日記「自由な手たち」

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スチールとチェリー

黒皮がついたままの鋼材で仕上げた補強材とアメリカンチェリーを組み合わせたワークデスク。
靴を作るための皮をカットするのです。
その隣に皮をストックしておく棚。
背面は皮に傷がつかないような衝立がついて。
今はまだチェリーの淡い色が若々しいですが、一年も経つとスチールの印象とだいぶ馴染んできます。

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クルミの格子扉のある吊戸棚

20190613002この印象的な食器棚を作らせて頂いたのはもう4年前ですね。
食器棚を作りたい場所にちょうど窓があるけれど、それでも吊戸棚を作りたい、ということでなかなか苦労しましたが、とても気持ちの良い形になったのでしたね。
光と風が抜ける吊戸棚なのです。
扉からも地板からも風が抜けるのです。
思うだけで心地良い。

あれからご挨拶にも行けていなかったのに、Fさんがまた新たにお声掛けくださいました。(だから、写真は当時の写真です。)
今度はお母さまの家具のご相談だとか。
さっそく本日大泉学園のほうまで出掛けてまいりました。
今は座卓と背の低いソファを使って食事を採っているのだそうですが、やはり膝も疲れてきちゃうし、ダイニングテーブルと椅子をしっかりしたもので考えたいと思っていたのだそうです。
それなら、イマイさんに!と長女であるFさんが声を掛けてくださいまして、今回テーブルと椅子とそれとその部屋に合わせてコンパクトなテレビ台も作らせて頂くことになりそうです。
テーブルは円卓。その印象に合わせた椅子とテレビ台、いずれもクリで作ります。
そして、その家具たちの納品の時に、食器棚の写真も撮らせて頂けることに。
うれしく、楽しい時間でした。
ありがとうございました。

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Keiwaさんへ

20190611002ぼくらを育ててくれる人」の目白のTさんからご相談を頂きました。
「作ってくださったキッチンにようやくオーブンを付けようと思います。」
キッチン計画当初から、いずれはオーブンを組み込みたいのですが今はまだこのままで大丈夫です、と言われていたそのいずれがようやくやってきました。
キッチンを製作したコバヤシ君はこの前ここを出て独立してしまったし(小田原で頑張ってます。)、組み込む際の注意点は、事前に把握しておきたい、ということで、排熱、耐熱、導入の際の必要な部材などについて確認してきました。
二人目のお子様がもう少しで生まれるこのタイミングで、家に居られる時間も多くなってお料理の時間も増えてきたことを考えていたら、よしオーブンを入れよう!と思い立ったのだそうです。
設置予定場所の背板も外せるし、不燃材も貼れるし、電源も問題ない、ということを確認して、あとはその各部材を用意して設置に臨むだけ、という確認ができたところで、そういえば近くにIさんのお店があったよね、と思い出して訪ねてみたのです。
アトリエで暮らすような」のIさんのお店は大塚にあって、Tさんの目白からはまもなく到着。
工房からはるか遠いこの地域ですが、意外に家具を作らせて頂いたみなさんがいらっしゃって、なじみのある街でもあります。
tanned oakのKさん、「ふた変化」の悠雅さん、なんてすぐそばで、「その意味」のSさんもさっきのTさんのお近くです。
地図なんか見なくても分かっちゃうね。

そのようなわけで、作業の補助についてきてもらったアキコと二人でKeiwaさんでお昼ご飯を頂いてきました。
5年経った今でも相変わらずおきれいでしかもたくましい、というか客席越しに見る姿は頼もしい。
キッチンの打ち合わせの時も確かそう思っていたなあ。頼もしくかっこよい人だなあと。
「イマイさん、ありがとうございます。いろいろあってね、中華料理を始めちゃいましたよ。」とはにかむ姿はすてきです。
私はレタスチャーハン、アキコはすごくクリーミーなお粥、そして、しっかり味の浸みた水餃子。
おなかも気持ちもいっぱいになりました。
ありがとうございました、また来ますね!

20190609001

Kさんお久しぶりです。

4年前に食器棚を作らせて頂いた門前仲町のKさんから久しぶりにお声掛け頂きましてお邪魔してきました。
あの時お話ししていたテレビボードをようやく作る機会がやってきました、といううれしいお声掛けでした。
テレビボードも4年も経つと形の考え方が大きく変わってきます。
世代も同じKさんとは普段の暮らし方がどこか似ていて、この家具をどういう使いたかたをしたいのかイメージが要領よくまとまっていきます。
少し前までは、DVDやCDをしまうスペースやAV機器を数台しまうスペースを作ることが多かったのですが、最近はデータで映画を直接見られるようになってきたので、機器やソフトがなくても映画や音楽が鑑賞できるようになってきました。
テレビ自体もサイズは大きくなっても形状はコンパクトになってきて「テレビ台」と呼ばれていた家具の在り様が変わってきました。
そこで、4年前に比べてどういうふうに使い方を変えていったら良いかを相談しながら形をまとめていったのです。
懐かしいかたとお会いできるのはとてもうれしく楽しくて心地よいのです。

