母のおさがりの浴衣

2025.08.08

ハルチイが夏は浴衣を着てお出かけしたいと言う。

昨年までは私が高校生の時の家庭科の課題で作ったものを着ていましたが、サイズは合っていたのですが、生地がくたびれてきていたので、好みのものを選んでもらい新調して、

チイの浴衣は母からのおさがり。

父が亡くなってからお家の片付けを着々と進めている母。結婚した頃に買ったという浴衣が出てきて、羽織ってみたら着れる大きさでしたので譲り受けたのでした。

白地にピンクの濃淡の紅葉柄で、薄桃色の襦袢もついていて、とてもきれいな生地でした。(きれいに保管されていたことが素晴らしい。)

家に会った紫色の簡単帯と、私が子供のころ付けていた絞りの帯を足して、

紅葉柄ということで、お家の紅葉の前で撮ってみました。その後、生まれ育った街のお祭りへお出かけ。

地元でお店を営んでいるお友達のお店のお手伝いで、毎年焼きそばを焼いている兄に会いに行き、阿波踊りを観て、が恒例なのです。

チアキの浴衣姿を見て、母も喜んでくれてよかったのでした。

浴衣を着た後の光景。吹き抜けの手すりに長いものをかけがちな我が家です。

浴衣はクリーニングへ持って行きます。お家できれいにアイロンかけて糊付けできたらよいのですが、

難しいのでプロのお任せします。襟がピシッとしてる方がかっこいいですからね。

ふたりの姿がすてきだったので、来年は私も着てお出かけしてみようかなを思いました。

クルミのテーブルとアイランドカウンター

2025.08.06

以前に比べてクルミは豊富な柄から選ぶということが難しい状況のようで、材木を仕入れている北洋さんからは最近よくその話を聞かされることが多くなりました。

それでもクルミが持つ表情を好まれる方々は多く、この家具を作らせて頂いたSさんも、きれいすぎではないクルミの繊細だけれど無骨にも感じられる表情を気に入ってくださって、当初はご自宅のキッチンで使うアイランドカウンターと、お店で使用するダイニングテーブルのご相談だったのですが、壁に造りつけるカウンターも揃えたいということで、3台の形を作らせて頂いたのでした。

これからこの緑豊かな二宮という場所で、奥様がカフェを開かれるのだそうで、今から私たちも楽しみにしているのです。

ぐるり

2025.08.04

週末にやっておくべき作業が土曜日で終わらせることができたので、日曜日が久しぶりにぽっかり空いたのでした。

アキコに聞いたら、彼女はチィと夕方に運動公園に泳ぎに行くらしい。それは気持ちよさそうだけれど・・、としばらく思案してからやはり山に行くことに。

とりあえず、気乗りしないようなふんわりした気分のままでアイの毛がついてしまったチェーンリングを少し掃除して、手元にあったスプレーをチェーンに差して、ブレーキと変速がきちんと動くかだけ見て出発。ショールームに飾られてしまったアンカーをこうして約1年ぶりに引っ張り出して、おもむろに跨って表ヤビツに向けて出発。

30代前半の頃はもっと気軽にこの辺りに来ていたのに、今から14年前に玄関収納の取付作業をしている時に脚立から落っこちてしまって、右くるぶしを太くなるくらい痛めてからは、なぜか自転車熱が冷めてしまってすっかり通勤の気軽に乗れる固定ギアしかは乗らなくなってしまって・・。せっかくその数年前に憧れていたブリヂストンのネオコットを使ったロードバイクを手に入れたのに、すっかりショールームのスピーカーの前に置かれて、打ち合わせに来てくれるご家族のちびっ子がスピーカーコーンをつついたりしないようにとお守り代わりとなってしまっておりました。

ということで走り出すのですが、約1年振りということで善波峠ですでに辛いのです。いつも思うのですが善波峠が辛いのです・・。しかし、山登りでもランニングでも思うのですが、最初の負荷が一番辛くて、あとは何となくで、じわじわと前に進めるもので、気が付くと、蓑毛も菜の花台も通り過ぎておりました。日差しが強くなってしまったこの時間帯には登りの人は全くいなくて、下りのバイクかランナーの方々のみで、出発が遅かったにもかかわらず静かな道程。間もなく峠かな、というところで一人の若い方が横から抜いていきました。足取り軽くクルクルと。

そうか、若いって良いなあ、なんて息も絶え絶え眺めていたのですが、ふと真似して1枚重くして足を回してみたらあれっ、漕げるじゃないか。

何というか、自分ではもうこれで良いとばかり思っていたはずなのに、ほんとうはまだそれでは物足りないはずだよって教えてもらえた気がしました。毎日は決して同じはないはずなのに、気持ちは変わらず「何となく」がまとわりついているような心持ちがこのところあったように思えたのですが、それはきっと違うんだよってその人が教えてくれたような気がしました。

ボトルが空になりつつありましたので、峠で飲み物をがぶがぶと飲み干して裏ヤビツへ。表に比べて裏は木々との距離が近いので林間が気持ち良いのですが、その分車との交通が危ないので、気を付けて下ります。ただ、私の場合は気を付けるのは車だけではなく、先ほど一気に飲み干したドリンクと下りで冷える汗だくになったウェアのせいでお腹か急にゴロゴロと言い出しました。おお、いけない、ティッシュは持っていないぞ。ということで押した方が早いんじゃないかというくらいのノロノロした下り方で、護摩屋敷の水場まで。ここで空になったボトルを補充しようと思っていたのですが、「煮沸してから飲用してください。」と書かれているのを見て、このお腹では・・と躊躇してしまい、そのまま下ることに。以前はそのまま飲んじゃっていたなあ。

