからのご相談頂いていた静岡のKさんのところにキッチンの設置工事にヒロセ君とノガミ君とで出掛けてもらっておりました。

無事に先ほど二人が戻ってきまして、メインに担当したヒロセ君が、「リフォームなのに壁と床の精度がとても良くて仕事しやすかったのです。」と報告してくれました。

家って長い時間が経つとじんわりと床や壁が動いてくるので、リフォームの時はたいてい垂直や水平に歪みが出てくることが多いのですが、平成さんの現場はそういう部分がきれいなのがとてもありがたいでした。

私は昨日は、横浜のほうで加賀妻さんが立てている新築の現地確認に出掛けていたのですが、加賀妻さんも図面通りに現場ができあがっていて、1、2ミリくらいの調整で済みそうだったのでした。

床の切り替えラインと家具が関わってきたりするので、かなり寸法に関してはシビアな部分があったのですが、ほっとひと安心。

なかなか図面ピッタリに現場が進むって当たり前のように思えるのですが、実はすごいことだと思うのです。特に木って動いてしまいますのでミリ単位で合わせていくって難しいのです。

ですので、こういう現場を見ると感動してしまうのですよ。

現場を仕切る監督さんもすごいのですし、大工さんの段取りや進め方がやはりすごいなあ。

その様子を見てみると、どちらの現場の大工さんも気配りがあって現場もいつもきれい。

清々しい気持ちが表れているのです。

KISSAKO labo&pantryへ

2025.12.11

店主のセイコさんとは、ご自宅のキッチンを作らせていただいたご縁から、娘たちをキッズお料理教室へ通わせてただいたり、クレミルのイベント時にお弁当をお願いしたりしました。

今の店舗になってから一度もうかがえていなくて、藤沢の平成建設さんに伺う用事の時に、Instagaram を拝見すると、お店のオープン日で、うさぎパンさんのシュトーレンも入荷されているということで、もうこれは今日行くしかない!と思いランチを食べに行くことにしました。

ダイスケさん「こんにちは~。」

セイコさん「あ!こんにちは。ドアが開いたのわからなかったです。お久しぶりです。」

黒目がはっきりしたまっすぐなまなざしでお話しされる様子がお変わりなくて、うれしくなりました。

おにぎりとみそ汁と今日のランチおかず盛り合わせを注文しました。おにぎりの具はいくつかから選べて、私はゆず塩、ダイスケさんはアンチョビオリーブオイルとツナマヨケッパーにしました。

一つ一つの味がはっきりしていておいしくて体にいいものを食べているという実感ができる幸せな時間でした。

ダイスケさんも「自然素材のご飯は薄味で物足りないなんて勝手に思ってしまっていたけれど、とても美味しい!おなかいっぱい。」と話していました。

店内にもオーガニックの商品が沢山あり、その棚の物を見ているだけでも、勉強になりますね。

ランチを食べただけなのに自分の体にいいことをしたという満足感があります。

ダイスケさんが好きなケールと、カカオの実と、うさぎパンさんのシュトーレンにも使われているというドライイチジクと、映画「レイダース」でマリオンが食べていて一度食べてみたいと思っていたデーツと、クコの実のドライフルーツを量り売りで買いました。もちろんシュトーレンも買いましたよ。

量り売り、いいシステムですね。食べたことないものに挑戦しやすいです。

二個買っちゃいました。

心もお腹も満たされました。こういうお店が近くにある方は羨ましいです。

私たちのランチ中にもたくさん人がいらしていました。

また食べに来たいと思います。

ぐるり、平成さん。

2025.12.11

この二日間で、平成建設さんの世田谷と藤沢の2つの支店に挨拶に出掛けておりました。

本社のある沼津とはまた印象が違って、都内には都内の、湘南には湘南の特色があるのだなあといろいろと勉強になったのでした。

世田谷支店で出迎えてくださった設計の遠藤さんはご自宅のキッチンを作らせて頂いて以来の再会。とても心地よく使えているとのことで、ひと安心。初めて使う素材だったので私自身使い勝手が見えない部分もありましたので。

この針葉樹合板を使用したキッチンのように、オーダーキッチンだけではなく、家を作るにあたって選択していくことはいろいろあって、家を作ろうとする人が最初の見聞きする事柄によってその家作りの方向がその住む人の個性だけではない部分で決まっていくこともあるという話、興味深く聞かせて頂きました。

難しくもあり、楽しい部分でもあり、そのような選択肢の中に私たちのキッチンが溶け込んでもらえたらうれしいとあらためて思ったのでした。

藤沢支店では、「素直な家」や「ルドルフ・シンドラーに憧れていた」でお世話になった設計の高橋さんが出迎えてくださいました。

「オーダーキッチンとなるとその取り組み方や取りまとめ方は建築とは大きく違う部分があるから、またシステムキッチンとも大きく違うので、その専門性をきちんと提示してもらえるのはありがたいです。」とおっしゃってくださいまして、そうなのかとあらためて実感したのです。

私たちを形作っているのは、やはり皆さんなのだなあとあらためて感じます。情けないことに自分の道は一本筋が通っているわけではなくて、自分がどう進んでいるのかを皆さんというまわりからの声援を頂いてどうにか道筋が見えているというのは、今までもずっとそうで、きっとこれからもそうなのだろうと思うのです。

大変ありがたいウィークなのでございます。