20190609001

クルミをランダムに

草加のOさんのキッチンカウンターがもうすぐ完成です。
豊かな色」のGさんの提案で始まった「木目をランダムに配列してください。」という見せかたって、自分たちにとってはちょっと驚きだったのです。
今までは木目はきれいに端から端まで1枚の板が成長が分かるようにつなげようって教わってきたのに、「バラバラがいいのです。」だなんて。
Gさん自身家具メーカーの支社長さんでもあり、ドイツで育まれた感性もあって、あの時はいろんなことを新鮮に学ばせて頂きました。
その感覚ってやっぱり皆さんが良いと思えるのですね。
いろいろな皆さんからこの配列の印象が良いです、っていうお話を頂いて、今回のOさんも同じくこの仕上げに。
でもね、バラバラな分、どういうふうに見せるかがかえって難しかったりするので、今回もいろいろと頭を悩ませました。
よい印象にまとまったと思っております。

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いよいよです。

私が家作りを思い立ったきっかけは庭です。
アキコに「家を作りたい。」とは相談せずに、「庭でご飯が食べたい。」って相談したのがきっかけ。(フクハラさん、ごめんなさい。でもとても好きな家ですよ。)
アキコも最初は「庭ですか。」という感じでしたけどね。
そうしてはじまった家作りですが、ようやく昨日から庭の工事が始まりました。

洗面室からハサミをもって、庭で髪の毛を切るのです。
リビングからお箸と御茶碗をもって、庭でご飯を侍るのです。
向かいのお父さんや裏手のお父さんや向こうのお父さんやちょっと向こうのお父さんと庭でお酒を飲むのです。

今朝工房に向かう朝、家の前で大きなちゃとら(猫です。ご近所の人のようです。)が、おはようと言ってくれました。
彼もきっと気に入ってくれるかな。

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音をつくる人

昨日は2月(のたしかとても寒い雨ふりだったような)に設置させて頂いたNさんがお声掛けくださいまして、ご友人のタグチクラフテックの中嶋さんと一緒にこの小さな工房まで遊びにいらしてくださいました。
Nさんのところにお邪魔させて頂いた時に聴かせてもらったのですよね。
LITTLE BEL」の音を。
楽曲を流すと良い音がするのはもちろんなのですが、水の音や鳥のさえずりがふんわりと耳に入っているというのが新鮮だったのです。
「疲れない音になるようにしているのですよ。」と中嶋さんが教えてくださって、Nさんと一緒にいろいろな音を聴かせてくださいました。
いろんなところで素晴らしいものを作っている方々と出会えるなんてね、20数年前の私は思ってもおりませんでした。
「どうしてみんなこうして集ってくれるのだろう。」ってアキコに聞いたことがありました。
「それはあなたが今まで行なってきたことの答えなんでしょう、きっと。」
そうなのかなあ、そうなのかもしれないなあ。
楽しいのです、いろんな発見が。

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シナのテレビボード

20190606003テレビボードがようやくできあがりました。素材はシナノキです。シナと言うと合板ばかりが思い出されがちですが、その基になっている無垢材は少し柔らかいですが、とてもおとなしく扱いやすくて表情も静かでよい印象です。キッチンや洗面台はシナノキとバスウッドを併用して作っていますが、バスウッドよりも優しい印象のシナノキだけで今回は作っております。
そのあたりの次回もいつか皆さんにお見せできるようにしたいと思っております。

だんだん家具が多くなってきたこの空間ですので、なるべくシンプルにしたいと思いまして、いつもながらの格子扉にしたのですが、格子の縦框をなるべく隠したいと思いまして、扉はいつもよりも厚く採って横格子のラインが良く表れるようにしています。

以前はテレビボードというと、「いろんなものをしまうための収納」という形を作ることが多かったのですが、今はテレビもコンパクトになり、映像や音楽もデータで格納できるようになった時代です。デッキ類も数が少なくなり、サイズもダウンしてスペースも皆さんそれほど多く採らなくなってきました。そして、CDやDVDといったソフトももちろん少なくなってきてリビングに大きな家具が置かれることも以前に比べると少なくなってきたように思えます。
でも、こうして1台の表情がその場所に置かれると、その場所の印象って全く変わります。
使い方から導く美しさはもちろんありますが、そのかたち自体の美しさが心地よくさせてくれる家具もあって、まだまだいろいろ勉強です。
もう少ししたら、ここで皆さんのお話を伺うことができるようになるかな。

20190606001

コロニー

20190606002紫陽花が鮮やかです。少ししっとりしてきましたね。工房の裏庭はもうにぎやかです。ダンゴムシたちが朝早くからご飯を探しているようで、アリが砂を盛って作ったえさ場にモサモサ出入りしたり、くさはらのなかをジワジワかけめぐったり。
でも、コンクリートの上でひっくり返ってしまったひとたちも居て、そうなるともう自分たちで起き上がれないので見つけては元に戻すのですが、こうして自分たちは年を重ねていくのだなあと、彼らをコロッとしながらふと思うのです。

20190605001

教わったこと

久しぶりに早く帰ってきましたら、ハルカが台所に立ってアキコと一緒に何かをこしらえていました。
チアキもその様子を見て少しソワソワ。(なんか手伝わなくちゃって感じ。)
「何作ってるの。」
「教わったお料理を実際に家でも作るんだって、ハルがチャレンジしているの。」
「ほら、向こうのおばあちゃんが書いてくださったかわいらしいメモ。」
そう、修学旅行先の青森のリンゴ農家さんから教わったせんべい汁を作っているのでした。
ハルにとってどうやらとても楽しい3日間だったようです。
そして、このタイミングでチィも野外教室に出かけていて、砂だらけになったり、火をおこしたり、かまどを作ったりととても楽しい2日間だったようです。
毎日話ができなくてもどんどん大きくなっていくんだなあ。