無事にお腹が下ることなく山を下ることができて、水位が低くなった宮ケ瀬を横断しながら、帰路に。

そういえば厚木の市街では昨日からの鮎まつりがまだ続いていて、中心街は大賑わい。山の静けさと町の喧騒。どちらもホッと感じられるのは、やはりどちらも必要だと思うからでしょうね。

私はいったいどこ向かってにいきたいのだろう。

お掃除

2025.08.01

マドリヤさんからご依頼頂いていたFさんのキッチン。

タモ板目の単板をランダムに張って作ったペニンシュラキッチンと背面の吊戸棚と食器棚。見学会が開催される前日に最後のお手入れにアキコとお邪魔してきました。

掃除がメインだったので早く終わらせましょうと、さっそく作業を始めたのですが、使い込んでいくとあまりつきにくくなる指紋やテープの跡は真新しい状態だとそれが残りやすく、また目立ちやすかったりします。そこでいくつかの洗剤などを使い分けながら掃除するのですが、ステンレスについた油分のような汚れがなかなかしぶとく落としにくく、天板の制作をお願いしている高橋さんにアドバイスをいただいたりしながら、気が付くと夕方になり本ぶりの雨が降ってきていました。うーむ。

ひとまず明日からの見学会ではきれいな姿を見て頂けるようにはなりましてひと安心。でも、まだまだ知らないこともあり、日々勉強です。

夏季休業のお知らせ

2025.07.31

明日から8月が始まりますね。

私達は8月10日(日)から8月17日(日)の間、工房・ショールーム共にお休みをいただきます。

ただ、今家作りを計画され始めていて、この連休中に考えを深めたいと思われるお客様もいらっしゃると思います。
そのためにオーダーでできるキッチンや家具のことを詳しく見聞きしておきたいと思われる皆様には、

1日1組限定とはなってしまいますが、ショールームをご覧頂けるように準備いたしますので、気軽にご予約のご連絡をいただければと思います。
打ち合わせはイマイダイスケ1人で行っておりまして、予約なしだと大変バタバタしてしまいますため、ご協力をよろしくお願い致します。
(ご予約時以外省エネのためショールームのエアコンは入れていませんので、日中とても暑くサウナ状態ですぐご覧いただける状態ではございません‥。)
毎年必ず「近くまで来ているので、空いていたらショールームの見学をしたいのですが。」と当日のご連絡をいただきます。
大変ありがたいことなのですが、先にご予約のお客様を案内していたり、他の予定を入れていたりしますので、日時を改めていただくことになっております。

お打ち合わせ中ですと電話にも出られない場合もございます。申し訳ございません。メールでの事前(3日以上前に)予約のご協力を、よろしくお願いいたします。

家具やキッチンについてのご相談・お問い合わせ・カタログ請求、木製雑貨のご注文についてのメール・お電話等の返信に関しましても、すべて8月18日(月)から順次対応させていただきますので、ご了承ください。
キッチンカタログ請求・木製雑貨ご注文分の発送につきましては、8月9日(土)の午前中までにご連絡いただいた分に関しては休業前に発送の手配をさせていただきます。

それでは皆様どうぞよろしくお願いいたします。

完成見学会

2025.07.27

タモでペニンシュラキッチンと背面の食器棚を作らせて頂いたTさんのご新居の完成見学会ということを加賀妻さんからご案内いただいておりまして、お邪魔させて頂きました。

せっかくですので、天板をきれいにするアキコ。水、ふき取り用シンナー、ウタマロクリーナー、ダスキンステンレスクリーナーを使って天板をきれいにするアキコ。使い始めてしまう時にならなくなってくるのですが、最初のうちは手の跡やうすい養生用の粘着テープの後も結構目立ってのこってしまうので、それをきれいにするのです。

見学会が始まって間もなくこの冬にキッチンを作らせて頂くIさんご家族がいらしてくださいました。奥様がカフェを、ご主人も農作物を扱うお仕事をされているということでキッチンに対する思いもたいへんたいへん強く、ようやく先日形がまとまりました。

そして、今日のTさんのキッチンに入っているコンロを見て、「イマイさん、ちょっとだけまた悩み始めています。我が家もプラスドゥだから、やっぱりこの高さを見るとコンロ部分だけもう少し低くする方が良いのかなあ、なんて。」

いいですよ、どんどん悩んでください。夢は無限大ですから。

そのようなお話をしながら、Iさんや加賀妻工務店の皆さんとお話を続けていると、「イマイさん、やっぱり大丈夫です!今のままでお願いします!」「分かりました!」

みんな楽しそうなんですよ。

今から7年前に作らせて頂いた見学会用の組み立て式のテーブルとオリジナルチェアたち。久しぶりに会いました。少しくたびれて色が焼けてよい感じになっておりました。まだまだ元気ですね。

最初に「加賀妻工務店」という名前を耳にした時に感じた重みのある名前。いつか関わりが持てたらうれしいな、なんてあの頃思っておりました。20年近く前のことでしょうか。今から12年前に二宮のKさんの家具を作らせて頂いた時に初めてお付き合いさせて頂くことになりまして、当時は設計士さんという肩書だった高橋社長の鋭い眼光のもとでいろいろと緊張しながらお話させて頂いたり、豪放磊落な印象の監督のIさんの様子を昨日のことのように思い出します。

こうして今があることにたいへん感謝しております。

夕べの会

2025.07.26

アキコには申し訳ないのだけれど、体温は1度も違わないはずなのに、体感温度がきっと3度ほど違うところで私は生きているので、この夏は私は常に暑い。

彼女は長袖に薄い布団をかけながら寝ているのだけれど、私にとっては午前4時に空が白んでくる頃あたりの涼しさがやってくるまで、ゴロゴロのたうち回ってはうらやましそうに彼女を眺めてはのたうち回っている。エアコンはついているのだけれどね。

だから、私の寝間着は毎朝しっとりしていてカレイ臭というよりは、香ばしいコーンのような香りだ。コーン臭だ。

コーン臭と言えば、毎晩美味しくかりんとうを食べながらお酒が飲めるようにと、定時で仕事がまとめられる時にはコーン臭と共に夕暮れの相模川沿いの自転車道をおもむろに現れるクツワムシたちを避けながら走っているのだけれど、今週の初めに気張って鍋割山に出かけたせいか、それとも毎日の寝不足のせいなのか、ちょっと呼吸が荒くなってきたように感じる。夏バテなのか・・。
そういえば一緒に登ったチィもあの翌日から喉が痛いらしい。
いけない、いけない。

ということで、今日は早めに帰宅することにしたのだが、アキコがきちんと500mlを何本も冷やしておいてくれたおかげで、結局庭先でアキコとビールを飲んでしまった。
誘ったら、チィも下りてきて、このささやかな夕べの会に参加してくれた。
物静かな彼女だけれど、こうした時間を一緒に過ごしてくれるのはうれしいのである。
ただ、私は年頃の娘に屈託なくアキコのようには接することができないものだから、変わらずいつものようにボソッとチィに尋ねてはポテトチップスをつまんでしまうのである。
こういう時間は大切にしないなあ、と思いながらも、はははっこれではお腹は引っ込まないのでござる。

モールテックスのキッチン

2025.07.26

5月の連休前に戦々恐々としながら搬入に臨んだあの大きなキッチン。いよいよ引き渡しが近づいてきたということで残りの作業を行なうために伺ってきました。

こうしてできあがってしまうとシンプルな形にまとまってしまうのですが、けっこう手の込んだ作りになっているのです。天板はアキコが4月26日のブログにも書いた通りのステンレスバイブレーション。筋交いの壁に挟まれた天板なんて150kgほどあって、それはそれは重い・・。まだ白い養生が掛かっておりますが、これが取れると引き締まった印象が現れるのです。

表面材は化粧板ではなく、ツヤを抑えて木目を表さないで濃いグレーに塗装して仕上げています。塗装で塗り包む良さは、化粧板だと表現しづらい角の当たりの柔らかい印象になること。優しい印象になるのですよ。

そして、リビングダイニング側は設計士さんの意図でモールテックス仕上げ。筋交い越しに見える側面もモールテックス仕上げ。ここで気になるのはモールテックスをどこで見切るか。塗装と同様に塗り包むと良い表情になるのですが、塗りっぱなしではポロポロ崩れちゃうので、どこかでモールテックスをぶつけて止めないといけない。モールテックスの施工については、餅は餅屋ですから左官屋さんに仕上げて頂きます。どのくらいの厚みがつくのかを打ち合わせしておきまして、今回は扉の小口で見切れるように2ミリの厚みを見越して表面と裏面のサイズを変えて作っております。側面もそう。見付けは塗装仕上げで、側面に2ミリの厚みがつけられるように柱で隠れる部分で側板の厚みを変えています。

でき上ってしまうとそっけなく映るかもしれませんが、この姿を見ることができるまではドキドキするのですよ。

これが塗りあがった状態。

こちらは塗る前の段差がついている状態。

鍋割山へ

2025.07.23

夏休みの始まりの3連休は、工房・ショールームともに静かでした。個人的には、お家や家族との時間が持てたのでよかったのですが、会社としてはよくなかったですよね。(笑)

でもせっかくいただいた時間ですから、リフレッシュする時間に活用させていただきました。

前回の七沢散策が、真っ暗なトンネルやヒルの襲撃に驚いて逃げるように帰ってきた感がありましたので、リベンジではありませんが、私たちは山に向かいました。海の日でしたが。

今回はチアキもついてくるということで、(彼女は歩くのが好きで、よく一人でウォーキングへ出かけています。)心強いですね。ハルは祝日なのにリモートで大学の授業があるということでお留守番でした。

秦野戸川公園の駐車場に車を停めて、大倉バス停から西山林道を通り鍋割山山頂を目指すコースです。

いいお天気で暑い日でしたが、山に入れば日陰なので、水分を取りながら、水辺を渡る場所が多かったので、そこで涼をとりながら、進むことができました。

道中ヤマユリ、ホタルブクロが咲いていて、そのかわいらしい姿に癒されました。

何度も、この先が頂上なのでは!と思う光景があるのですが、まだまだ先があって、後半が長く感じました。

約3時間で頂上に到着しました。我が家の山登りの定番スパムのおにぎらずを食べて30分ほど休憩しました。その間もずっと曇っていて、周りの山並みを見渡すことはできませんでした。

同じタイミングで兄が富士山に登ることを聞いていたので、山頂同士で繋がれるかと思っていたのに残念でした。

下りで、足が疲れて歩みの遅い私を待っている間の二人が楽しそうでした。こんな写真を撮られましたので載せておきます。

ダイスケさんが撮ってくれていました。

下りも約3時間ほどかかりました。今回は水の中にも入ったのにヤマビル攻撃は受けずよかったです。

次は塔ノ岳を目指そうかと話していますが、普段自転車通勤で時々ランニングしているダイスケさんと、重いリュックを背負って毎日片道30分以上は歩いて通学しているチアキとでは、私が足を引っ張ってしまっているので、心拍を上げる運動をして備えておかないと、という話になったので、頑張っていきたいと思います…。

山歩きをすると、森が管理されていることで、全てが成り立っていることに気づくことができるので、その素晴らしさとありがたさを実感します。ありがとうございます。

これからもこうして時々山歩きを楽しんでいけたらいいなと思います。

風が抜ける

2025.07.13

技拓さんからのご依頼でコの字型のキッチンを作らせて頂いたOさんのところに、アキコと二人でお邪魔させて頂きました。

ふもとの駐車場に車を停めて急な坂を上ってくると見えてくる板張りのかわいい家。かわいいという言い方が正しいのかどうかわかりませんが、私には可愛らしく見える。可愛らしく見えるものってやはりとても良かったりします。

時折、アキコが何だかコミカルな私の仕草を見てハルチィと顔を見合わせて「お父さんかわいいね。」と言われることがあったりして、そんな時は何だかかわいいって表現はなあ・・、なんて思うのですが、建物を見たり、室内の様子を見ていて、ああ、かわいい、と思える時はやはりとても良いのです。

久しぶりの少し涼し気な午後なのに、急に坂を駆け上がったせいで背中がもうじっとりしていたのですが、室内に招かれた時には技拓のMさんから「エアコンがまだなのですよ。」という言葉を聞かないと分からなかったくらい涼しかったのです。

ほう、これは、風が心地良く抜けているのですね。

原画を観る

2025.07.12

キッチンを作らせていただいたのはご縁で、イラストレーターさんのSさんご夫婦のとお知り合いになれまして、個展を開かれるということで、絵を描くことが好きなチアキを連れて先日お出かけてきました。

先に画集を拝見させていただいていたので、どういう絵を描かれているのかは拝見していたのですが、気になっていたのは、こういう言い方をすると失礼になるのかもしれませんが、

デジタルで描かれた絵の原画も画集と印象が変わるのかいうことでした。

信濃町駅で降りて、アートコンプレックスセンターへ。


住宅街の中にあるすてきな建物の2階が会場で、いくつかの部屋に分かれていて、他にも数名のイラストレーターさんの作品が展示されていました。
様々な作風の作家さんの作品が展示されていて見応えがありました。
(それなのに入場無料ということで、チアキと2人で、どういうことなのだと驚きましたが。)
原画は本とサイズが異なることもあるのかもしれませんが、色の濃淡や透明感を感じてとてもきれいでした。

けーしんさんは、「細かい部分を書き込むことが好き。」と本に書かれていたこともあって、
花瓶の柄や、細かい小物も、ここまで描かれていたのかと画集では見落としていた部分も知ることができて、隠れていた宝物を見つけられたような気持ちになれてとてもうれしかったです。

チアキと何回「かわいい~。」と言ったかわからないくらいです。

げみさんの作品は、大学で日本画を学ばれていたということで、色遣いがとてもすてきで、雨の日が好きなチアキは、画集でも会場でもその作品を見られて喜んでいました。

デジタルでも原画は美しかったです。観ることができてよかったです。

ここまで心惹かれたのは、げみさんがキッチンを描いた作品があるのですが、(1枚目の写真)

お宅訪問で見た光景がそのまま描かれていてとても感動したのです。

今までイラストというと非現実的な、架空の状況を描かれたものが多いのかと思い込んでいました。そうではないのだと知ることができました。

この画集にキッチンの絵「ふたつのキミ」が掲載されています。
チアキも「観たい!」ということで一気に3冊大人買い。

原画を観てから画集を観るとまた絵の印象が変わり、また楽しめますね。

Sさん、すてきな機会をありがとうございました。個展は7月13日(日)まで開催中だそうです。

絵を描くことを仕事にできるのか考え中のチアキ。今回どう思ったのかは怖くて聞けてはいませんが、

厳しい世界だと思うので、仕事にはしなかったととしても、彼女の描く絵は好きなので続けていってほしいなと思っています。

よそおい新たに

2025.07.12

キッチンメーカーさんから出ている背面収納を長年使ってきて、引き出しがつけられたらと考えていたIさん。

その引き出しに合わせて扉も新調することで、キッチンの表面材と同じホワイトで仕上げたのですが、以前の様子と比べるとだいぶ印象が変わりました。

メーカー製のキャビネットは板の厚みが少し薄くできているものが多いので、それに合わせてスライド蝶番を選定しないと扉と扉の隙間がちぐはぐになったりして、見え方がぼんやりしてしまうことがあります。

そこでいつもよりもカブセの量が浅い蝶番を使うことで、目地幅を小さく整えることができましたので、これですっきり見せることができました。Iさんにもすてきな仕上がりと喜んで頂いてひと安心しております。

最近は、石の再加工や以前に作ったチェストの再加工など、ある形を工夫して別の姿に変える仕事が続いているのです。

チェストからデスクへ

2025.07.10

先日お預かりしたSさんのチェストの加工が終わりました。

元々の引き出しの位置をうまく活用してスライドテーブルを作りました。元の引き出しは深さを浅くして再利用。

元々の制作はノガミ君だけれど、今回の加工を担当したのはワタナベ君。今の仕事の流れ上そうなったのだけれど、おもしろい。これでまた、あなたはSさんのもとで居心地良くいられますね。

石、生まれ変わる

2025.07.08

久しぶりにAさんから相談をいただいたのでした。

Aさんとはたいへんお付き合いが古くて、まだお嬢さんが小学生だった18年前からのお付き合いです。

あの時はそれぞれの部屋に大きな収納を作らせて頂いたのですが、その時にお嬢さんが書いてくれた手紙を図面と一緒に今でも持っています。

そして、今から9年前に、テーブルなどリビングの家具を作らせて頂いた時にその手紙をAさんにお見せしたら、「イマイさん、まだ持っていてくれたのですか!うれしいなあ、ぜひ娘に伝えなくちゃ。」というお嬢さんはもう高校生になっていて。

Aさんの暮らしの中にこうして私たちが居られることは大変ありがたいことです。

そして今回は洗面台。

Aさんのお父様が昔海外で購入したというテーブルがありまして、それがずっとご実家に置かれたままになってしまっていたのだそうで。ご実家を整理するこのタイミングとご自宅の洗面台が傷んできてしまったこのタイミングで、うまく洗面台として生まれ変わらせることはできないだろうか、という相談なのでした。

「私にとっては父の想い出を残す一大プロジェクトなのですが、ご相談に乗っていただけるものかどうか、ご連絡いただければ幸いです。」

と、いうことで始まったこの家具作りですが、最初はいくつかの石の加工屋さんにはやはり持ち込みの石の加工はリスクが高くて断られてしまったのですが、どうにかやってもらえるところが見つかって、こうして洗面台として生まれ変わらせることができたのでした。

「納品いただいた今日7月2日は、他界した父の誕生日です。父の誕生の日に、生まれ変わった大理石が我が家に戻ってきました。涙が出る思いです。ありがとうございました。」

七沢散策

2025.07.06

「山歩きに行きたいなぁ。」とダイスケさんが言いました。こういう時はそうした方がいいことはもう30年以上一緒に居ますのでわかりました。あまり普段から「○○がしたい。」と言いださない人ですから、気分転換したい表れなのだと。

毎日朝晩は工房のアイちゃんのお世話がありますから、移動距離は片道1時間位、歩く時間は約2~3時間程度、その後帰ってくることを考えると、6時間以内のお出かけになります。そうなると、丹沢あたりのルートがちょうどよくなりますので、そこのルートから選んでいます。

今回は七沢の不動の滝を目指すルートにしました。

無料で開放されている広沢寺駐車場をお借りしてそこから散策スタートです。

快晴の中木立の中を歩くだけでも気持ちがいいですよね。沢蟹、ウズラのような鳥ちゃんのグループ、トカゲ、大きなカエル、川の近くの大きな岩に咲くピンク色の山野草にも出会いました。

途中真っ暗なトンネルがあり、携帯電話の明かりをつけて道路を照らしながらそこを通りました。

帰宅後ハルチイにそれを伝えると、ネットで調べてくれて、昔悲しい出来事があったことからか心霊スポットの一つとして挙げられている場所だとわかりました。そうとは知らずに歩いていましたので、特別感じることはなかったのですが、

真っ暗なだけでも十分怖くて、途中歩いていても出口までの距離が近づいていないような錯覚もありました。

でも、そういうことなのかなとも思いました。怖がるからそう感じて、何も思わなければ何でもないことなのかなと。すべてそうだと思いますが。肝試しをしたかのような気分になりました。

不動の滝に着きました。絶えずこの水量が流れ続けることはすごいことだなと感じると共に、心臓も生まれてから死ぬ時まで動き続けているわけで、この山の環境を支える流れなのだろうと感じます。

力強い流れで感動しました。

滝のすぐそばまで近づくことができて水しぶきを感じて気持ち良く、

靴を脱いで足だけ水につかろうとしたら、すでに足に数匹のヤマビルが付いていることに気づき、

ダイスケさんと慌てて取り除いて、トレイルランのように、湿っていない広場まで駆け下りて行きました。初めてヒルが体につきました。ヒルも生きるためにしていることだと思いますが、気持ちはよくないですね。思い出すだけでも鳥肌が立ちます。

小さい時にその経験をさせてしまったチアキの気持ちがやっと理解できました。

ごめんなさい、チイちゃん。

その後は、体中がぞわぞわしてヒルが付いている気がして落ち着かないままお昼休憩をして下山しました。前日夜雨が降っていましたから、雨上がりの散策は気をつけようと思います。

トンネルやヤマビルに気持ちが落ち着きませんでしたので、広沢寺へご挨拶をさせていただいてから帰りました。お邪魔しました。

色々ありましたが、お家に着くと安心して楽しかった思えます。

また、別のルートで森林浴を楽しみに散策しに来たいと思います。

夏支度

2025.07.04

梅雨の間に気温30度を超える日々が続きましたので、毎年恒例我が家の夏支度です。

二階に二か所ある天窓に会社から2mの脚立を持ち帰ってきてダイスケさんにシェードを付けてもらうのです。

遮熱カーテンを突っ張り棒で取り付けます。

電動シェードなど世の中にはいろいろありますが、6月から9月までの3か月のために天窓にメカニックなものを付けたくはなかったのです。ただ、脚立に登れなくなるくらい年老いた時にはどうしようか、というのが悩みです。

青空が見えなくなってしまうのも残念ですが、熱さを凌ぐためには仕方がないです。

見た目もあれですが、仕方がないです。

1枚目の写真が取付前です。この写真が取り付け後です。

あまり変化がないように見えますが熱が全然違うのです。効果は大きいと思っています。

1階のリビング窓のハニカムシェードの力も大きいです。日中ここを開けているのといないのとでは、窓から伝わる熱さが全然違います。

お庭の植栽が白のシェード越しに緑に映ります。

窓の近くに植えた植栽の木陰効果もあると信じています。

年々熱くある時期が早まって増しているように思えるのは私だけでしょうか。

できるだけ熱さを凌げるように工夫して、お家にいる時間をより快適にしていけたらいいなと思います。

運転の練習とミントシロップ

2025.07.02

自動車運転免許を取得したハル。時間を見つけては練習にドライブに出かけています。

大体夕方か夜なので、駐車の練習もしやすい場所で、1時間以上の時間はかけられないので、となると、場所は限られてくるのですが、今回はJAグリーンセンターになりました。

久しぶりに直売所に来たハルは楽しかったようで、袋いっぱいに入ったミントを見つけ、

「ミントシロップ作りたい!」ということで、帰宅後作ることになりました。

チョコミントアイスを作ってみたいそうなのです。

お水に砂糖を煮溶かしてそこにミントの葉を入れて煮る。あっという間に出来上がってしまいました。

きれいな色です。

この後、ミントの香りに包まれたキッチンでの夕ご飯支度となりました。

ダイスケさん帰宅後、このミントシロップを使ったお酒はないのかな、という話になり、

ミントと言えばモヒートでしょう。ということで、カヌレ用のMYER’S RUMとお庭のスペアミントの葉を使って作ってみましたが、ピンボケな味になってしまいましたので、

ちゃんと作ろうと検索しまして、後日、BACARDIホワイトラムとライムを用意して作ったところ、ダイスケさんが気に入ってようでした。

さあ、ハル、早くアイスに使わないとダイスケさんにミントシロップ全部使われてしまうよ、と心配になる今日この頃です。

プロの剪定

2025.07.01

約一年前にサフランさんにお庭に植えてもらったソロとアオダモの木。

株立ちが開いてきてしまいお隣さんに越境してしまうようになったので、幹を剪定したり固定したりしていたのです。それをInstagramのストーリーズに上げたりしていたのですが、

それをサフランさんが見ていてくれたようで、「剪定した方がよさそうなので伺いましょうか?」と声をかけてくださいました。

どの枝を剪定したいいものか、色々調べてもさっぱりわからずそのままにしてましたので助かりました。お言葉に甘えて、お願いすることにしました。

当日、スタッフのフクダさんが来てくださり、まず現状を観てくださいました。

幹を固定してしまうと、根を張る力が弱まるそうで、なるべく幹は固定しないで剪定した方がよいそうです。

風に吹かれて枝が揺れることが刺激になるのですね。風に吹かれて強くなる、人も木もみんな同じなのですね!

剪定する様子を拝見させていただき、撮影も許可してくださったので、撮らせていただきました。

ありがとうございます。

剪定する様子を見ながら、「その右の枝。」「手前の枝。」と切るだろうと思う枝を予想していましたが、ことごとく違ったので、やはり自分で剪定するのはよくなかったなと思いました。

剪定後のアオダモ。葉の形がよく見えるようになって、目隠し効果は薄れているかもしれませんが、見上げた時の美しさは増しました。(またすぐ葉は増えてくるということで。)

剪定前のソロの木。

剪定後のソロの木。だいぶすっきりしました。雨に濡れると重そうに垂れ下がってお隣さんに越境してしまっていましたので、これなら心配なさそうです。固定しなくてもよくなりましたので助かりました。私は躊躇してしまってここまでは切れないので、やはりプロの方にお願いしてよかったです。

風にふわふわなびく様子が見ていてかわいいです。

「紅葉も剪定しましょうか?」と声をかけてくださいましたが、紅葉は他の園芸屋さんに植えてもらったものなので、申し訳ないのでお断りしました。お気遣いをありがとうございました。

サフランさんも使われていましたが、2~3mの脚立はお家に常備していた方がよさそうですね。

戸建てに越してきてから、何かと高いところの作業がありますよね。常備するとなると置き場所も決めなくてはいけませんし、どうしようか考えてみようと思います。

切った枝を記念にいただいて、お父さんとお義母さんの厨子に飾りました。

枝を水に切って入れて置くと青くなることが名前の由来ということで、アオダモの枝を透明なガラスの花瓶に入れてみましたが、水が青くはなりませんでした。もっと沢山入れないとだめなのでしょうか。

どんな青なのか、これからも剪定する時の楽しみにしようと思います。

サフランさん、ありがとうございました。次回はなるべく自分でできるようにやっていきたいと思いますが、またアドバイスを頂けたらうれしいです。引き続き、よろしくお願いします。

緑かかる

2025.06.29

さいたまのFさんのところにご挨拶に伺ってきました。

設置工事後にFさんご自身でオイル塗装をされてその完成した様子の写真が届いた時にとてもきれいに仕上がっているのが分かりまして、その仕上がりの様子の確認とそのほかのお手入れ方法についてお知らせにアキコと出かけたのでした。

つい先週夏至を迎えたばかりで、日が燦燦と降り注ぐ土曜の昼でした。

打ち合わせの時に実っていた真っ黄色なレモンはどこかに行ってしまって、かわりに青々とした葡萄が軒先で迎えてくれました。

「こんにちは。」

さっそくキッチンに伺うと、外の熱気はどこかに消えていき、「北側なので、直接日が入りこんでくるわけでもないのです。」とおっしゃられたようにトーンの落ちた明るさが迎えてくれました。

暗くはないのに、どこか緑かかった明るさがキッチンのそこかしこを包んでいるのは、どうやらFさんがこまめに手を入れている庭木たちの色だったのでした。

ふーん、心地よい。

まだ納品間もないチェリーの色がここまで色深く見えたのはきっとまわりの緑がそうさせてくれるのでしょう。

それでも、元々あった吊戸棚とそこにあった下がり壁が取り払われたためにこのあたりが以前よりも明るく心地良い空気が流れ込んできていて、トーンの落とされた明るさがじんわりとそこにあるのでした。

「おかげさまで、毎日帰ってきてこうしてキッチンが目に映り込んでくることがとてもうれしくて。」とうれしそうにお話をしてくださいました。

パッと写真を見るだけでは、今まで作らせて頂いた皆さんのキッチンと大きな差はないように思えますが、こうしてこの形になるまでにFさんが悩んだ思いはそこかしこに在って、そのためにどこに触れても、どこを眺めても愛おしく感じるのでしょう。

ありがとうございました、Fさん。

くじら

2025.06.29

先日稲城のS様のところにご挨拶に伺わせて頂いたことはアキコがすでに書いておりますが、そのSさんのお話でうれしかったことがありました。

Sさんは打ち合わせ当初からどこか雰囲気のあるご夫婦でしたので、何か独特なお仕事をされているのだろうと思っておりました。

先日お伺いした時に、お仕事の話になってSさんが「絵を描く仕事をしているのです。」と教えてくださいました。絵を描く仕事と聞いてどのような絵を描いていらっしゃるのか聞く間もなく、絵を描く仕事で暮らしていくのはたいへんなことではないのだろうか・・、なんてふと思ってしまったのでした。

(あとからSさんのSNSを見てみましたら、応援してくださる方の数だけで判断するわけではないのですが、私たちの7倍近くも応援してくださっている方が居るくらい名前の通った作家さんだったと知ったのですが・・)

するとSさん、

「たしかに大変ですけれど、続けることができているから今があると思っています。私のまわりにもさくさんの作家として頑張っていこうとするみなさんが居たのですが、いざ仕事として取り組んでみると、思っていたような絵が描けないことのもどかしさや残念さのほうが強く出てきてしまって続けることを断念した人がたくさんいました。」

「さいわいなのか、私も最初の頃は日本画を勉強していたものですから、その道を進んでいきたいと考えていましたが、いろんな過程を経てみると、そこだけにとどまることなく絵を描くこと自体が楽しいと思えたから今があると思うのです。いろいろな変化やストレスがあっても柔軟に続けたいという気持ちはずっとここにあるから続けられているのだと思うのです。」

そうですね。より一歩Sさんに近づくことができたように思えました。

「私にも何となくそういう思いはあります。明確なフリーハンドイマイという色やスタイルがないってことは分かっているのになぜ自分もずっと続けることができるのか、なぜきちんと声を掛けてくださる人が居てくれるのか、自分でもよく分からないまま続けている気がしていて。それでも続けることができているから続けられているという感じが何となくしっくりきました。」

「例えば、それは与えられた素材の中でうまく自分を表現することは得意だけれど、素材からアイデアからすべてイマイさんにお任せしますって言われると困っちゃいますもの。」

するとSさん、

「そうです、そうです。私もそんなふうに言われたら、ずっと天井眺めちゃいますから。」

なるほどー。

「お嬢さんがまだ高校2年生なら遅くはないですよ。」とチィが絵を描くことが好きで好きでという話をした時のことでした。

「妻も高校から絵を描き始めましたし、私も高校2年生でしたね、始まりは。とにかく描くことが好きでいられるなら全然遅くないのです。」

楽しいことも楽しくないこともあるかもしれませんが、絵を描くことが好きならそれでよいって言っていたSさんの言葉は力強く私の中に残ったのでした。

そう、Sさんのキッチンにはクジラが居ります。

Sさんの着色タモのコの字型キッチンとの再会

2025.06.27

今年の2月に納品させていただいたSさんのご新居にダイスケさんと一緒にお邪魔させていただきました。

Sさんのキッチンの特徴は着色オイルで塗装したこと。キッチンの塗装は制作を担当したノガミ君が、コの字型の真ん中の無垢の天板の部分はダイスケさんが塗装をしましたが、床材のサンプルと同じ色味を出すことに集中していた姿を思い出します。

(シンク側のキッチンと柱が一体化しているように同じ色味に見えましたので安心いたしました。)

私たちの工房では着色オイルを使う機会はあまりないので、工房での、オレンジ色に見えるひときわ鮮やかな姿に、このキッチンが暮らしの中にある姿が想像できずにいました。

今回拝見させてただいて、その美しさを知ることができました。

なんというのでしょうか、色ははっきりしていますがどこか懐かしさも感じる穏やかな印象。

Sさんがお持ちのアンティークの家具たちとも馴染んでいて、お家の中のインテリアがお二人のお気に入りの品々に囲まれていて「基地」のような印象も受けたからかもしれません。

すてきです。

わたしはてっきり「木のそのままの色を生かした方がナチュラルで暮らしに馴染む。」と今まで勝手に思い込んでおりました。

Sさんご夫妻もキッチンの色味を決めるのに当時悩まれたそうですが、お二人とも美術関係のお仕事をされていて、最後には確信があったそうです。素晴らしいです。その実例を拝見できる機会を与えてくださりありがとうございました。

今回の訪問では、木部の蜜蝋を使ったメンテナンス方法と、ステンレス天板のお手入れ方法と木のキッチンを使っていて、今まであった事例とその対処法をお伝えさせていただきました。

また、今回Sさんが選ばれたレンジフードと水栓が初めて扱うデザインの物でしたので、その使い心地などのお話も聞くことができました。ありがとうございます。

その後は、美術系のお仕事に進まれた経緯など、我が家の次女の進路の相談も交えて貴重なお話を聞かせてくださりありがとうございました。どさくさに紛れて失礼いたしました。感謝しております。

Sさん、今日はお邪魔させていただきありがとうございました。これからも、キッチンや家具で何かお困りのことがございましたらいつでもご連絡いただければと思います。

Sさんのチェストとの再会

2025.06.25

お久しぶりにSさんからメッセージをいただきました。

今のお家からご新居にお引越しをされるということで、以前作らせていただいた家具についてご相談をいただいたのです。Sさんからは当時丸テーブルとチェストとベッドサイドテーブルのオーダーをいただいたのでした。2016年のことでした。

ご新居に引っ越しをされ、以前より寝室が狭くなったので、注文当時と同じように家具を配置できなくなってしまったが、リメイクすることで新生活の中でも活用できないか、というご相談をいただきました。

このタイミングで、もう新しい家具に切り替えてしまうかどうかは本当に人それぞれだと思いますが、作らせていただいた者としては、「気に入っているから新しい場所でも使い続けていきたい。」と思っていただけたことは何よりもうれしいです。ありがとうございます。

Sさんとダイスケさんで、「こういう風にするとこの位費用が掛かります。」とメールでの打ち合わせを続けさせていただき、リモートワークの機会が増えたご主人のパソコンデスクにリメイクされることになりました。

工房に届いたナラ柾目のチェストは9年経っているとは思えないくらいきれいで、とてもよい表情の家具になっていました。美しいです。

そして、この家具を作ったのはノガミ君。

私「Sさんのチェスト、ノガミ君が担当したものだったよ。」

ノガミ君「やはりそうでしたか。もしかしたらと思ったのですが、確信が持てなくて。隣に小さい形もあるものでしたよね。長く続けているとこういう機会があるのですね。ありがたいことです。」

としみじみと話していました。

本当にその通りだと思います。長く続けていると出会えることがあります。

でもそれもお客様が、

「使い続けていきたい。まずはイマイさんに聞いてみよう。」と思っていただかないと始まらないことです。

Sさん、すてきな機会をありがとうございます。

加工が完成するまでお待たせしてしまいますが、しばらくお時間をいただきたいと思います。

*リメイクの受付は、弊社でお作りした家具に限らせていただいております。

家具の作り方は、会社や職人さんによって多様にあり、昔他社さんの家具をお預かりした際に想定外の加工がされていて大変困ったことが起きました。
ご理解いただければと思います。

ラワンのキッチン

2025.06.23

小田原のSさんのラワンのキッチンの設置が終わりました。

ラワンというと昔からある素材でいつでもどこでも手に入るものだと思われがちで、実際に今私たちが作る家具には欠かせない下地材になっておりますので、簡単に表情は揃えられると思われがちですが、主に下地材として使用することが多い材ですので、色柄のばらつきが多く、またポツポツと黒味が入っていたりとキッチン1台分を揃えることも難しい時があるのです。

今回は、Sさんの家を設計された後藤組設計室の後藤さんと相談しながら、前もって必要な分と少し余裕を見て材を用意しておいたので、色を合わせることはできまして、ラワンの無垢も赤みのあって表情の良いものを用意しておくことができたので良かったのですが、意外と悩ましい素材だったりします。

昔は窓枠や建具枠でそこらじゅうで見かけまして、ラワンが日に当たった匂いを嗅ぐと子供の頃を思い出したりするくらい身近でしたが、今はこうして表で見るのは珍しく感じる材でもありますね。

そういえば先日マイズミさんのご自宅で打ち合わせがあった時に、内装に使われているのはラワンではなくアピトンというラワンによく似た表情の板だったのを教えてもらいました。

まだまだ知らない表情があるのだなあ。